登山講座 その7  Written by T.saito 2000/8/13              表紙ページに戻る

前回の食料編はいかがでしたでしようか。今回から行動編です。 まず行動その1として計画について説明します

1.パーティの構成

  単独、家族(子供同伴) 、女性のみ、3〜4人のパーティ、多人数のパーティと考えられますが各人の実力を

  知っておくべきです。 これは年令、性別、見かけとはまったく関係ありません。 ベテランリーダーが

  いる場合は一番実力のない人のレベルのプラスワンランク上の山行は可能です。


2.山域の決定

  季節、必要日数、難易度、交通機関等を決定してください。 注意点としては

  a)季節     春、秋は寒暖の激しさ、秋冬は日照時間による行動時間の少なさに留意してください。

  b)必要日数   登山口までの必要時間、歩行時間には余裕をとってください。 山の地図、ガイドブックに

          に載っているコースタイムは休憩時間を含まない標準時間です。 パーティの構成、季節

          荷物の重さ等によって変わってきます。

  c)難易度    同じ山でも山行形態により、同じ山域でも登る山によって難しさは異なります。 例としては

          北アルプスの一般コースより山深く踏み跡の少ない奥秩父、岩峰の西上州の山々のほうが

          難しいと言えます。 ガイドブック等を熟読してください。

  d)交通期間   電車、バスを使うのか、自動車を使うのかで変わってきます。 自動車の場合はアプローチの

          時間効率はよいのですが同じ場所に戻ってくるルートしか選べません。電車、バスの場合は

          時間効率は悪いものの登山口と下山口を別にできつらい運転をしなくてすみます。公共機関で

          注意することは最新の運行状況を知っておかなければなりません。季節運行もありますし、

          最悪の場合は廃線となっている場合があります。

3.装備の決定  

  個人装備は別として共同装備については事前に決定しておいてください。コンロや大きいコッフェルはあり過ぎ

  ても無駄です。 共同の食料も分けてメンバーに持たせるべきです。

4.エスケープルートの決定

  途中でアクシデント(急病、けが、悪天候)により山行を続行できない場合すぐに下山できるルートを知って

  おかなければなりません。

5.水場の確認

  どこで水を補給できるのか、水が枯れている恐れのある水場であるか調べておいてください。

6緊急連絡先の決定

  集合、交通機関の不都合、遭難等の連絡を事前に決定しておいてください。

7.登山計画書の作成

  上記の内容を網羅したものを文書化し参加メンバー、山岳会組織、留守部隊、登山口の登山届けのポストに

  渡してください。


まとめ

  参加メンバーはなるべく計画段階から参画し机上登山をおこないリーダーに連れていってもらうという感覚では

  なく山行の計画にも加わっているという意識を持つことが重要です。 綿密な計画がなされ内容がメンバーに

  行き渡っていれば山行は半分成功したようなものです。

  計画編はいかがでしたしょうか。 次回は山行のセオリーについて説明します。