常瀧寺の大イチョウ Ginkgo biloba(イチョウ科イチョウ属)

<銀杏・公孫樹>                     .

兵庫県氷上郡青垣町大名草 県郷土記念物 兵庫県一位のイチョウ

H 10.5.3 ReNEW

今年の1月3日に初めて訪れ、新緑の今日再び訪ねてみると命満ちあふれていた。

落葉高木。社寺の境内や街路樹として広く植えられている。高さ45m、直径5mぐらいになる。樹皮は灰色で厚く、縦に割れ目ができる。葉は幅5〜7pの扇形で中央に切れ込みがある。秋には美しく黄葉する。花は4月頃咲く。雌雄異株。種子は直径約2.5pの球形で9月頃成熟する。種子の外皮は黄色で悪臭がある。白くてかたい内種皮がギンナンで食用になる。

環境庁1991年巨木リスト1位   青森県百石町下谷地 幹周16.0m

  このページで紹介するイチョウ  

常瀧寺背山の大イチョウ 幹周10.0m 高さ 30m 推定樹齢 1,000年


イチョウの若葉

常瀧寺は山の下にあるが、寺より登山道を1kmほど(標高約400m)登り、汗がにじむ頃に巨木は現れる。今年の正月に初めて訪れたときは葉が全て落ち枯れているのではと思えたが、今日は若葉をいっぱい茂らせ甦ったようで生き生きしていた。(下の写真と比べてみて下さい。)


常瀧寺の大イチョウ

今年の正月に訪れた時の写真と文。)兵庫県の郷土記念物に指定されている。この位置はもともと常瀧寺の境内で養老年間(720年頃)法道仙人の開基なる際、手植えになったものと伝わっている。従って推定樹齢は1,200〜1,300年と思われる。木はかなり古くこの時期は枯れたように見える、しかし地面にはイチョウの落ち葉が重なり滑りやすい、このことから樹勢はまだそこそこ盛んと思われる。


乳房状の垂枝

写真(中央下方)のように乳房状の垂枝が多く見られる。古来より樹液は母乳の分泌を促すということで「乳の木さん」の別名で親しまれている。右が主幹で左へ枝が伸び乳房状の垂枝が出ている。長い歳月に乳房状の垂枝の多くは地中に入って、再び樹枝となり、一木で森林の観を呈するようになっている。これは年老いてゆく自分を察し自己再生をはかっているように思える。


大イチョウを見上げる

菩提寺(岡山県)のイチョウと風貌は似ているが、この木のほうが古いように思われる、樹高は低く幹の空洞化も進んでいる。しかし、この木は山の上にある為か人間による保護(枝の支え、玉垣等)は見られず、自然のままにのびのび生きているように思える。


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