2007/02/07:renewal
 /仕事の進め方/仕事の基本/

『仕事の進め方 ―仕事の基本編― 』


《確認とチェック》   目   次
  1. 上司からの指示・命令を聞く
  2. 確認の仕方
  3. 報告の受け方
  4. 書類のチェックの仕方
《  内    容  》
【上司からの指示・命令を聞く 】
 同じ指示・命令を受けても、
@その通りに行動できない部下。
A言葉通りの範囲に受け止めて行動するが、それ以上のことはやらない部下。
B上司の意図までつかみ、任された範囲で適宜応用してベストと思われる解決をする部下。
 などなど、部下のタイプは様々です。ビジネスの組織社会では、Bまでやってはじめて上司は部下の能力を認めてくれます。
  1. 部・課の戦略にポイントを置く
  2. 問題はどこかに集中して聞く
  3. 抽象的指示・命令には・具体的説明を求める
  4. 上司のネライはどこにあるのか把握
  5. 曖昧な箇所はその場で確認する
要約
 指示を受けて仕事をする立場にあるとき、グループの戦略を理解していなければ、指示内容を大きく誤解することもあります。ですから上司としてはその点が非常に心配になります。
 企業組織に所属するとき、企業戦略の問題点を的確につかむことは、上司の指示を正しく把握する上で重要なことです。目標が達成できなく、問題点の質が末端の処理によって改善効果の傾向が現れないとき、その原因は戦略に起因するときがあるためです。
 所属メンバーの心構えは、上司の立場と希望からくる目標を明確にとらえるようにします。ネライがわからずに、指示・命令がわかったと考えないことです。ただし、この場合、部・課の戦略が先行するときに限ります。
 とくに具体的に、どこまで行動を起こすかについては、確認をすませてからにします。ただし、この場合もまた、基本は、部・課戦略の戦略を達成するために、ベスト思われる範囲であることを認識しておきます。さらに、指示・命令を受けたあと、緊急的状況の変化もあることを心得ておきます。
●戻る


 日本人の会話は、主語を省略することが多かったり、結論に含みを持たせたり、「あれ」「それ」という指示代名詞を多用したり、いろいろと曖昧さを多分に残しやすいことがあります。
そこで、「危ないな」と感じたら、話がこじれる前にチェックするようにします。それを面倒がって省いていると、気がついたときには修復が困難な程のギャップが広がってしまいます。

  1. 話し合いで曖昧なところを残さない
  2. 話のずれを直す
    @会社・部・課の戦略的面についての確認をする
    A話の前提条件の確認をする
    B問題意識・危機意識のずれを確認する
  3. 抽象的な話は、具体的に確認する
  4. 内容が複雑な場合は実物を見せて貰う、あるいは体験させて貰う
  5. 評価領域の事柄も具体的に確認する
  6. 定性的なものは定量的に確認する
  7. 相手のネライを確認する
  8. 今後のスケジュールを確認する
要約
 仕事上少しでも曖昧な箇所があれば、即座に質問するようにします。さもないと、後で確認しづらいことが多くなります。
また、上司と部下の間には、お互いに当然のこととして確認しないところにずれがあることが多くあります。つまり、目標指向と実務処理の間に生ずる戦略意識のずれになります。ですから、お互いに問題と思っていないかもしれません。とくに、危機意識については、相手はそれほど逼迫間を持ってないかもしれません。
●戻る


【.報告の受け方 】
 管理者、あるいはプロジェクトの中心者がすべての仕事に当たることは出来ません。ですから、部下に命じて仕事を分担させて、その報告を受けることになります。そのさい、ただ聞き流すだけてなく、適切な質問をします。そして状況の確認します。そのことによって、あたかも自分が直接行ったのと同じ効果を得ることが出来ます。また、仕事をするための方法(戦術)徹底をはかることもできます。

  1. 部・課の戦略上いかなる意味があるのか聞く
  2. 問題はどこかに集中して聞く
  3. ポイントに至る主張点が矛盾なく説明されているか?
  4. ポイントに至る主張点が確実な裏付けを持っているか?
  5. 競合するものと比較で考える
  6. 報告が抽象的なときは、具体的説明を求める
  7. 報告者の立場と希望を差し引いて聞く
  8. 報告のメリットはどこにあるのかを探りながら聞く
  9. 「次はどうしたらよいのか」を考えながら聞く
要約
 確認をする場合、質問の手順を守るようにします。戦略の確認をしないで、最初から末端の細部的戦術に亘る質問は誤解を招くだけでなく、大きい間違いを起こしやすい元です。緊急事項であればそれでもよいのですが、層でなければ、素早く中心的問題を把握して聞くようにします。
 報告の受け方は、単に感心するだけでなく、他社との比較でどのレベルに達しているかなどに、ポイントを置いて聞くようにします。そして、報告者の希望を満たすことに協力することは大いによろしいことですが、報告者が自分の希望から、都合のよい見方、捉え方をしていると、危険なので、その点を注意します。
 報告の受けた後については、報告の結果をどのように活用したら、どういうメリットが得られるかなどをよく確認します。そして、的確な指示を報告者に出す、あるいは、関係者に連絡などをします。
●戻る


【.書類のチェックの仕方 】
 体裁よくまとめられた書類は、まるで完成された欠点のない文書のように見えます。しかし、下記項目の1〜9項目の視点からチェックすると様々な問題が浮かんできます。

  1. 部・課の戦略にポイントおいて読む
  2. 問題点はどこかに集中して読む
  3. 主張点を裏付ける証拠あるいは理屈がどこにあるか注意して読む
  4. 書類の内容と競合するもの、比較対照となるものを頭に置いて読む
  5. 抽象的な内容に対しては具体的なイメージを描きながら読む
  6. 書き手の立場と希望を理解して読む
  7. 自分で実践するにはどうしたらよいのか、という観点から読む
  8. メリットはどこにあるのか探りながら読む
  9. 今後のスケジュールに関して最終的に確認しながら読む
要約
 書類のチェックの際、ポイントとなる問題にある戦略の意義、例えば、部であるとか、課の戦略とは、そのグループのメンバー間の合意によって成立した目的、基本方針といった性質のものです。ですから、状況が変化しても容易に変えることが出来ないことを、心に決めなければならないものです。
 つぎに書類のチェック基準です。絶対的スケールでよい悪いというのでなく、世の中でどこまで通用するかを考慮します。例えば、新しい物質の開発に関する書類であれば、それがどれだけ素晴らしいかということではなく、従来品と比較してどこがどのように違うのかに、焦点を当てて読むことになります。そうすることで文書の具体性が確立されます。
 また、ビジネス文書は、内容を鵜呑みにしたり、無条件信用は禁物です。5W1H法のように、何時、何処で、誰が、何を、何故、どの様に等のように具体性を主軸にします。
▲Top