根尾谷淡墨ザクラ

荘川ザクラ (サクラ科サクラ属)

<江戸彼岸・アズマヒガン・ウバヒガン>          .

岐阜県本巣郡根尾村板所字上段(樽見) 国指定天然記念物 エドヒガン

岐阜県大野郡荘川村(海上)      県指定天然記念物 アズマヒガン

2001年5月5日

落葉高木。山地に自生する。葉がでる前に淡紅色まれに白色の花が2〜5個散形状に咲く。花は5弁で直径3a。小花柄、花柱の下部に毛がある。果実は球状で紫黒色に熟す。サクラの代表と言われるソメイヨシノ(染井吉野)は、このエドヒガンとオオシマザクラの雑種と考えられている。

根尾谷淡墨桜 幹周 9.91m  高さ 16.3m・枝張り 26.9m・20.2m  樹齢千五百余年。

荘川ザクラ  幹周 5.94m・4.85m  高さ 20m・21m        樹齢    年


淡墨桜公園

 地震の断層で有名な根尾谷最奥に近い「樽見」という所にある。「樽見」は兵庫県の大屋町の大桜があるところでもある、樽見の地名と桜はどういう関係にあるのだろううか?

 この公園に「根尾村郷土資料館」(入場料300円)があり淡墨ザクラに関する歴史(ビデオ上映有り)、宇野千代について及び菊花石の展示がされている。


 

淡墨桜の主幹

 淡墨桜は継體天皇御手植えの伝説があり「身の代と遺す桜は薄住よ 千代に其の名を栄盛へ止むる」の詠歌一首を遺された。

 この桜は枯死寸前の昭和24年に、当時老木起死回生の名手として知られた岐阜市の前田利行翁らにより多数の人夫を督励し、238本の山桜の若根を根接ぎし見事に甦ったのは有名な話である。


淡墨桜の全景

 樹齢千五百余年、幹周9.91m、高さ16.3m、枝張り 東西26.9m、南北20.20mで、大正11年に国の天然記念物に指定されている。この桜は蕾のときは薄いピンク、満開に至っては白色、散りぎわには特異の淡い墨色を帯びてくる。(パンフレットより)

 この時期、若葉に覆われた淡墨桜は生命力が輝いていた。樹は支柱に支えられ、枝は吊り下げられ重宝に扱われ、地元の人々の桜に対する並々ならぬ愛情が感じられる。


荘川ザクラの主幹

 昭和35年秋に御母衣ダム湖に水没した中野地区の照願寺、光輪寺の庭にあった2本の桜を御母衣湖のほとりに移植された。(案内板より)写真手前と左奥の2本である


荘川ザクラ全景

 「今年は鳥に花を食べられ少なくてごめんね。」と現地に書いてあった。荘村の観光関係の人々が駐車場の整理にあたっておられた、駐車場が無料なのも嬉しい。周辺の山々に残雪がまぶしく、桜は満開を少し過ぎているがまだ美しい花を残している。写真で解かるようにまだ葉はそれほど出ていない。


樹木メニューへ

メニューに戻る