7月号/第25巻第7号通巻297号
月末に間に合わなくてすみません。
7月15日に「ファミリーコンピュータ」が40周年となります。特設サイトを1年間限定で公開すると予告されています。
6月8日から「X68000 Z PRODUCT EDITION」の予約が始まりました。発売は9月28日の予定です。
1987年に発売された国産パソコン、X68000をコンパクトに再現したミニPCで、今回は一般販売版となります。先行販売版の情報では、システムディスクにBASICなども入っているようで、当時のような使い方ができます。また、X68000といえば再現度の高い移植ゲームですが、当時のゲームソフトをSDカードで販売するそうです。
素材を集め、調合し、依頼のアイテムを届ける、ファンタジー錬金術シミュレータ。
錬金術学校の追試として5年間、工房を運営します。山や森に素材を探しに行き、工房で調合して、依頼に見会ったアイテムを届けることで資金を得ます。RPG風ですが、魔王を倒したり世界を救ったりするのではなく、街の一人の錬金術師見習として思ったとおりに暮らしていきます。
<Effect視点>
25年以上続くアトリエシリーズの第一作のフルリメイク作です。後年のシリーズではRPG要素が強くなっていますが、初代はシミュレーション要素が強かったです。
今作では「5年の期限」を撤廃してずっと留年したまま錬金術を極めることもできるそうです。また、チュートリアルが強化されて、トッツキやすくなっているようです。自由度が高すぎて戸惑うプレイヤーもいたようなので、うれしい改良です。
異世界から召喚されて引きこもったオタクエルフと、神社の巫女との、ハートフル日常コメディ。
400年ほど前、異世界から召喚され、神社の御祭神として祭られているエルフは、不老不死のため今なお健在。しかし、ある事件により人前に出ることを恐れ、本殿に引きこもっていました。
一方、新しく巫女となりエルフに仕えることになった神社の娘。アクティブな性格のため、エルフの引きこもりを改善しようと悪戦苦闘します。
登場人物が極端に少ないのは特徴的ですね。そのため、エルフと巫女がドタバタを起こして仲を深めるという、シンプルなシナリオで理解しやすいです。
江戸の世をまるまる生きてきたエルフなので、ところどころで江戸知識が出てくるのも面白いです。まるでエルフが教える教養マンガのように差し込まれています。
また、エルフに対する描写も細かいです。不老不死のいわゆるハイエルフの特徴がいろいろと織り込まれています。例えば他のファンタジー作品では、森に閉じこもって閉鎖的な生活を送ることが多く、現代だと引きこもるのも納得できます。こういう点で、エルフ好きにも刺さりまくりです。
決して大きな事件が起きるような作品ではありませんが、安心してほっこりできて、江戸知識まで手に入る、優しい作品です。
舞台演劇で最高の役者を目指して競い合う、少女達の舞台群像劇。
舞台演劇が世界的に大ブームとなった時代に、特に輝くひとにぎりの役者に送られる「ダイスター」の称号、そして世界の頂点となる「ワールドダイスター」の称号を目指して、舞台で競い合う群像劇です。
現役ワールドダイスターを親に持つ留学生。劇団のトップでダイスター候補である天才小学生。そんな実力者たちの中で、なかなか評価されず苦戦する弱気な少女は、相棒の少女に支えられながら、実力を付けていきます。
挫折や苦悩など、スポ根的な要素もしっかり描かれます。挫折を乗り越える姿に、愛着もわいてきます。
「ロミオとジュリエット」「竹取物語」など既存の物語を舞台用にアレンジして上演される、舞台シーンが見せ場です。キャスト陣に実力者を揃えていて、まさに熱演が繰り広げられます。
舞台演劇というテーマが多少地味ではありますが、スポ根的な群像劇として、しっかり描き切った作品です。アニメでは報われてない人もいますが、物語はアプリに繋がるそうなので、後に開花するものと期待しています。