9月号/第25巻第9号通巻299号
9月恒例の「東京ゲームショウ」は、幕張メッセの第10ホールまで使った大規模開催となるようです。
5月号で紹介した「マジカルドロップ6」ですが、9月28日にパッケージ版が発売されるそうです。キャラクターやモードが追加される無料DLCについても発表されました。
幼い勇者の冒険を陰ながらこっそり支援する、見守りお膳立てアクションパズル。
幼い勇者ちゃんの母親となり、立ちふさがる敵をこっそり弱体化させてあげるアクションパズルです。ちょうどよく弱体化できそうなモンスターを召喚し、事前にぶつけておくことで、勇者ちゃんが安全で効率的に経験値を稼げるように支援します。幼すぎて大抵のモンスターに負けてしまう勇者ちゃんが、無事にモンスターを倒すことで自信をつけ成長していくのを見守ります。
勇者ちゃんが倒したモンスターとは契約することができ、契約に成功すると召喚できるモンスターが増えます。召喚モンスターの幅を広げることで、さまざまな困難を未然に対処していきます。
<Effect視点>
強いユニットで弱らせてから、成長させたいユニットでトドメを刺すという、シミュレーションRPGでの経験値稼ぎのようなシステムですね。シミュレーションRPGよりはプレイ時間が短く、周回プレイによってプレイヤーが上達していくタイプのゲームのようです。
乙女ゲームのラスボスに転生した少女が、知識と能力を活かして平和な国にしていく予防ファンタジー。
第一王女として暮らしていた主人公は8歳の時、自分の前世の知識を思い出します。この世界が前世でプレイしていた乙女ゲームの世界であり、自分が将来、悪役令嬢どころか国を凄惨な悲劇へ追い込む独裁女王となることを。
その時から、ゲームの知識と予知能力を活かして、悲劇回避への仕込みが始まります。転生ものですが、未来修正ものという見方もできます。
悪役令嬢ものの場合、悪役令嬢への同情や理不尽さに触れる作品も多いですが、本作では主人公がラスボス女王を心から軽蔑し嫌悪しています。ゲームで起きたとしても現時点では起きるかわからない事件の罪を背負い、滅ぼされるべき存在として自らの命を安く見積もってしまう危うさと儚さ。
それが逆に身近な仲間からの信頼に繋がるというのも面白い構図です。
将来ラスボス化した自分を倒せるように信頼できる仲間を集め、ラスボス化した件の罪滅ぼしとして善政に努める主人公。もはやただの名君として国中から慕われますが、それでもラスボス化を恐れる日々。
乙女ゲームといいつつ恋愛要素が薄く、国造りと仲間作りがメインという点も、自分に刺さった要素なのかもしれません。