粟島に近づくと粟島の漁師達の船が出迎えてくれる。これは粟島島開きの時だけの心憎い演出なのである。
大漁旗を掲げた漁船が数隻フェリーに近づいてきて並走してくれるのだ。なかなか素晴らしい演出で気分が
盛り上がる。へそ出しギャルも写真など撮っていた。

いよいよ粟島への上陸である。フェリーターミナル前では地元のおかーチャン、子供達、少数の若者が歓迎の
粟島音頭を踊っていた。その後抽選会があり我々も参加する事にした。粟島らしく1等がヒラメやタイそれぞれ
5キロ以上のものだ。もらったのはいいが困ってしまうかもしれない。当然我々は当選しなかったのだが。。
とりあえず粟島特産「ほっぺ」(単なる竹炭)をゲットしたが昨年もほっぺをもらったので辞退した。
へそ出しギャルも参加していたが、我々は新事実を知ることになった。実はへそ出しギャルはへそ出しヤンママだったのである、
小さな子供連れであった。横田隊員と顔を見合わせ「なんてこった!へそ出しギャルは実はへそ出しヤンママだったとは。。。」
などとどうでも良い事、まさに正しくない事に怒りを覚える探検隊であった。

我々の装備は大型ザック、キャリーカーにクーラーボックス、食料のダンボール箱をくくりつけた
重装備。粟島は車は持ち込めないので歩きの移動が基本になるのだ。たいした距離を歩くわけ
ではないが結構この装備がきつい。ターミナルを後に歩き出す。近くの広場では出店が出ていて
地元海鮮物の焼き物なんかを売っていた。去年ブイヤベースの材料として買った大ぶりの
エビを今年は塩焼きで食べる事にする、山椒味噌ののった焼きおにぎり、つみれ汁を昼食とする。
素朴で美味い食事だった。

粟島名物の代表にわっぱ汁というのがある、昔の弁当箱(わっぱ)に出し汁、地元の魚、
ねぎなどの薬味、を入れ焚き火で焼いた石をその中に投入!一瞬にして沸騰するというものだ。
1度食したいと期待したが広場で作っている量産型ザク的ワッパ煮はあまりにも想像を裏切るものだった。何の魚か分からないほどの
小さな切り身がだしの効いていなさそうな味噌汁の中を寂しく漂っていた。結局ワッパ煮は食せず、西海岸の釜谷へと向かったのである。
粟島一周観光船シーバード乗り場から半周分利用して西海岸の釜谷に向かう。陸路でいくと峠越えで約6キロ近い行程だ。重装備で
歩いていくのはきついので去年もこの我らがシーバードを利用する事にしたのだ。シーバードは島の観光案内をしてくれる、といっても
テープに録音された女性の声だ。7〜8人の観光客が一緒に乗り込んだ。しばらくすると昆虫用の水槽に亀を入れた親子がなにやら
ごそごそやっていた。父親は何処からか取ってきた雑草を亀に与え、14、15歳の少年が亀を見てにたにたしている。そのうち甲板上で
遊ばせていた亀が放尿、親子3人が大騒ぎをしていた。なんとも奇妙な光景に皆の好奇の目が注がれた。我々は奇妙な少年を
「亀男君」と命名した。

そうこうしているうちに釜谷港到着。海が綺麗だ。車も地元の民宿だけの物なのでとにかく車の騒音がなく静かなのである。
去年はこの集落にある食堂で名物、磯ラーメンなるものを食したが、本当に磯の香りがきつく我々の口には合わなかったので今回はパスした。
良くグルメ番組ですごい磯の香りが口の中に広がって何とも言えず美味しいですね〜。なんてリポートがあるが、磯の香りもほのかだから
美味いってもんだ!といいたくなる。


BACK HOME NEXT