登山講座 その3 Written by T.saito 2000/3/1 表紙ページに戻る
今回は前回の続きの用具と登山種類別必要装備について説明します。
1)ストープ(コンロ)
ストーブにはガスカートリッジ、ガソリン、灯油(ケロシン)等がありますが最も簡単で安全性が高く、よく
使われるのがガスを使用したものです。 火力調整も効き炊飯に最も適しています。普通の山行にはこれが
よいでしょう。しかしながら欠点もあります。 他のものに比べて寒冷時には火力が弱くなってしまうこと
で晩秋から春先の寒い時は使えません。 現在は寒冷地用ガスカートリッジやブースター(ヒートパイプを
利用したもの)で多少寒さに耐えられるようになりました。 ガソリンを使用したものは引火性が強いので
取り扱いに気を使わなければなりませんが寒冷時に適していて火力も強力です。 通常ホワイトガソリンと
云われるガソリンを使用します。石油を使用したものは重たく、プレヒートも時間がかかるため現在あまり
使われていませんが火力の強さと燃料代の安さで大人数の山行、合宿等にはよく使われます。
2)食器類
一般的によく使われるのがコッフェルと呼ばれる登山用の鍋のセットでクッキングから食器としてまでいろ
いろと重宝に使えます。もちろん炊飯も可能です。 丸形と角形がありますがパッキングのしやすさ、
汁もの注ぎやすさで私は角形を愛用しています。 水を飲んだり、お茶、コーヒー等を飲むのにカップを
使いますが二重構造のステンレス製のものをお薦めします。 値段は1000円前後と多少高いのですが保温性
があり唇が触れても熱くありません。
3)登山種類別必要装備(春から秋の無積雪期で、岩登り沢登りを除く)
日帰りハイキング a)登山靴
b)ザック 20〜30リットル (ザックカバーもあれば)
c)ズボン(ニッカ、ストレッチパンツ) 長袖シャツ
d)レインウェア (ゴアテックス製であれば快適)
e)水筒等の水を入れるもの
f)地図
g)行動食、非常食 (コンロ)
h)懐中電燈
i)小物(マッチ、コンパス、ナイフ、救急バン、ごみ袋、手袋、帽子)
小屋泊まり 上記のものに加えて
j)ザック 30〜45リットル
k)セーター(フリース等)の防寒具、下着着替え、靴ひもスペア
テント泊まり 上記のものに加えて
l)ザック 45リットル以上
m)テント関係一式(テント、テントマット、寝袋等)
n)山行中の食料 余分に コッフェル、コンロ、スペア燃料
雪渓がある場合 o)軽アイゼン
ぬかるんでる場合 P)スパッツ
秋、春、低温時 q)防寒具(セーター、耳まで覆う帽子、手袋)
以上のものは必要最低限のもので必ず携行しなければなりません、その他趣味のもの(カメラ。お酒)等を
持って行くことになりますがなるべく小型、軽量にすべきです。 決して値段の高いものを薦めるわけでは
ありませんがこつこつと良いものを集めてください。
4)その他あれば便利なもの
化学繊維の下着 水を含んでも冷たく感じなくすぐ乾く
ロールペーパー 食器類を拭くこともできます
小型携帯ラジオ 気象情報を聞く
高山植物図鑑 せめて花の名前ぐらい知らなきゃ
ウエストバック カメラ、たばこ等の小物入れとして
今回までは装備について説明してきましたが次回より知識編として地形図の読み方について説明します。