6月号/第24巻第6号通巻284号
毎年6月頃に開催されている「東京おもちゃショー」ですが、残念ながら今年は商談日のみの開催となりました。2年連続で中止されていたことと比べると、少し前進しています。例年通り「日本おもちゃ大賞」などの発表もあります。
近未来の推理アドベンチャーの第二弾。二作目ですが、前作とは独立したストーリーで、主人公も刷新しています。
物証や証言を集める捜査パートと、参考人の深層心理に入って真実を見つけるソムニウムパートを組み合わせて、事件の真相を明らかにしていくサスペンスアドベンチャーです。今回はとある未解決事件を、現在と6年前の2つの視点から捜査していくことになります。
なお、XboxOneでもダウンロード版が配信されます。
<Effect視点>
前作では、オーソドックスな推理アドベンチャーの楽しさを再構築して、さらに制作陣お得意の伏線回収を盛り込んだことが評価されていました。レーティングも前作よりもゆるい「CERO-C」になり、アドベンチャー好きが広がることに期待です。
異世界に召喚された少女と、異世界の神官の少女の、別れの旅の物語。
日本から召喚された「迷い人」の影響を受け、独自の科学が発達したファンタジー世界に、また召喚された2人の日本人。召喚は禁忌とされ、「元の世界に戻す」名目で、神官の少女が接触します。
まあ、タイトルが既にネタバレですし、公式サイトが1話のネタバレを載せているくらいですが、敢えてネタバレのない書き方にします。
「処刑少女」の名の通りのショッキングなシーンはあるのですが、基本的に「迷い人」の少女と、神官の少女の2人旅がたっぷりと描かれます。そして、過剰に仲が良い。いつか来る別れのための物語なのですが、それを上回る仲の良さを見せつけられます。
また、異世界の情報が少しずつ明かされ、「この世界は何なのか」を見つける謎解き要素も大きいです。導力という独特の科学、赤や白などの色の概念など、他では見かけない特有の世界が描かれています。
何かすごいことをやってくれそうという期待が大きくなる作品です。
京都の和菓子屋を舞台に、夢破れて出戻りした青年と、親が失踪した少女が織りなすハートフル和菓子ドラマ。
東京で音楽活動をするも、成果が出ずにバンドを解散して実家に戻る青年。10年ぶりの実家の和菓子屋には、親が失踪した小学生の少女が居候していた。そんな二人を取り巻く和菓子ホームドラマです。
仕事はからっきしですが、和菓子への愛と知識は豊富で、風流を愛する青年が、ダメダメながらもカッコよさを見せます。一方、常に気丈に振る舞い、細かい気配りで仕事をこなす少女。真っ当でオーソドックスな設定が、説得力を後押ししています。
和菓子と京都の風習を組み合わせて描いていて、勉強になったり行った気分になったりと、充実感があります。京都の暮らしについては、観光だけでは得られない情報も多いです。
設定自体は重いですし、時には悲しい出来事も起きますが、なんとかして最後はほっこり終わる安心感が嬉しいです。コメディタッチのシーンもあり、見やすい作品です。