建屋のヒダリマキガヤ Torreya uncifera (イチイ科カヤ属)

<カヤ>                     .

兵庫県養父郡養父町建屋能座 国天然記念物 兵庫県一位のカヤ

H9.10.15

常緑高木。本州以南の山野に自生するが、庭木としても植える。高さ15〜20m、直径40〜90pになる。樹皮は黒褐色で縦に裂ける。葉は革質で披針状線形、長さ2〜3p、小枝の左右に羽状につく。雌雄異株。4月頃開花。種子は上質の天ぷら油としても利用される。また、碁盤、将棋盤、将棋駒を作るのに適する。

  このページで紹介するカヤ  能座のヒダリマキガヤ 幹周7.4m・樹高35m・根周り 14m・推定樹齢 700年・枝張り東西24m、南北29m


ヒダリマキガヤの全景

撮影日       1997年10月15日

周辺には大きな木が無く平地に生えているため、よく目立つ。樹高25mの雌木。毎年9月初旬?350〜500gの実が収穫できるといわれ、地元の人は「かやのきさん」と呼ぶ。養父町能座地区の故北垣国道氏の旧邸内に生えている。北垣国道氏は、初代北海道開拓長官、京都府知事をつとめた人であり、京都府知事の時に「琵琶湖疎水」の大工事を成し遂げた。


ヒダリマキガヤの根廻り

勢力旺盛な巨木で、数カ所が鎖で束ねられている。根周り14m。


大カヤを見上げる

あまり人の手は入っておらず良い状態に保たれている。車の道路から離れていおり周囲の環境も良い条件が整っている。地上3.7mの位置で二本の幹に分かれ、その裂けるのを防ぐために鎖を巻いている。


ヒダリマキガヤの葉

カヤの種子は楕円形で、長さは1〜3p、直径1〜2pあり、普通は外殻に直線のすじがある。ところが、このカヤの種子は、めずらしく左巻きの波紋になっている。そこから「ヒダリマキガヤ」の名がつけられた。


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