くまちゃん 運命の出会い(前編) の巻

なんだか妙に明るいとこに出てきたなあ。眩しすぎて目があけられないよ。
でも、今までに比べれば天国極楽。思いっきり深呼吸してみよう。

すぅ〜 はぁ〜 すぅ〜 はぁ〜

あぁ、なんて気持ちいいんだろう。生まれて以来のしあわせだ。岩崎恭子になった気分。
それにしても、ココハドコ?ワタシハダレ?ってくらいに知らない所だな。

なんか喋ってる言葉も聞きなれないし。隣にいる ぶたさん に聞いてみよう。
「アナタハカミヲシンジマスカ?」

イテっ 蹴られちゃったよ。短い足のくせに結構利いたな。
ちょっと洒落てみただけなのに。冗談通じないタイプみたいだから、まじめに聞いてみよ。

「ねぇねぇぶたさん、ここはどこなの?」
「ここか、ここはな心斎橋ってんだ。」
「心斎橋ってどの辺なの?」
「大阪だよ。」
「おおさかぁ、えらいとこにきてもうたわ」

まわりは僕みたいのがいっぱいいるなぁ。さっきのぶたさんに、きりんさん。
ゴマちゃんもいるし、おぅ 向こうにはトウカイテイオーもいるじゃん。
それからミッキーちゃんもピングゥも。なんか楽しそう。

みんなと仲良くなったある日のこと。
ひとりの女の子がお店にやってきて、僕を買っていくことになりました。
鼻高々ぁ。まわりのみんなに自慢してやったさ。可愛かったしね。

やっと運命の人に出会えたね。
やったぁ〜。

後編につづく