熊野古道 小辺路(その2)   平成25年11月22−24日

コースタイム
1日目 東京7;03=9;48京都10;13=11;26壇原神宮前11;30=11;45吉野口11;48=12;00五條13;07=15;00上野地16;45=17;18三浦口
2日目 三浦口5;45〜三浦峠7;35〜9;45西中バス停10;08=10;38西川出合〜11;20果無集落〜果無峠13;20〜八木尾バス停15;30〜16;00道の駅
3日目 道の駅7;25〜三軒茶屋跡〜寄り道展望台8;10〜8;30本宮9;55=12;03紀伊田辺駅12;42=天王寺〜新大阪=東京

熊野古道 小辺路(その1)へ

 
五條バスセンター
駅から5分、国道沿いにあってコンビニ、食べ物屋がありました
11月22日

11月は連休が2度あります。前半のときに歩きとおすつもりでしたが雨降りの予報に三浦峠口バス停で終了しました。連休の後半を使って続きを歩きました。東京ー五條は電車で5時間半、ここからバス旅だが少ない便を乗り継ぐ。上野地での待ち時間が長かったので谷瀬の吊橋を見物した。三浦口バス停に着いたのはもう暗くなっていた。
一昨年の台風で十津川はいたるところで崩壊して、無残な姿だった。

バス停の脇でテントを張っているとご近所の方が2人でやってきた。テント禁止をつげに来たと思っているとシイタケ栽培のハウスに案内されここを使ってくださいと言われた。
お陰さまで暖かく快適な一夜を過ごせました。遍路人へのご接待に感謝です。
 

谷瀬の吊橋
しっかりした橋だが揺れます
 
 
提供していただいたテン場は
シイタケの栽培ハウス
11月23日
テン場の有り難い提供で熟睡できた。5時40分、お礼の張り紙をしてから出発した。
船渡橋を渡るとライトに浮かぶ白い案内板には「いまからがんばれ」 の文字が、小学生の声援に元気をもらう。
 
風雪に耐えた、防風林の杉

奇妙にねじれる巨木は防風林の杉、暗闇には不気味だった。
三十丁の水場、樋から流れる水を一口飲んで先に進む。

ここから迂回路をたどる、杉林が切れると前方は開けて、夕べお世話になった民家の当たりが見下ろせる。
三浦峠で林道に出会う。東屋もあって休憩にはいいところだったが風が強く寒かったので通り過ぎた。
 
風の強い、三浦峠
 
矢倉観音堂
古矢倉跡、出店跡と通り過ぎた。矢倉観音堂にはこざっぱりした祠が建っている。
無人尾民家が見えると車道に下りた。車道を少し下ると熊野古道新道の案内がある。この道も直ぐに車道に出た。熊野参詣路、小辺路の大きな標識が見えてくると西中のバス停です。

 
明るくなるとこんな紅葉も


ここで、うまくいったらバスに乗り、2時間の車道歩きをパスしようと思っていた。
バス時間に間に合った。ゆるやかな川の流れを前に陽だまりで朝食を食べながらバスを待った。
すぐに西中大谷橋行きのバスがやってきた、このバスが引き返してくるのに乗るのですが運転手さんが乗せてくれました。
お陰で暖かい車内で食事の続きをすることが出来ました。
 

西中バス停
公衆電話もあります
 
バスを降りて、柳本橋を渡る
昴の郷の次、新西川トンネルを抜けたところで下ろしていただき、車道を3分ほど歩いて柳本橋の袂で小辺路に戻った。
吊り橋で西川を渡る。民家の庭先を通過して車道を横断する。階段を上りきると再び、車道に出た。大きな道標には果無峠登山口と書かれていた。
石畳の道でどんどんと高度を上げると、抹茶色の十津川の大きなうねりが眼下に見渡せる。

獣害防止柵を開けて通り越すと果無集落でした。今までお目にかかったことのない尾根の上に出来た集落です。水田があるのにビックリする。どのようにして水を確保しているか不思議です。歩いた山並みが見渡せる。
 
不思議な光景
こんなところに水田が
民家の庭先には水も流れていてのどを潤すことが出来る。

この水は何処から?
 

軒先の干し柿が小春日和に赤かった。
集落の奥には西国三十三観音の第30番があった。この先八木尾に向かって1番まで祀られていた。

 
 
石畳の先に果無集落の民家が見えてきた

釈迦ヶ岳をアップ
 
雨水だけで耕作したという天水田跡には丸太ベンチがあり休憩によいし果無の山も眺められる。
果無観音堂にはエンビ管から水が流れ広場は絶好のテン場です。
西中でバスに乗れなかったときはここにテントを張る予定だったが先に進みます。

果無峠の手前の展望地で釈迦ヶ岳らしき姿を見た。霧氷なのかうっすらと白くみえた。
谷間には僅かな広がりに寄りそう 集落が見える。
数多くの道標が雑然と立つ果無峠を越えた。
 
果無峠
 
本宮町を望む
本宮町を望むの展望台、十津川が大きく蛇行する、山襞が幾重にも重なり、山深さを見渡すと
奥駈けを思いだした。
帰ってから写真を見たらテン場となった道の駅が見えていた。 
三十丁石を過ぎると七色集落の分岐だ、七色への道に引き込まれそうな分岐でした。
取水施設を過ぎると集落に出て、国道168号に下りた。

そろそろテン場を探そうと八木尾橋の下に下りてみたが快適そうなところはなく、道の駅「奥熊野古道ほんぐう」真で進んでしまった。
ここまで来ると今日中に本宮まで行かれるが泊まるところに苦労しそうです。
以前も連休のとき観光地で宿を探すがなかなか見つからなくて苦労したのでここで寝ることにしました。

道の駅でテントを張るところを聞いたがテント禁止ですと冷たく断られてしまった。
河原も禁止だというが道の駅の敷地ではないので多めに見てもらって河原にテントを張った。スーパーAコープもあって暖かい食料と冷たいビールが手に入りやや寒い河原も快適な宿となりました。
 
左の高見より、八木尾の集落へ下りた


三軒茶屋跡
 
 11月24日

 
朝もやのテン場

一面に朝靄が立ちこめた河原もよき眺めです。釣り人が一人川の中に立つのが見える。テントは朝露で濡れていた。

夕べは若者が遅くまで騒いでいた道の駅もおじさんが一人お掃除をしているだけです。
平岩口バス停で旧道に入ると行き交う車もなくなり三軒茶屋跡に着く。伏見王子からの道が合流して歩き道になった。
ちょっと寄り道展望台に廻ってみたが靄が垂れ込み見通しが悪かった。
丘に植えられたモミジは程よくグラデーションの見ごろだった。
本道に出ると場か広い道になって、右から中辺路が合流すると町の裏手の小高いところに出た。
祓殿王子跡を過ぎると鳥居をくぐり本宮の山域入る。裏手より入る感じです。
 
中辺路が合流すると本宮は直ぐです
 
本殿にお参り
 
  本殿にお参りして小辺路の旅が無事に終了した。
世界遺産熊野本宮館の広場は「秘湯めぐりマラソン大会」と「こだままつり」のイベントで大賑わいでした。
子供たちのブラスバンドが小辺路旅の終了を祝ってくれているようで心に響きました。
出店が立ち並ぶ、さんま寿司と目張り寿司を購入して紀伊田辺行きのバスに乗った。


イベントの出店
さんま寿司を買った
 

本宮大社から帰郷するには新宮に出て名古屋経由が一番近いのです。JRきのくに線の特急くろしお号に乗りたかったのと翌日金剛山に上って帰ろうと欲張ったためです。
しかし、大阪に着くと面倒くさくなって帰郷してしまった。