RPGとはなんぞや?
第1章 央華封神の扉
Chapter 0
楽しい解説「RPGとはなんぞや?」の第2部 央華封神 編です。軽い気持ちでお読みくださいませ。
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冒険のタイプ

 このゲームは古代中国をモチーフにした世界が舞台になります。この「古代中国」とは、「西遊記」などに描かれるようなファンタジー世界になります。ここには、不老不死の肉体を持ち、不可思議な術を用いて善行をなす仙人や、悪行によって人々を苦しめる邪仙・妖怪が存在します。さて、それでは……。

サリナ あらためて、サリナで〜す(笑)。
GM ・・・さようなら(笑)。
エレン あら?
サリナ どっかいっちゃったね。
GM 彼女たちは、世界観に全然会いませんので……。

世界模様

 央華封神は、陽の気と陰の気によって成り立っています。このバランスが保たれることによってこの世界は保たれています。また、この世界の物質は、木火土金水(もくかどごんすい)という物質的存在で成り立っています。なんだかわかりませんが、とりあえず、と言うことで。

GM それでは、今回のアシスタントは……。
宋剋匡 初めまして。宋剋匡(そう こくきょう)です。
全遥華 全遥華(ぜん ようか)よ。
GM 古代中国風というわけで、名前も必然的に漢字になります。誰です?漢字に嫌気がさしている人は?
遥華 GMさんじゃない?
GM ……ズバリその通り(笑)。

仙人を志す者

 仙人とは、良き行いをして不老長生を目指す者のことを指します。剋匡は仙人、遥華は仙人になるための修行を始めたばかり(道士見習い)です。遥華は、剋匡の弟子になります。まずは遥華が仙人を志すきっかけになった、とある事を回想でご覧頂きましょう。

〜 回想 〜

「これ以上近寄らないでっ!」
 6歳ぐらいと思われる男の子と、何物とも形容しがたい者の間に、すっと影が割り込んできた。その影の腕からは赤い鮮血が滴っている。
「くっ!」
 妖物(ようぶつ)が襲いかかったのは男の子の方であったが、傷を負ったのは割り込んできた者の方だった。その影は小柄な長髪の……女性……いや、少女だ!
「なんでそんなに殺すの!?罪のない人を殺して、そんなに楽しいの!?」
 彼女は妖物とにらみ合っている。その目は痛みのためかどうかは定かではないが、潤んでいるが。しかし、それはしっかりした瞳である。妖物の方は、割り込んできた者をどう始末するのか考えているのだろう、うなり声をあげて対峙している。
「遥華、あぶないっ!逃げるんだ!」
 次々に、そんな声が聞こえてくる。
「嫌!この子が死んじゃうっ!」
 彼女がそう叫ぶときに注意がそれるのを、妖物は見逃さなかった。彼女めがけて飛びかかってきた。
(もうだめかも。)
 彼女がそう思って目をつぶった瞬間。
「ひゅん!」
 風がうなった。
「きんっ!」
 金属がぶつかる音がした。彼女が感じるはずの痛みがない。おそるおそる目を開けたそこには……。
 人がいた。背の高い男性の背中が彼女の目に映りこんだ。彼は、妖物の彼女への攻撃を割り込むようにして受けたのだ。
「うぎゃっ!」
 続く一瞬で、妖物は倒れていた。彼の握った鉄の剣には、ほのかな光が宿っている。
「金行(きんぎょう)を以て」
 彼の声は周辺に響きわたる。その声で周りにいる妖物の動きが止まった。
「針の雨と為す。」
 妖物どもの視線が彼に集中した。
「滅びよ!」
 闇色の虚空から、無数の針が降ってくる。まさしく雨のような無数の針は、目前の妖物だけではなく、周囲にいるそれをも巻き込んだ。しかし、その針は妖物たちだけに向かい、誰一人として周囲にいる村人を傷つけない。
「ぐぎゃぁ〜っ!」
 妖物どもは、彼の術により次々と倒れていったのだった。

「大丈夫でしたか?」
 彼は振り返って少女に尋ねる。その言葉は、寸前まで妖物と対峙していたとは思えないほどに落ちついていた。
「は、はい……。」
「これを飲んで下さい。すぐ傷が癒えますよ。」
 彼女は言われたとおりに渡された物を口に入れた。彼女に無数に存在した怪我が、消えるように癒えていく。
「よく、男の子をかばいましたね。私は剋匡。あなたの名は?」
「遥華、全遥華よ。」
「仙人様、有り難うございます。」
 散り散りになっていた村人達が、彼に声をかけてきた。仙人……不可思議な術を用い、妖物を懲らしめるもの……は、村人達から羨望の目で見られている。
「この少女の親は、どちらに?」
「先ほどの妖物どもにやられてしまいました……。」
 一人の言葉に、遥華の瞳は再び潤んでしまった。
(この少女には、仙骨(せんこつ:仙人になる素質)がある。)
 剋匡はふと感じた。接する人の素質を見抜き、弟子を取って育てるのも仙人としての務めであり、修行でもある。
「遥華さんには、仙人になる素質があります。修行を積めば、仙人になれることでしょう。私の元で修行をしてみませんか?」
 彼女は周りを見渡した。村の人々が見守っている。もちろん、先ほどの男の子もだ。しばらく考えた末、彼女はゆっくりと答えた。
「お願いします。」
 二人は村人のいろいろな思いのこもった目に見守られ、その村を去っていった……。

 このようにして、遥華の修行は始まったのです。

仙人たる意義

 仙人は「不老長生を目指す者」と言いましたが、それだけを志すわけではありません。仙人になった者には、他の色々な目的があるのです。

剋匡 さて、遥華さん。あなたは仙人をどのように思っていますか?
遥華 色々な術が使えて、妖怪を倒し、人助けをしてるのよね?
GM 当たらずとも遠からず……ではなく、確かにそれもあるんですけどね。
剋匡 何のために人助けをしていると思いますか?
遥華 え?人の感謝の気持ちが嬉しいからとか……。
剋匡 いえ、輪廻転生から脱して不老長生を求めるためなのです。
遥華 なぜ不老長生を目指すの?
剋匡 その理由を見つけだすのが修行なのです。
遥華 はぁ?
GM 平行線は交わることを知らない(笑)。

 遥華は納得できていないようですので、説明を加えます。仙人は善行をして得(陽の気)を強めてきます。そうすることで、寿命が延びていくのです。

遥華 どうして善行をすると寿命が延びるの?
剋匡 もう少し修行してもらってから、説明するとしましょう。
GM で、また平行線になったら剋匡はどうします?
剋匡 そうならないことを祈っています(笑)。
GM 寿命のあるものにとっては、不老長生は永遠のテーマですね。
剋匡 時間が多くあるからこそ、多くの修行をつめますから。
遥華 いつまでも若い肌を維持できることに大きな意味が・・・
GM 考えることが老けてない?(笑)

 こうして修行の初日は、むなしいまま過ぎていくのであった(笑)。

製作室 おまけ雑談

エレン ここまでいかがだったでしょうか? 進行役のエレンです。
サリナ 久しぶりの登場、サリナでぇ〜す。
Emu そして私が・・・
サリナ (横から割り込んで)おまけ雑談のことをすっかり忘れていた、Emuさんで〜す(笑)。
Emu 面目ないです(^^;。

エレン ところで、どうして私たちなんですか?
Emu いや、書くネタが尽きてて(^^;。
エレン さすがに量を書いてると、大変なんですね(^^;。
Emu そういうことです(^^;。

サリナ 央華封神編は、「製作室」を利用して進められてるんだよね?
Emu その通りです。製作室では、原稿を「ほぼそのままの形で」紹介しています。本編として公開するときには、そこから書き直されてまとめられるわけです。
サリナ じゃあ、原稿と完成版の違いを比べられるのね?
Emu 残念、原稿は公開時には伏せちゃいますから(笑)。
サリナ うぁ、セコい(笑)。
エレン 原稿を伏せる理由があるのですか?
Emu では、同じ内容の物が2ヶ所に存在し、そのお互いの書き方が違ってたらどう思います?
エレン 見る人にとっては混乱しますね。
Emu と言うことで。製作室をあらかじめ見ていた人は、そういう所を思い出しつつ楽しんでもらい、見ていなかった人は、仕上がった本編を見て笑ってもらおうという、執筆者の願いです。
サリナ 本当は恥ずかしいからなんでしょ?(笑)
Emu ノーコメントとさせていただきます(笑)。
エレン 実際に結構書き換えられているのは本当ですからね。

サリナ ところで、どうして央華封神編には小説調の部分があるのに、ソード・ワールド編には無いの?
Emu 説明しても掴み難いと思われる雰囲気を、分かりやすくするために小説調に書き起こしました。
サリナ なんでソード・ワールド編には無いの?
Emu 説明不要ですから(笑)。
サリナ 差別だぁ(笑)。
エレン サリナさん、央華封神編の話なのですから、我慢してください。
サリナ む゛〜。

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