エドヒガン・樽見の大桜
(サクラ科サクラ属)<江戸彼岸・アズマヒガン・ウバヒガン>
.兵庫県養父郡大屋町樽見 ケジメ
国指定天然記念物 エドヒガン(通称:仙桜)2000年4月18日
落葉高木。山地に自生する。葉がでる前に淡紅色まれに白色の花が2〜5個散形状に咲く。花は5弁で直径3a。小花柄、花柱の下部に毛がある。果実は球状で紫黒色に熟す。サクラの代表と言われるソメイヨシノ(染井吉野)は、このエドヒガンとオオシマザクラの雑種と考えられている。兵庫県では絶滅危惧種に指定されている。
樽見の大桜
幹周 5.95m 高さ 15m 樹齢約千年。エドヒガンの主幹
2年ぶりに三川山(香住町)の帰りに大屋町樽見地区のエドヒガンを訪れた。足元の悪い山道を1キロ(約20分)ほど歩き、この木のある山の中腹にたどり着いた。
一度は危機に陥ったこの木も、保存会の人達の努力で甦り花は今年も見事に咲いていた。主幹は長い年月に耐えた風格を感じる。休憩所にはこの木の保存の歴史が写真で紹介されている。
千年も咲き続けている
樹齢約千年、幹周595p、高さ15mで、国の天然記念物に指定されている。盛りは元禄(江戸時代)の頃で、樹幹20間四方に渡っていたらしい。開花の時は白雪のように偉観を呈し、文人曼客の訪れがあとをたたず、かつて出石藩主小出備前守も遊覧をしたと案内板に書かれていた。今年は例年より少し早いように思う、再び開花にめぐり合ったこの木には千年の歴史の重みと江戸の風情を感じる。
花は左右の小さな普通の桜と比べ、小さく白いまるで霧氷のようである。今年も遠方から来られている人が多いのか他府県のナンバーが目立った。