岩手山 平成24年9月23日  TOP  BACK

岩手山記録 2007年5月23日 

コースタイム
新花巻5;20=6;20網張温泉7;00=リフト最終地7;45〜切通し9;20〜11;30不動平避難小屋12;05〜岩手山12;40〜13;00不動平小屋13;10〜お花畑14;00〜リフト乗り場15;55=16;20網張温泉

 
ザック、テニスラケット、
家を出るときは雨のためコウモリ傘も
奇妙ないでたち
9月22日

仙台でテニス大会があり、その流れで翌日に山登りをすることになった。今年初めて単独行でない山行です。テニス終了後、新花巻駅に向かう。 落ち合う約束より1時間早い新幹線に乗り、相棒にメールをしたら同じ電車に乗っていた。新花巻で降りると相棒はいません。まもなくすると電話で寝過ごしたため盛岡駅にいますとのこと、20分も待つとすぐに引き返して無事に合流できた。駅前は薄暗く殺風景です。
暗い中を5分ほど歩き、ケンジの宿(6800円)で先ずチェックインをした。昨日が宮沢賢治の命日で観光客が多いようです。ご主人が早くお風呂に入って欲しいということで、駅に行って駅レンタカー(48時間、9000円)で車を借りて、すぐに戻って風呂に入った。
風呂上り、休む暇もなく花巻駅近くのスーパーに買出しに行き、夕食、朝食などを調達して部屋で前夜祭をした。
テニスの疲れと適度のビールで熟睡です。

リフトを降りると快適な道

 
9月23日 曇りのち雨
計画当初は一日目は早池峰山に行く予定でしたがレンタカーの返却を考えて、一日目に岩手山に行くことにした。
5時20分に宿を出発して、花巻空港ICで高速に乗った。雲に隠れた岩手山を見ながら滝沢ICで高速を下り、登山口の網張温泉に向かった。
宿を出て一時間ほどで網張温泉に着きました。リフトは7時からの運行なので朝食を食べながら待つとリフト係りのおじさんがやってきて開口一番「今日は雨だよ」と言われて少々がっかりです。女性3人組みがリフトチケット売り場にいたがいつの間にか消えてしまった。この人たちは運行前に第一リフトを歩いて登り、第2リフトから乗ったということを途中でお会いして知りました。
往復1300円を買った。片道で1000円でその差300円と大きかった。温泉割引券も付いていました。
一番手でにリフトに乗った。35分かけて3本のリフトを乗り継ぎ、高度1330mまで上げてもらう。少し登った展望台で網張温泉の源泉が煙を上げるのが見える、眼下の北上平野の市街地には雲海が広がり牧場かゴルフ場の緑地が点在する眺めはいいが先が長いすぐに通過しました。
三石山分岐ですぐ後から来たご夫婦と別れた。きれいに刈り払われた笹の道は歩きやすく気分がいい。三ツ石山山頂の特徴ある岩が見え、それに続く穏やかな山稜は八幡平に延びていて雄大な眺めです。
 犬倉山を巻く道の水場はすっかり枯れて、大きな柄杓が暇そうだった。
リンドウの群生する斜面を過ぎると姥倉山、松川温泉への分岐で陵線に出る。休憩をしたいが赤土の目立つ火山礫の尾根は風が吹き抜けて寒い、正面には雲のかかった岩手山と鬼ヶ城の陵線がなんとなく見えるが先は遠い。
少し下った付近が地熱が高いといわれる付近か?登山禁止の時期はきっとガスが停滞して濃度が高かったのでしょう。

黒倉山の奥にめざす岩手山
右には鬼ヶ城の陵線

 
 
御苗代池
手前には木道も見えます

8合目避難小屋に泊まったというご家族4人とすれ違う。子供の方が元気だった。
黒倉山の巻き道分岐は展望が良く、振り返ると赤土の尾根道と姥倉山が見渡せる。その奥には秋田駒ケ岳が見えるはずだが、かろうじて乳頭山だけが見えていた。写真を撮っていると馬返しからの縦走してきた若い女性二人連れが降りてきた。一人は外人さんでした。爽やかな二人連れでした。
当然のように黒倉山はパスして、巻き道を行く、黒倉山のピークからの合流地で単独中年の人に抜かれた。この後、中年単独行が軽快な足取りで抜いていった。今回抜かれたのはこの二人だけ。

切り通しでお花畑の道と別れ、潅木だった道もだんだんと岩の道に変わってくる。左手には屏風尾根の姿も見えてきた。だんだんと険しい尾根道になるのが分かる。
小さなアップダウンに岩場、痩せ尾根、砂礫と変化に富んだ登山道は面白いが意外と時間のかかる道です。冷たい風が吹きぬける。岩場での時折吹く強風は脅威だった。
そそり立つ岩陵尾根の向こうには岩手山が見えるがなかなか近づかない。そんななか、足元のリンドウが癒しとなる。また岩陵のはるか下に御苗代池を見つけ
何か気持ちに安らぎを覚えた。この後何度も池を眺めては元気をもらった。赤くベンガラのような岩肌と奇岩はまさに鬼ヶ城といわれる由縁が伺える。振り返ると秋田駒ケ岳が一瞬だけ見えた。
尾根も最後に近いところで垂直岩が出てきた。溝状のクラックを登るが見た目より楽で楽しかった。



鬼ヶ城尾根で
一番の岩登り、クラックを登る

 
 
今回の歩きで一番の花リンドウ
終始癒しをくれた
 
登った陵線その先には
秋田駒ケ岳が見えた

 
赤い火山礫にごつい岩
いかにも鬼ヶ城

 砂礫の道になって鬼ヶ城の最高点に着くと、不動平の避難小屋が、そして八合目避難小屋がその先、ガスの中に見え隠れしていた。御神坂尾根の分岐に来るともうすぐ不動平避難小屋です。小屋前で休憩中の2人がいた。小屋の戸を開けると10人ほどの人がいて蒸し暑かった。しばらくすると8人ほどのグループが出て行ったので入れ替わりに入って昼食休憩をした。リフトで先行していた女性3人グループの一人が居残っていた。
食後、小屋を出るとガスはいっそう濃くなって前方も見にくいようになった。こんな天気でも多くの人が上り下りしていた。女性3人グループの2人が降りてきた。このとき第1リフトは歩いたと聞いた。御神坂に下りデポした車で網張温泉ン戻るので良かったら網張まで送りますと誘っていただいたが往復リフト券を買ったのでと丁重ににお断りした。
後になってその手もいいかと不動平避難小屋に帰りに寄ってみたがもう出発した後でした。

踏ん張りの利かない砂礫道を斜上して外輪の淵にたどり着く。噴火口など全く見えません。前を行く相棒が10mも離れると確認がしにくいくらいだ。霧雨でフリースが露に濡れた。吹き抜ける風が一段と強く、濡れた手が冷たく感覚が鈍いのが分かる。
ここまできたら頂上まで頑張ろうと必死に風に向かって進み、漸く山頂標識にタッチできた。
前回も強風とガスで何も見えなかったが、またもや展望は次回のお楽しみになった。
記念写真を撮って早々に下山した。
女性3人組みに会えるかと期待して不動平避難小屋に寄ってみたが残念でした!小屋はいっぱいの人です。御神坂ルートと馬返ルートが多いようです。
一休みしてお花畑のルートに下った。

 
雨と強風の散々な山頂

 
お花畑

 樹林のなかの急下降道でお花畑までハードな道でした。お花畑から見る鬼ヶ城の岸壁、岩陵は荒々しい、もっと天気が良いと眺めながら感傷に耽るところだが雨とリフトの時間にせかされて慌しく通過したのが惜しい。御苗代湖は上から見たらすぐそばの様だったが少し離れているようでパスした。
荒れた沢沿いを下ると水音がしてきた。伏流となった水が顔を出したようだ。硫黄の臭いと川底は白く、温泉の様相だった。
荒涼とした谷の手前から道は登り始めた。県民の森への大地獄分岐点に着いた。シラタマノキが群生して白い実がたくさん見える。
ガスが一瞬消えると目の前に黒倉山の岩峰が突如現れびっくりした。この付近が火山活動中のようで松川への道にも注意書きがあった。
一のぼりで今朝通過した切通しに着いた。
来た道をたどってリフトの乗り場に着く。最後ペースをあげて、最終の5時には余裕で間に合いました。
寒く、疲れた足がリフトに乗っていると冷やされつりそうになる。手もすっかり冷えて感覚がなくなってきた。リフトがやけにのろく感じるひと時でした。
ザックを車に放り込み、休暇村の網張温泉館に直行し温泉に飛び込んだ。割引券で500円のところ400円だった。
乳白色のやや熱めの温泉は好みにぴったりでした。霧雨はあったものの、雨らしきものはリフトに乗る少し前だけだったのはラッキーだった。
盛岡スーパーホテル(4980円)はロフトの2段ベットでビジネスホテルで初めてでした。もっとも、2人で泊まったことはほとんどないので実情は分かっていないのです。ホテル横にはスーパーバリューがあり買出しには至極便利だった。
ホテルフロント横の休憩室で買いだしたアルコールとツマミで初日の岩手山の無事登頂を祝して乾杯をした。
 
紅葉のはしり
ムシカリの赤い実と葉