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一桁のビジネスマン《行動心理資料》より

【叱る場合の注意】

 規則をわざと犯して、叱られる者など滅多にいないものです。ですから、リーダーはまず罰を与える前に、すべての事実を確かめなければなりません。

 規則、禁令、罰則などは、出来る限り簡潔、明確、箇条書きにして、グループ全員に行き渡らせるようにします。規則の作成、決定は、グループ全員の参加によることが望ましいのです。

 規則表が出来上がれば、偏見や敵意がなく、公正に守らせるように監督します。
 このことに関して留意しなければならないのは、リーダーが、どのメンバーに対しても同等の好意を抱くことは無理だということです。

どうしても、何となく虫の好かない人物や、そりの合わない人物がいることは避けられません。そのため、リーダーは全員を等しく公平に扱うということを、常に肝に銘じないと不可能になります。

全く個人的な好き嫌いに左右されないでいられるリーダーは、精神的均衡のかがみというべきかもしれません。しかし、絶えず偏見に対して自戒していれば、危険は最小限に食い止められるというものです。

 人を叱るに当たって、今一つ注意すべきことは、失策の理由を良くしることです。「多くの人の失敗は、したくて失敗するのではありませんし、不意の衝動に駆られて間違う場合もあります」。

 このような場合に対処するのに際して、管理職リーダーは、二つの間違いを犯しやすいのです。
第一に、リーダーは、実際は全く故意なく引き起こされた失策を、敵意と悪感情で曲解しやすいのです。ですら相手からも、報復心と憤激がはね返ってくることになります。

第二にリーダーは、失策の原因を理解してやりませんと、人々を怒らせ、失望させることになります。
こうした場合は、非難は注意深く行われねばならないのです。声の調子にはとくに気をつけます。反感を起こさせないように話すことです。

自分達は、他人に対する腹立ちや嫌悪を、言葉そのものよりも、言い方によって無意識にさらけ出してしまう傾向を持っていること、これは絶対に忘れてはならないのです。

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