星組大劇場公演
『誠の群像/魅惑U』
ALICE’S TEA PARTY(1)
宝塚ホテル「宝寿の間」
1997/6/14(Sat)
星組のマリコさん(麻路さき)のお茶会が行われました。参加者が多くシアター形式となりましたが、マリコさんのほんわかとしたおしゃべりと、たくさんのお客様、久々のジェスチャーゲーム登場など、とても楽しいお茶会でした。雰囲気などお伝えできればと思います。
内容は基本的には要約ですので、マリコさんやお客様の話された言葉そのままではありませんことを、ご承知ください。
なお、ファンクラブではマリコさんの事を「さきちゃん」とお呼びしています。
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★ 麻路さき『誠の群像/魅惑II』お茶会報告 ☆
☆ Alice’s Tea Party ★
★ 1997年6月14日(土)
19:15〜 ☆
☆ 於:宝塚ホテル 宝寿の間 ★
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★・。・。・さきちゃん(マリコさん)登場・。・。・☆
さきちゃん登場予定の扉には赤い花が飾られ、司会者の「大きな拍手でお迎えください!」の言葉でさきちゃんの登場です。BGMは「誠の群像」のプロローグで、正に「新選組副長、土方歳三参る!」の雰囲気そのままでした。
登場したさきちゃんはタキシードで白い上着に黒いパンツ、前回、「武蔵野…」のお茶会ではしっとりとしたお着物姿だったのですが、今回はバリッと男役麻路さきでした。場内は悲鳴と歓声に包まれます。
★・。・。・さきちゃんご挨拶・。・。・☆
シアター形式なので、参加者に飲み物はなく、さきちゃんにだけシャンパンが注がれましたので、さきちゃんは申し訳なさそうに乾杯のご挨拶。
「本日はお忙しいところありがとうございます〜。テ-ブルがネ、今回なくてなるべくたくさんの皆様と一緒に同じ時間を過ごしたいなと思いましてこういうことになってしまいました。すいませ〜ん。公演も無事にあと残すところ一週間ちょっと、ですか?になったんですけども、なんとか元気にやっておりますしすごく毎日面白おかしくやっております。フフ。(会場笑)皆様にすごくね、
応援していただいて、盛り上がって公演を続けておりますから、楽までもうちょっとありますけども、この勢いでどうかよろしくお願いします。今日は討論会みたいですけども〜(さきちゃん&会場笑)いろいろ聞きたいことがあったら、聞いてくださ〜い。じゃ〜これ、申し訳ないんですけど、一口。
今日はありがとうございます。(グラスに少し口をつける。)」(会場拍手)
★・。・。・質問コーナー「誠の群像」・。・。・☆
参加者からの質問をさきちゃんにお聞きするコーナーですが、司会者がうまくさきちゃんからお話を聞き出されるので、質問の内容に限らずフリートークになってしまうのが、昨今の特徴です。今回も話が広がる広がる。お茶会報告泣かせのさきちゃんなのでした。
さきちゃんの可愛いおしゃべりを再現していたら、1000行でも足りなさそうなので、ここぞ!という場所をのぞき、私の言葉でまとめさせていただいております。でもこんなに長くなりました。お許しを〜。
司会「いつものように、お芝居のお話からさせていただきたいと思います。今回いきなり幕開きに、大階段でショーのような演出ですよね?」
…最初は新選組と聞いてどんなに堅い作品になるのか?と思ったけど石田先生の演出ということでわかりやすくなっていると思う。どちらかと言えばドラマの水戸黄門や必殺仕掛け人を見る感覚で見ていただけたらよいかと…。どっぷり日本物で日舞が始まると舞踊会みたいですが、舞踊会には秋にまた出ますから、そのときにまたお楽しみいただければいいかな〜と。(笑)
司会「皆さん、幕開きのさきちゃんがとても格好良いと言う事で…」
麻路「(笑)あの赤胴鈴之介みたいなやつですよね。(笑)」(場内笑)
司会「本当にみなさんどよめいて、客席がどよめいているのが聞こえてますか?」
…何となく聞こえている。新人公演のときに初めて客席で見たけど、宝塚のファン時代がある自分なので、これはちょっと心くすぐられるシーンかなぁと思った。
司会「お茶屋さんでのシーンで、土方さんは真面目な筈なのに、ずいぶん遊びなれていらっしゃるみたいで…」(場内笑)
…土方は逸話の中でも、祇園界隈に彼女が沢山いてその自慢話を実家に手紙で書き送ったりしている人なので、今回お小夜ちゃんというフィクションの恋人がいますが本当の恋と遊びは全く分けてた人かな〜という感じでやってます。
司会「芸者のしのぶ紫さんのあごをつんつんっていうのをやってもらいたいってみなさんおっしゃってますが。(麻路&場内笑)アドリブですか?」
…完全にアドリブ。山崎さんが出てくるまでに座る間がなくて。稽古場ではあれの倍以上あったのが幕が開く寸前からカットカットの日々が続いて段取りが変わった分何かをしないと間がもたないし、座る間もないし、、、、でちょっと顎つんつんとかして遊んでいるんです。(笑)
司会「羨ましいですよねぇ。(麻路&場内笑)やってもらいたいなぁ〜。(笑)」
司会「池田屋とか殺陣(たて)が今回ずいぶん大変そうなんですけど。」
…「若き日の唄は忘れじ」でちょっとやっといて良かった。プログラムにも名前のある舞台やTVのをよくやられている東映の殺陣の先生です。すごく難しい。日本刀は真っ直ぐではなくちょっとカーブがあるので、納め方を間違えると鞘に入らない。血を払って凄く格好つけて入れた瞬間つっかかって(笑)稽古場で凄く恥ずかしかったし…今でも緊張してやってます。
司会「池田屋で、ずいぶん大掛かりですが。」
…一番幅の広い3号セリですが、奥行きはそんなになくて、その真ん中に柱をつけて裏・表のセットにしているので、本当に(自分が今座っている前の)このテーブルくらいしか幅がない。セットが倒れないようにつっかえ棒とかの障害物もあってとにかく狭い。でも、こないだ京都に行って芹沢先生がやられた屯所とかを見たらもともと京都のお家は天井も低いし、廊下も狭いのでリアルでいいかなぁ〜と思いつつ、刀でバンバン、セットを斬ってます。(笑)
司会「刀を肩にかついで降りてくるのが格好いいのですが…」
…これはアドリブではなく振付。自分が使うのは小道具なので軽いけど、本物の刀は重い。男の人でも何回も振り回しているとだるくなるらしくて、その時に昔の人は刀の刃を上に向けて…下に向けたら斬れちゃいますから(^^;)(笑)背負ったりしてたらしいです。
司会「お小夜ちゃんに、お小夜再びの場面ですか、最初来たとき、えって言う感じだったんですけど、いつ頃から心惹かれたんでしょうか?(場内笑)」
…やっぱりこう、身を売ってまで虎徹を用意したって言うところに…ぐっときてしまった。顔見た瞬間はもうはらわた煮えくり返る位怒ってるけど、、、。
司会「ずいぶん、情に弱い…」
麻路「すごい、弱い。ころっと変わっちゃうからぁ。(笑)」(場内笑)
司会「最初、お小夜殿っておっしゃってますよね。次はお小夜と呼び捨てなんですけど、いつ頃から手応えを…」(場内爆笑)
注)お茶会の直前までは、お小夜と紫陽花を観に行く時から”殿”を取っていた。
麻路「再びの場面ではね、お小夜って言ってたのを、お小夜殿に戻したんです。あそこまではやめとこうと思って。その後に二年後ですか、会った時にもう向こうがこう〜迫ってきてからは”殿”はなくしてますねぇ。」(場内笑)
司会「早変わりが今回凄く多いようですが。」
…袴と羽織なのであまり変化が無い割にはちょこちょこ着替えている。鬘取り替えたりとか凄く忙しい。鬼になるところとか、鬼から土方に戻るところが特に。日本物で洋装にというのは滅多にないけど、この間の武蔵野に続いて2度目。仕込んでいるものが全然違う。着物を来ているときは胴布団など着物の中に必要なものをつけていて、その上から洋服を着るとただのお相撲さんになっちゃうから全部外して着て、また着直しとなり、本当は着物は紐でやるけど必要最低限で、ほとんどマジックテープになっている。ちょっとしんどい。
暗転になって凄い勢いで走っている姿を見逃さない方もいるでしょうが、あれくらい走らないと次の出に間に合わない。
司会「洋装の土方さんなのですが、一枚しか現存されていないというあのお写真にとてもよく似てらっしゃるということなんですけれども、写真をみて研究なさったとか?」
麻路「あの髪型はもう、写真持ってって、こういうのにしてくださいって言って、トートにひきつづきアデランスさんなんですけどね(場内笑い)」
…普通の洋鬘は厚くて段が出来ていて、男役はみんな生え際から3cm位のところから被って自分の前髪を被せるいわゆる半鬘)のですが、早替わりでそんな時間がないので全鬘。日本物の鬘のために羽二重をしていて、普通は一休さんみたい
なのが、アデランスの鬘は自分の生え際をちょっと見せるように網になっているので、羽二重が普通と違い途中から被っている。で、楽屋で会う人に「ずれてるよっ!」と言われる。ちなみに最初は白色だった羽二重は、アデランスが自然なために、洋装土方様の頭頂部がなんだか薄く見えてしまって(ハゲ?とも言う。)指摘を受けてしまった(^^;)ので、油性ペンで真っ黒に塗った。
司会「五稜郭で、土方さんは銃で敵方の鉄砲のたまに当たって、今回は結構壮絶な死に方といいますか…。」
…土方の死については謎に包まれていて、遺体も見つかっていない。五稜郭付近で撃たれたということしか分かっていなくて、もしかしたら味方から?などいろんな説がある。今回は石田先生と話して、敵から格好よく撃たれようじゃないかということになった。リアルに撃たれる、特に平場でというのは難しい。今までいろんなパターンで撃たれる役をやってきて、今回は誰もいないところで平場でという新パターンを作ったので、今度はどうしようかなぁ〜と。(^_^)
司会「最後に無念の死だから目をあけてらっしゃるんでしょうかそれとも新しい日本を見詰めたいという…」
麻路「いや、そこまで深く考えてません!(場内爆笑)」
…ぎりぎりの線で死んでいくときというのは眠るようにっていうんじゃないと思う。安らかにじゃない。イメージ的に、あっ逝ってしまった(早口)という感じにしたかったので…。黒田君がピストルで撃つまでが、長いので、死んだ後にまばたきするとやばいので、今日は目が乾いているな〜とか、もう駄目だな〜っていう日は最初から諦めて閉じてます。
司会「先ほどビデオとか資料とか全部ご覧になってるとおっしゃってたんですけれども」
…人から借りたのも入れて2・30冊。おもしろいのでみなさんも是非。
司会「土方さん和服で最後にこう、微笑んでくれて。壮絶な死に方をした土方さんが微笑んでくれて
私たちもこう、救われるかなっていう..。素敵ですよね...(陶酔(~^~*))」
麻路「まあ滅多に笑わないからね。」(場内笑い)
… あんなことがなければ、にこにこしてた人なんだろうな〜と感じている。時代が時代だったからこう生きた訳で、ほんとは俳句を詠んだりする案外ロマンチストで夢見る夢男さんだったと思うから……「最後にちょっと笑っちゃおうかなぁ〜と。(笑)」
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