短歌グループ環 最近の例会 

10月24日 都内某所にて

出席者3名 

テーマ 歌会 自由題

 久々の歌会で、それぞれの作品についてじっくり語りあえた。

 全体的な問題点として、臨場感と抽象性のバランス、固有名詞の使い方、等があがった。

 

藤田 武

くらやみの地中に蝉の啼く聲すわっぱさっぱの無数のあかご

 

伊藤 美智子

紫禁城連らなる壁の越えざらめ直にも高き朱色のテロル

川原に傷つきやすき身をもちてさらせる秋蝶 陽のせめぎあう

額に落つ雨後のしたたり生温し余滴あるいは腐汁のごとく

 

五賀 祐子

網の目の果てで再会することにしました たぶん行かないけれど

 少しだけ残った水は乾いた泥に吸わせて歩きだした

 砂粒の微褐色よりほかにいま食べたいものは皮蛋豆腐

 さりさらさる砂がまぶたのすきまから喰いやぶる音をさいごにきいた

沙の河遡行記録の今日のぶん書いてからしかはじまらない今日

 

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