4月号/第25巻第4号通巻294号
4月といえばエイプリルフールです。ゲーム関連でも専用コンテンツが用意されることが多いですね。最近はエイプリルフールに発表して実現してしまうウソのような本当のことも増えてきました。
トイレットペーパーをコントローラにするトイレットペーパーアクション。
新品のトイレットペーパーの芯の空洞にJoy-Conを差し込んで作るオリジナルコントローラーを、段ボール等の大きな板の上で転がすことで操作する新感覚のアクションです。
プレイヤーは意思のあるトイレットペーパーとなり、紙が切れて困っている人の元へ駆けつけます。しかし、回転ノコギリや、飛び出すトゲの床、時間で開閉する扉など、数々の仕掛けがトイレットペーパーを阻みます。多種多様な仕掛けをくぐり抜けて、救いの紙となるトイレットペーパーは現れるのか。
<Effect視点>
最新技術を使って、この手造り感あふれる雰囲気を出すのが面白いです。まさに発想が紙掛かっています。
素材を集めてアイテムを合成し販売する、錬金術シミュレーション。
錬金術師見習の少年が世界一を目指して成長するストーリーです。
素材採集を冒険者に依頼して冒険者のレベルを上げたり、錬金術を繰り返すことで錬金術のレベルを上げたり、合成したアイテムを売ることで商店のレベルを上げたり、多方面で成長させていきます。
レアアイテムの合成を成功させて、アイテム図鑑を埋めていく要素もあります。
<Effect視点>
いつものケムコ社RPGシリーズと違い、こちらは社外作品です。ジャンルもシミュレーションですね。ほっこりするストーリーとコツコツ遊べる要素に定評があるようです。
カフェで飲み物を提供して、様々なお客さんの物語を聞く、ノベルゲーム。
コーヒーのプロであるバリスタとなり、コーヒーや紅茶など的確な飲み物を提供することで、お客さんの心を安らげて、物語を引き出していきます。
エルフやオークなどファンタジー世界の種族が人間と共に現代的な生活を送る世界は今回も健在。新たなキャラクター、新たなストーリーで、物語が紡がれます。
<Effect視点>
多様性を追及した個性豊かな登場人物が特徴のノベルゲームの第二弾ですね。特色はそのままにキャラやストーリーは一新。独立した物語を楽しめるそうです。
美しく険しい大自然の廃墟を探索する、メトロイドヴァニア系アクションアドベンチャー。
記憶を失った少女となり、自然豊かな廃墟を探索します。
仕掛けられた罠や、守護者である巨人族との戦いを乗り越えて、廃墟を探索します。人々と出会い、世界の謎を解き明かし、失った記憶を取り戻していきます。
<Effect視点>
いわゆるメトロイドヴァニア系、広大なマップを探索する、横視点のジャンプアクションです。幻想的で美しい大自然の描写に心惹かれます。
砂糖菓子職人見習の少女が、仲間と共に苦難を乗り越えて成長する物語。
労働用、戦闘用などの妖精を人間が使役する中世風の世界。幸運の象徴である観賞用の砂糖菓子を作る職人が重宝される時代。年に一度の王家主催の砂糖菓子コンテストに、一人の少女が挑みます。
主人公たちは旅の途中で出会った3人。母の跡を継いで砂糖菓子職人を目指す健気な少女アン。強く美しく口の悪い戦闘妖精の青年シャル。自由で義理堅いわんぱく妖精ミスリル。この3人のバランスが素晴らしいですね。
アン達に降りかかる困難は、不条理そのもの。今時珍しいほどに、酷い目にあわされてしまいます。どんな状況でも信念を持って立ち向かうアンの姿が健気です。そして緊迫した場面をいちいち和ませてくれるミスリル。物語のMVPはミスリルなのではないかと思っています。
今回の1クールの後、夏に続編が予定されています。長編らしい丁寧なストーリーが魅力です。
ファンタジー世界の乙女ゲームに、高校生コンビが干渉して、ハッピーエンドを目指す悪役令嬢ラブコメ。
乙女ゲームを実況プレイしていた高校生コンビの声が、ゲーム内のキャラクターに聴こえてしまう謎の現象が発生。異世界の神の声となり、破滅だらけの乙女ゲームをハッピーエンドに導く作戦が始まります。
何度も周回プレイして得た知識を活かすのが悪役令嬢ものの基本ですが、神の声としてゲームの外側から干渉していくというのは目新しいですね。現実の高校生活と、ゲーム内のファンタジー世界の、二層構造で描かれていきます。
悪役令嬢がツンデレすぎて婚約者に嫌われてしまうことが大体の破滅の原因なため、婚約者側に「ツンデレの解説」を伝えるのが最大の回避方法。その結果、一層ツンデレになってラブコメ展開が加速していきます。
破滅ルートを回避し続けていく、展開の頼もしさに加えて、キャラクターの個性の強さが、ストーリーの楽しさを支えます。そして最大の敵との決戦。ここの怒涛の伏線回収が本当に素晴らしいです。1クールで綺麗にまとまっているところも見やすいです。