1000days劇場星組公演
『皇帝/ヘミングウェイ・レビュー』
ALICE’S TEA PARTY(1)
ホテルニューオータニ 「鶴の間」
1998/10/25(Sun.)
マリコさん(さきちゃん)こと
宝塚歌劇団星組
麻路さき 最後のお茶会が盛大に開催されましたので、その様子をご報告致します。お話の内容により、3部作にまとめています。時間軸が前後している箇所もあり、内容も要約しているところもありますが、そのあたりはご了承下さい。
前回『イコンの誘惑(青年館)』お茶会の時と同じ会場でした。テーブルではなく椅子席のみスタイルで横10席縦27列が7ブロック(ブロック毎にマリコさんが演じられた役名がついていて、あとでこのブロックごとにマリコさんへのエールのプレゼントがある☆)…単純計算で約1900席(@@)。ふと会場を見渡せば、ぎっしりファンで埋め尽くされていて…最後のお茶会がこんなに大規模で開催されて、本当に大スターさんになのねぇ…としみじみ感じ入りました。(;_;)感涙。
◇◆◇◆◇◆ 乾杯とご挨拶 ◇◆◇◆◇◆
オーレ!エスパニョール!の「ヘミングウェイ・レビュー」の幕開きのかけ声と共に、後ろの扉から登場したさきちゃん。そのままプロローグの曲をバックに演壇に向かいます。会場はキャー!の歓声。白いスーツだったら、泣いてしまうかも…と思っていたら、光沢のある濃いワインレッドのスーツでご登場!(^o^)
麻路「どうもお忙しいところ皆様ありがとうございます。こんなに大勢の方に来て頂けて嬉しいです。あの…乾杯と言っても皆様のお飲物がなくて本当に申し訳ないんですけれども…後で頂きます。(^^;)ゞあの…今回最後の東京公演ということで本当にラストのラストになってしまいましたけれども、毎日大入りのお客様で毎日幸せを噛みしめながら公演しております。
それであの…ふっと気が付くと退団まで一ヶ月を切ってはいるんですけども、…公演が始まってからもう半分くらい来たかなと思ったらまだ三分の一ということで、まだまだ先がありますし、ほんとにこの勢いのまま、気が付いたら終わってたっていう、なんか楽しい状態で終わりたいなと思っていますので、ぜひ皆様、一日一日、もしご覧になれる日がある時も…ない時も(さきちゃん笑い&会場も(*^^*))…同じように明るくして頂ければ嬉しいと思います。本当に本日はありがとうございました。では申し訳ありませんけど、頂きま〜す!」…ワイン(かシャンパン?)をいっきに飲む豪快な飲みっぷりに会場からは「わ〜(*^^*)」の声。(^_^)
司会「アリスのティーパーティーへ…」
会場全員「ようこそ!チュッ!」…これは始まる前にスタッフさんの指示により練習したエール。チュッ!は投げキスです。
◇◆◇◆◇◆ 『皇帝』について ◇◆◇◆◇◆
司会「今回、皇帝ネロということで、実在の人物を演じられていることも多いと思いますが、ネロを演じるにあたって、如何でしたか?」
麻路「そうですね、暴君ネロと言われているんでねぇ。でも、最初、実を言うとネロが暴君だってよく知らなかったんですね。(^^;)あまり有名じゃないじゃないですか、学校で習うほどじゃないから。フーンと聞いていて、後からどんな人だろうと思って、本を読んでみたんですよ。そうしたら、いや〜、すごいひどい悪い人だなと思って。これでいいのかなぁと思いながらも、ま、面白いかなって…。なんか、悪役好きですしね。(^^;)
それでやり始めたら、宝塚ですからね、良くなっているじゃないですか、ホントはいい人だったんじゃないかと(笑)だから今、自分で演じているせいもあるんですが、今は自分のやっているネロが、昔のネロという感じになってきているので。本当はもしかしたら悪い人だったかもしれないんですが、私の中では『可哀相に、悪い人のまま死んで』という風になっているん
ですね(*^^*)今度また本が出るらしいですよ、『暴君の皇帝たち』というような。新聞に載っていたそうなので、どんな風かなと気にはなるんですがね。私にとってはいい人ですね。(キッパリ)」
司会「オープニングのマントが増えましたよね。着心地はどうですか?」
麻路「重たい。(-_-) とても重たい。(^^;) あれは新調のお衣装じゃないんですね。「カサノヴァ 夢のかたみ」でシメさん(紫苑ゆうさん)が着てらした黒のマントです。そのマントを改造したんです。どうもさよなら公演には出てくるみたいですね。次に誰か着るかもしれないですね。形が、本当は羽織るマントなんですよ、閉じるマントじゃないんです。でもどうしても黒のマントにしたいという
植田先生のご意向があって、それで黒のマントが出てきたらしんですけど、それが普通の布地で。最後に普通の布地を着せるわけにいかないからって、ベルベットを捜したら、あれがあったんですって(^^)それが羽織るマントで、幅が狭いんですよ。だから、こんなになって(…肩をすぼめて小さくなった仕草)着てたんです。でもすごい豪華に作ってくれて。(*^^*)着るのは一瞬なんですけどね。」
司会「白いマントとどちらが重たいですか?」
麻路「白!あれ、すっごい重たいです!白の方が布地は薄く見えると思うんですけど、布地がたくさんあるんですね。何重にもなってるんです。で、ここ(胸)に竜の柄があるんですね。あれがめちゃくちゃ重たい。う〜ん。(^^;)あれはね、着てたら子供一人おぶってるくらいかな。羽は、まぁ子供二人くらいって感じ。(笑)」
…白いマントの飾りは竜ではなくてコブラ(蛇)では?と私が呟くと隣の友人が「え?ラインオンじゃなかったの?!」とのたまった。(^^ゞオイオイ
司会「アグリッピナ様を手にかける場面が、大劇場と変わりましたね?」
麻路「先生とご相談してたんですけど、実話は部下にさせてるんですけどね。大劇場はこっちも殺意があったけど、お母さんも自分から剣をとってしまった、というふうにやってたんですけど、1ヶ月半やってたら、どうも殺したくなってたんですね。(^^;) あれだけいろんな事、罵倒されるじゃないですか〜。ムカつくなぁ〜(ー"ー)って。芝居に入りこんでいると、回りの部下もあまりにお母さんが悪い
から殺せ、殺せと言うし、それに輪をかけてセネカに怒られちゃうでしょ。(ーー)その上、お母さんから「あんたは悪魔の子だ」みたいに言われると、もうね、キ〜ッ!(-_-メ)となってしまいますね。ねぇ〜。(会場に同意を求める)そこまでくると、人間ね、やっぱり勢いっていうね。(^^;)お母さんも怒らせるために言ってるわけですからね。もう、自分から殺してしまおうということになりまして。
それで、まぁ殺してしまったわけですね。(^^;)」
司会「緞帳が降りるところのネロ様の最後のポーズが変わりましたよね。」
麻路「最初は正座みたいな形で、えびぞりしてたんですけど。本当に歌舞伎の形でああいうのがあるんですね。ひざをついただけで反って死んだように見せるのが。でも着物と洋服だと勝手がどうしても違って…ブーツはいてるじゃないですか、それで大劇場の時、身体を壊しまして。これはちょっと続かないなと思ったんで、東京の時に変更して欲しいと私からお願いしたんです。で、一応安全な状態になるように。足を伸ばして死ぬと、階段なんで人間頭の方が重いですからずずずっと落ちていくんで。危なくない程度にしてるんですけどね。だんだん慣れてくると、これでもかっておもしろがってやるんでね。(^^) そのうち落ちるんじゃないかと思うんですけどもね。(^^;) まぁ、一応危険がないようにはやっています。」
司会「ここ数日、またちょっと違うパターンですが。」
麻路「あっ、だから安全だなと思ったんで、そろそろ手をはなしちゃおうかなと思って(^^) 安全のために持つところがあるんですけど、最初はやっぱり持たないと怖かったんですよ。でもある日見つけられなかったんですね、それの上にどうも座っちゃったみたいで(笑)。で、勢いでやっちゃおうかなと思ったら安全だったんで。今は、もう、やっています。」
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お菊☆「☆98/10/25 麻路さきお茶会☆」
Nifty-serveより転載