1997年3月20日 VAP VPCC-81197
森若さんが「自分のやりたいことをやりきった」という自信作。まさに森若ソロの集大成。完成度の高い作品となりました。
ぼく自身、人生において最も気に入っているアルバムなのですが、それだけにこのページの執筆はなかなか進みません。たぶんいつまでたっても自分に満点はつけられないと思います。ライフワークとして取り組んでいきましょうか(笑)...
「生まれた理由 生きてる理由 死ぬ理由より 多いから生きる」…これは決して生きていく理由を消去法で求めているのではなく、力強く生きる理由を高らかに宣言しているのです。
the Rockersのギタリストでゴーバンズのレコーディングにも参加した谷信雄氏のメモリアルソングとして作られたこの曲。最後に「I believe in my music, I believe in your music, I believe in all music.」とありますが、音楽の力を本当に感じさせてくれる曲です。森若ロックの真骨頂。
肩の力を思いきり抜いて、リラックスして行こうよ、と普段頑張ってる人に聞かせてあげたい曲。「問題は山積みだけど、あせらずに行こう」なんて、現実に目をそむけるようなことは、ホントは森若さん的にはダメなことなんだけど、それでも力抜いた方がいいときってあるんでしょ。
とてもキャッチーなメロディ、春らしい軽やかなアレンジ、今からでも再発してみんなに聞いてもらいたい曲です。
「『24時間365日一緒にいたい』なんて、ウソじゃないかと思う。それより、たまに会うので良いから、ずっといつまでもつながっていたい。」なんていいながら、森若さんはKaolyrics2000でこの歌を歌い始めました。
自分以外はすべて他の人だから、過去は全く違う場所にいたし、未来はお互い変わって行く。でも、今一緒にいるし、ずっとたまに会いたい、なんて大人の関係です。
Kaolyrics2000の最終回、アンコールでぼくは大きな声で森若さんに「faceやって!」てリクエストしました。そして「今私達は 同じ時間に此処にいる」ってステージと会場と一緒になって大合唱しました。
「ずっといつまでもたまに会おうよ」
ディストーションの効いたギターのリフで始まるロックっぽいイントロ。カッコいいギターを私のために弾いて頂戴!ってロックアーティストに呼びかける歌です。
森若さんが3-10chainのメンバーとしてツアー中、対バンのドミンゴスをバックにこの曲を熱唱したことがあります。吉田一休氏のハーモニカ、三田ヒデキ氏の完全コピーなギター、カッコよかった!
「恋」が育っていくと「愛」になる。そこに「ハマチ」が育って「ブリ」になるような「出世魚」的な感覚を森若さんは感じているらしい。そしてこれは、「恋」さえちゃんと育てられずに殺してしまうオンナの話。最後はそんなオンナが「『一番偉大なものは愛』だとかホザイています...ゴメンナサイ」という自嘲的なセリフで終わって、聞いている方もちょっとニヤっとしてしまいます。
ハモンドオルガンだけをバックにしっとり聞かせてくれる静かな曲。ガーベラは曲の最後の最後に出てくるんだけど、家を訪ねるときにおみやげにガーベラの花を持っていくんですね。
「私」はもともと、他の人とは一ひねり違う。望んで一人の自由をつかんだけれど、自由ってことは一人で孤独ってこと。そうか、だから愛が必要だってことで、普段は「私、私」の「私」も、自分の好きなものを、「君」とだけは話しあいたい。
これはホントに森若香織だね。
カオリリックスの第一回で演奏して、「あそうかこんなこと言ってたのか」って森若さんご本人が改めてへ〜って思ったみたいでしたね。