6月号/第26巻第6号通巻308号
更新が遅れてすみません。
昭和の洋館で二人の少女が出会うことから始まる、サスペンスアドベンチャー。1966年の梅雨の季節、日本のとある屋敷を舞台にしています。
主人公が女中として働くのは、元貴族の岩倉家のお屋敷。屋敷の人たちとの会話や、屋敷の中の探索などを通して、岩倉家の秘密に迫っていきます。プレイヤーの選択により、内容の大きく異なる9つのエンディングに分岐します。
肖像画のような画風が印象的で、艶めかしく、生々し、独特の世界を演出しています。
<Effect視点>
謎の多い作品で、隠された事実を少しずつ知るという作りのようなので、事前情報が少ないです。ただ、何か大きなことをやろうとしていることがなんとなく伝わってきます。
ネタバレを回避しつつ情報を得るには、公式サイトのキャストインタビューや、よくある質問をまとめた「#アリア回答」タグでのSNS検索が良さそうです。
女子競輪で競い合う、自転車競技の群像劇。
高校時代に地元で見た競輪レースに憧れて、友人たちと競輪選手を目指す物語です。選手養成所に入るための特訓、養成所での出会いと競い合い、そしてプロデビューと、長い成長物語を描いていきます。
友情、信頼、安らぎ、といった要素をベースにしながら、スポ根的な厳しくも熱い展開もしっかり入っています。さらに次回予告では笑いの要素もあり、密度が濃いです。
あくまでも主人公は決まっているのですが、それ以外のキャラクターも魅力的に動いています。いらぬフラグを立て続ける熱血系の友人。天才と呼ばれ圧倒的な強さと天然さを持つライバル。メインキャラではないはずなのに次回予告を乗っ取る、属性過多の先輩なども出てきます。
ストーリーが進むほどキャラクターが増えて、キャラクターが増えるごとに面白さが加速します。人数が多く、描く年月も長いのに、盛り込むところと、一気に飛ばすところのメリハリを強めて、まとめあげます。まさにスポーツ群像劇といった感じで、かなり好みです。
元々は、競輪場を盛り上げるためのキャラクター群としてのプロジェクトで、その一部としてのアニメ化作品です。全国の競輪場の地名を苗字にして、その競輪場をホームとして活躍するキャラクターが設定されています。既に実際の競輪場ともコラボを行っています。
アニメとして扱いにくい「競輪=公営ギャンブル」であることからも逃げずに、正面から描いている点が意欲的です。だからこそ、選手たちの真剣さの根拠になっています。
他人の能力値や適性を数値で鑑定できる能力を使って、小さな領地を拡大していく転生ファンタジー。
地方の小さな領地の貴族の息子として転生した主人公。他人の能力を、統率、武勇、知略、政治、野心の5つの値と、各種技能の適正で鑑定できます。この能力を使い、身分や民族の垣根を越えて、優秀な人材を集めて、家臣にしていきます。
領主である父も、当初は常識外れの登用を不審に思っていたものの、メキメキと実力を伸ばしていく家臣たちに納得します。国内外で戦が続く中、破格の戦果を挙げる家臣たちにより、領地の存在感も上がっていきます。
序盤の6話分を使ってじっくりと仲間集めの過程を描いています。戦闘も護衛もできる側近タイプ、魔法特化タイプ、知略特化の軍師タイプなど、個性的な仲間たちを描いています。
転生ものですが、主人公は真っすぐで頭も働き、良識を持った好人物として描かれています。行動目的も、長い戦乱の中を生き残り、平和で暮らしやすい世界にしたいというもの。前世の要素もほとんどでてきません。純粋に名領主の活躍激として、気持ちよく見ていられるのが楽しいです。
国語辞典を使い、辞書の内容をツマミに酒を呑む宴会、という知的なトークバラエティ。現在は7週連続放送が行われている、不定期番組です。
お笑い芸人、ミュージシャン、さらには、実際に辞書の編さんに関わっている専門家なども交えた飲み会です。
見慣れない言葉や、知っているのに記述が気になる言葉など、参加者が辞書の中から「呑める言葉」を見つけていきます。
聞きなれない言葉について、意味を想像してみたり、不思議な意味に触れて味わったりします。辞書の専門家により、いつごろ使われていたのかとか、細かいニュアンスの差などを解説してもらいます。
良い言葉を見つけたら、その言葉に乾杯をして、酒が進みます。
また、知っているはずの言葉も、知らない意味があったり、掲載方法に特徴があったり、という視点で見ることができます。ある辞書には載っているが別の辞書には載っていないといった、辞書側の都合で起きる現象なども、ツマミになります。
居酒屋で、辞書を引きながら、トークをして、酒を呑むだけ。そんなゆったりしつつも、知的興奮も味わえる、不思議な番組です。