危険な覚せい剤の乱用!

たった一度が命取りに!


覚せい剤 Q&A 

 覚せい剤 って、何ですか。



  覚せい剤は、麻黄(マオウ)という植物から抽出されたエフェドリン等を原料に、化学的に合成 された物です。一般的には白色の粉末または無色透明の結晶で、無臭でやや苦みがあり「シャブ」などと呼ばれています。最近では若者の間で「S(エス)」とか{スピード」の隠語で覚せい剤は使われています。

 覚せい剤 を使用すると、どうなるの?







  覚せい剤を使用すると、一時的には眠気、疲労感等がなくなり、頭がさえたように感じます。で も、効果が切れると激しい疲労感、倦怠感に襲われます。そこで、これらの不快感から逃れようとしたり、最初に味わったいい気分を求めて連続して使用するようになります。これを「精神的依存」といいます。3ヶ月もすると、過度の睡眠不足と食欲減退に襲われるようになります。さらに乱用を続けると、幻覚や妄想等の症状が現れ、時には錯乱状態に陥り、発作的に他人に暴行を加えたりする事があります。 急性中毒となった場合には、全身痙攣を起こし、意識を失い、最後には脳出血により死亡することもあります。

 覚せい剤 に関する罰則は?




  覚せい剤は、それを乱用する人間の精神や身体をボロボロにするだけでなく、幻覚や妄想を引き起こし、殺人や放火等の凶悪犯罪や悲惨な事故を引き起こします。これは周囲の人、さらには社会全体に対しても、取り返しのつかない被害を及ぼしかねません。 こうしたことから、覚せい剤の使用等は法律で激しく禁止されています。
          違反の形態          罰  則          
 覚せい剤 輸入、輸出、製造 (単純) 1年以上の有期懲役
(営利) 無期又は3年以上の懲役
     情状により1000万円以下の罰金を併料
 覚せい剤 譲り渡し、譲り受け
所持、使用
(単純) 10年以下の懲役
(営利) 1年以上の有期懲役
     情状により500万円以下の罰金を併料



 最近の覚せい剤事犯の概況は、どうなっていますか。




  覚せい剤事犯は急増しています。なかでも高校生の事犯が顕著で、同級生同士で安易に乱用したり、学校が取引や乱用の場となったりしていて、大変な状況にあります。



 どんな理由で、少年たちは薬物を乱用しているのですか?





  覚せい剤を乱用した少年たちは、ダイエット効果があると間違った知識を持ったとか、仲間から「気持ちがいい」「会話が弾む」「嫌なことを忘れられる感じがする」などと聞かされて、乱用をはじめたと話しています。安易な気持ちで乱用しているのです。この背景には、覚せい剤を「S」とか「スピード」などと呼び、抵抗感を希薄にしていること、薬物に対する危険性・有害性の認識の欠如などが見られます。 こうした甘い認識は徹底して変えさせなければなりません。



 いったい誰が、少年たちに薬物を渡しているのですか。




  これまでは、少年が直接的に覚せい剤などを入手することは困難でした。最近では、外国人等の密売人が、繁華街や駅前などで少年に声をかけたり、携帯電話で注文を受けたりして、街頭で密売する手口が見られます。少年も安易に覚せい剤等を入手できる状況が現れています。女子の場合は、テレクラやデートクラブのような新たな風俗営業が増加したことで、これらを通じて知り合った相手から覚せい剤などを入手して乱用するケースも見られます。