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一桁のビジネスマン《行動心理資料》より

【自分の性格を知る-4】

七、F 上司とうまくいっていないと感じている」に、ハイの場合です。
『好かれたいという欲求が強い人』に、該当します。

 人から「ノー」と言われるのを強く嫌がる傾向があります。
何よりも先ず他人から受け入れられたい、承認されたい、好かれたいという思いが強いのです。自分を曲げてでも人を味方につけたいと思う…………こういう人は、まず、あまり愉快な作業ではないのですが、
「自分は正真正銘の自分でありたいと思うか」「自分に誇りを持ちたいと思うか、人から嫌われても平気でいられるか」等を自問してみるように努めます。

「人から承認され受け入れられたい、価値を認めて貰い好かれたい」と一生願い続けてきた人には、これはなかなか大変なことです。
このタイプの人は自己変革を試みても、成果は徐々にしかあらわれません。

急激な変身を求めるのは、奇跡を求めるにも等しいのです。これは生き方の一番大事なことにもかかわる変革だからで、焦らずじっくり構えることです。そして、
「今回限り人の同意が得られないようなことをやってみる勇気があるか」
と、自分に聞いてみることです。もし、答が「イエス」だったらリスクを覚悟でそうすればいいことですし、「ノー」だったなら、何もせずにどうなるか成り行きを見ていればいいだけです。

 自分を咎めたり裁いたりする必要はありません。
ただ自分のすることをじっと見ていればいいだけです。たとえ人から反対されても、自分の信念を貫く日がいつかくるかもしれません。その時始めて、別人に生まれ変わることが出来るのです。

八、G 私生活におけるごたごたが仕事の妨げになっていると思うに、ハイの場合。
『権威不信に陥っている人』に相当します。

 上司と角突き合わせているというようなありさまで、当然のように上司に盾突き、権威不信に陥っている状態です。上からの命令に逆らう…………こうした人は、次のことを試してみる必要があります。

 一日だけ、上司から何かを命ぜられたとき、質問するとかどういうことだろうかと、考えたりせずに、言われた通りにやってみることです。上司を立て、上司がどんな間違ったことを言っても、その日だけはご無理ごもっともと聞いてみるようにします。

九、H 上司や同僚に忠義立てするあまり、自分の幸せや彼らの健康や健全な会社づくりに目をつぶるに、ハイの場合は
『刺激的な出来ごと、劇的な出来ごと、混乱を好む人』に当てはまります。

 問題のある家庭を動かしているのは、アドレナリン(神経刺激の伝達物質)です。問題のある家庭で育ったネガホリックな社員は、アドレナリンが多量に分泌されるような事態に出会うと、水を得た魚のように生き生きとし、自らそうした事態を追い求める傾向が強い特徴があります。

 こうした人は、緊急事態も悲劇的な出来事も、危機的な出来事もない生活を想像してみるようにします。それから、一度は退屈も経験してみる必要があります。

一日だけアドレナリンと無縁に過ごし、どんな気分になるかを試してみると、このほうが、今までのドラマチックな生活よりずっと気持ちが安らかになることがわかってきます。現実の世界で自らドラマの主人公を演じなくても、映画やテレビあるいは小説で人が演じるのを見て、アドレナリンを放出する手もあるのです。

十、I 自分のことより、先ず会社や同僚のことを考えるに、ハイの場合は、
『忠誠心が強すぎる人』に当てはまります。

 恵まれない家庭生活の出身者には、極度の忠誠心がみられます。もし、自分に問題が見えなくなるほど、忠誠心が強いとすれば、それこそ問題です。不健全な上司や会社に対する忠誠心は、長い目でみた場合、自分のためにはならないと思わなければなりません。

自分は誰に忠実なのか、身の破滅も顧みないで忠誠を尽くしている相手は誰なのかを見極めることが大切です。
それから、自分の忠誠心のうち健全なものはどれで、不健全なものはどれかを点検して両者を区別した上で、不健全な忠誠心は、どう処理すればいいかを考えることです。思いつく限りの対策を紙に書き、日付も書いて置くと後日の参考になり良い結果が得られます。

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