京都外大「教師論」ボード 



お名前: いしとび   
就職活動ごくろうさまです。
片思いちうのはやはりせつないです。両思いゴールインがええです。
でもまぁこればっかりは縁のもんですよってに、
まぁ、こちらのよさを十分つたえることができて、先方さんのよさも十分伝わってきて、
そんでもって相性がぴったり、ということに、
はやくなってくれるとええですな。
[2004/03/29 22:21:11]

お名前: 生徒   
やっぱりなかなか内定って貰えないんですね・・・。就職活動は
よく結婚に例えられますけど、私の場合は片思いという感じです。
落ちてみて初めて考えの甘さに気づきました。普段出不精なので
説明会行くだけでも精一杯です。慣れないスーツを着て慣れない
地図を見て慣れない電車乗るだけでクラクラしてしまいます。なので
ちゃんと思いみたいなのを伝えられてないので、仕方が無いといえば
そうなんですけど。ただ面白い発見はたくさんあって、終わると
充実感だけは残ります。この人達がいるからATMが使えるんだなぁとか
ごはん美味しいんだなぁとか分かると幸せを感じます。
でも落ちてしまいます。切ないですよねぇ・・・。
[2004/03/29 11:38:15]

お名前: いしとび   
あ、おひさしぶりです。
就職活動ですかー。ごくろうさまです。がんばってください。
なんか楽しそうなのが、とてもええかんじでええなあと思いました。
うまいこと、自分のいい!と思うところに決まるとよいですねえ。
*
それと教育実習ですね、これもある。
がんばってください。
私は、どうもよい実習生ではなかったです。
なんか、クラスにもぜんぜん溶け込まなかったし。
実習期間のおわりにもらった寄せ書きかなんかもらったんですが、
ある生徒さんが
「いつも窓の外をながめている、不思議な先生だと思った」とか、
書いてくれてました。
そんなかんじだったわけでえ、これはお話が逆なわけです。
いつも窓の外を眺めている生徒を先生が、「あいつなにかんがえとんや」と気にする、
という図はありがちなんですが。

それでも不思議なもので、自分としては、「先生いいかも!!」と思いながら実習を終えました。
不思議なものですねえ。

まぁ、人間3、40人もあつまれば、クラスにひとりやふたりは、ちょうど気の合うやつってのはいるもので、
その子らとぼやきながら過ごしていたのが楽しかったって事もあるわけですが。
[2004/02/24 13:35:10]

お名前: 生徒   
ご無沙汰しています。あたたかい2月ですね。いかがお過ごしですか?
私は今就職活動で色々な企業を回っています。最初は業種を絞って回るつもり
だったのですが、どの業種も本当良くて、惚れっぽくなっているのか
どこもいいなぁと思ってしまっている毎日です。
5月後半からいよいよ教育実習なのでそれまでに決めてしまいたいという
焦りもあるのですが、思っていたよりも色々な会社を見るのは楽しいです。
教育実習ですが1年生の頃はものすごく楽しみだったのですが、今は
なんとなく憂鬱です。考えるだけで滅入ってしまいます。
出来れば先生のように和やかな雰囲気を醸し出したいものです。
先生は教育実習どんな感じでしたか?
[2004/02/24 00:18:33]

お名前: いしとび   
まああれですね、やりがいがあるけど大変、ていうのと、大変やけどやりがいがある、ていうのは
裏表ですからねえ。
まぁ、じっくり考えてみてください。人生は長いです。
*
ま、そういうわけで、授業はおわりましたがここの掲示板というのはまあ、ごじゆうにご利用ください。
[2004/02/06 00:25:03]

お名前: リンゴ   
はい。確かに教員志望だった私には、バイトの中で一番やりがいのあるバイトだと思いました。
けど、自分が甘かった・・・と知らされました。ハハハ・・・
実際バイトだけど、生徒の前に立って授業をするということは、生半可な気持ちではできない。
今の私は中途半端で、将来本当に教師になりたいのかさえわからなくなってしまいました。
って、なんか深刻な雰囲気が・・・まあ実際の私はすんごいのんきに過ごしてますけど 笑
なんかここの掲示板すんごい良いです★
こんなにカキコしちゃってていいんですかねえ(+.+)
[2004/02/04 13:48:37]

お名前: いしとび   
ありゃりゃ・・・そういう話ですか。
*
まぁ、塾をやめるにせよやってくにせよ、最終的にすべては自分自身に結論として出てくることなわけですから、
ぜひ、よい選択をしてください。
下に紹介した桜井さんのHPのバイト話も、そういう内容ですね。
*
ちなみに私は、じっさい、塾バイトをやったのは大学院生になってからで、
卒論→大学院入試→修士論文→博士課程進学、という時期は、ずっとバイトしないで過ごしてました。
まぁ、ずっと勉強してたわけでもないですが、でも、バイトとかしてたら、進学とかできなかっただろうなと思うので、
いま大学生に戻ってもやはり塾には手を出さないしなにもしないだろう、と、下に書いたわけです。
同じことが、今現在の大学生のみなさんに当てはまるかどうか、ようわからんですが、
たしかにきょうび、教員になるには教員採用試験を受からないといかんわけで、
そのための準備ってか受験勉強?というのは結構、これまた片手間ではできないだろう、と思うので、
塾で子どもらに振り回されてるバアイではないのでは、という気もしますが・・・
でも、教師志望なら塾ってやりがいがあるし、実際的なことで学ぶところ多いのも確かなんですが・・・
[2004/02/03 12:06:30]

お名前: リンゴ   
良いアドバイスをありがとうございました。
なんか大学生活って思った以上にしんどいです。
案外サークルとか楽しめるんかなとか思ったら、時間がない!
という状況でした。今しかできないことをやろうと思います。ほんと・・・
バイトも塾やめようと決めました。あまりにもしんどい。
将来不安です(+_+)
[2004/02/02 15:19:38]

お名前: いしとび   
うーん、バイトねえ・・・

塾はしかし、勉強にもなったけれど、その年はほかのことをなんにもできなかったんで、
自分のこととして、学生に戻ってもう一度敢えてやるか、といわれれば、
お金が足りてればてをださへんやろなあという気はします。
いやあ、塾の先生って、本気でやったらやっぱし片手間ではできひんですよねえ。
まぁしかし、
学生さんがどうしてもバイトをする、というばあいに何を勧めるか、と言うと、
やはり「将来につながること」を勧めるわけで、そうすると、教員志望の人には、塾を勧めることになりますねえ。
うーむ、家庭教師より、塾の方が、勉強になる気がしますな。なんとなくやけど。

ちなみに、天理大のほうの掲示板では何度か紹介している、
桜井芳生HP
鹿児島大学の先生で、社会学者で、すごいエネルギッシュなHPを作ってはりますが、
その中で、
「学生さん!。貴方の将来を当ててみせよう。貴方がいままでどんなアルバイトをしてきたか、さえ、教えてくれれば、、、、。 」
というエッセイとかおもろいです。
[2004/01/28 00:42:42]

お名前: リンゴ   
やっと試験も終わり、内心ほっとしていますが、その文結果が恐ろしいです・・・
それはさておき、先生に一つ質問があります。
先生がもし学生に戻ってもういちどバイトをするなら、
どんなのをしてみたいですか?
是非、知りたいです!お願いします☆
[2004/01/27 14:23:22]

お名前: いしとび   
いやあ、授業、おわりました。
最終回は、「質問コーナーの日」ってことでいつもだいたいあまりだれもきはらへんことがおおいので
まぁ静かな教室で本でも読んで帰る、ということがおおいのですが
なんか昨日は5、6人いらして、なんか教育の話になりましたねえ。
ああいうのもええもんですな。
*
あそこで話題になっていた「中華学校」ですが、学校教育法との関連で行くと、こないなことになっとるようです

なんかおもったよりややこしそう&ホットな話題なのね。
日本にある中華学校
横浜山手中華学校←の話がでてたんですよね。
関西にも、大阪と神戸にあるらしい
神戸中華同文学校
>兵庫、大阪一帯の教育関係者の間では、神戸中華同文学校が有名公私立高に毎年相当数を送り込む「進学校」として知られており、
>同校の進学教育のレベルについて、『神戸新聞』(1999年5月26日8版)は
>「小中(九年)一貫教育の名門校としてどっしり定着している。(中略)
>兵庫県、大阪府は制度として日本の義務教育校と同じ扱いをしており、高校進学率は日本の中学校と変わらない」、
>と評価していた。
だそうですね。ふむふむ。
[2004/01/27 12:27:21]

お名前: 博文   
久しぶりのカキコです。
このページ見た時めっちゃ笑いました…顔文字おもしろすぎです。
せいとととととっとさんの顔文字を見てキ○レツ大百科のべんぞうさんを想像したのは私だけでしょうか…???
さて、今回で授業も終わってしまいましたね(;_;)寂しい限りです。
私事ですが、先日カテキョで教えていたコにセンターで良い点とれた!
と報告を受けました。
将来についてはまだ悩んでいるけれど良い経験になりました。
教師という職業は、先生のおっしゃるように色々と問題がある大変な
職業だと思いますが、そのぶんやりがいのある仕事だと思います。
後期だけの授業でしたが、先生の社会学的視点からの授業で
「教育の理想」が奥深いことを知ることができました。
ありがとうございました!!!
[2004/01/26 17:25:23]

お名前: ポール   
今日でもう授業も終わりですね…
一年間ありがとうございました☆
今日の授業(?)がとても心に残りました。
初めは教師論って堅苦しいかんじかなぁ、と思ったのですが、
論理的で興味深いです!
学校と社会って関係しているんですね。
確かに学校って論理でまとめられないこともあるけど、
とても役に立ちました。

来年も石飛先生の授業取りたいです☆
[2004/01/26 17:14:53]

お名前: せいとととととっと   
あー、確かに顔に見えますねぇ。わらってしまいました。

へ へ
ε ε
 し
 ▽

こんなんどうでしょう。。。パソコンでしかできないですけどね(笑)ずれてないか心配。。。
[2004/01/23 12:18:51]

お名前: いしとび   
あ、で、

>最近そういう社会学系に、興味かいきつつあるんで、がんばってみます!

↑
うふふ・・・そういっていただけるとうれしいです。
半年っていうか3か月ほどの授業で、何ができるかというと、
けっきょく、学生さんに「教師論」とか「倫理」とか「社会学」とかに興味を持っていただくとっかかり?になれば
ということにつきるのではないか、と。
しめしめ。

し し
め め
 う
 し

↑
「へのへのもへじ」の変形で「しめしめうしし」というの、
これ、電話で人に教えると、電話の向こうで描きながら笑ってもらえます。どうでもいいですが。
[2004/01/23 05:11:27]

お名前: いしとび   
あ、あれです。

>なんか、自分は試験を受けて、その答案はたとえ答えが出ないものでも、どうなっているか知りたくなるんですよね。。。
>知りたがりなんで(笑)

それ、当然のことですね。普通に考えたら、答案にコメントつけて返却、というのはすべきなんですが・・・

しかし、「正解がない」ということは、コメントを書くにしても、何をどのぐらいかけばいいのか、わからんくなってくるのです。
マルペケの問題やったら、「正解」と見比べてここが違う、と書けばすむんですが。

たとえば、この「教師論」のテストで、
「教師は無私の愛情をもって生徒に接するべきである」みたいな結論の答案があったとして、それをどう評価するか。

で、まぁ、これから教職をめざす学生さんがそういう強い意志をもってくれることは、さしあたり、わるいこっちゃないなあと思う
けれど、授業では、そういうことを喋ったつもりはないわけで、
逆に、そういう「教育の理想」が現在、逆に教育の首をしめることになっとんやないか、
学力低下でも多忙化バーンアウトでも階層再生産でも、そういう「教育の理想」が安易に語られるせいで起こってるんちゃうの
みたいな指摘をしたつもりです。
そうすると、
ただたんに「無私の教育的愛情」みたいなことを言うんじゃなくて、
石飛への説得力ある反論、みたいに書かないといけないわけですよね。

そうすると、そういう「答案」に対して、「コメント」は「再反論」ということになって、
さらに再々反論、というのもありうるわけで・・・

そうなると、試験の答案にひとことコメントを書いて返しておわり、というやりかたにはなりにくいなぁ、と。

それなら、たとえば掲示板でそのやり取りができれば、いいかなあ、とは思っているのです。
[2004/01/23 04:45:18]

お名前: せいとととっと   
うーん。なんか、自分は試験を受けて、その答案はたとえ答えが出ないものでも、どうなっているか知りたくなるんですよね。。。知りたがりなんで(笑)

(>_<)議論かぁ。。。社会学とかあんまし触れたことが無いんで、
頭の悪い私には理解できるかどうか心配かもしれません。「教育社会学ってどういうものなのか」が理解できないとだめですかね。。。??なんか、カオス的なものがあるような気がして考えれば考えるほどよく分からなくなるんような。。。。。

こう考えたら、このような矛盾が出てくるし。でも、こうなってるから・・・あーーーーーーまとまらん!!!
みたいになっちゃうんですよね。。。(笑)

でも、先生の授業から、最近そういう社会学系に、興味かいきつつあるんで、がんばってみます!
[2004/01/22 18:11:00]

お名前: いしとび   
あ、どうもです。

>先生、今回のテストの評価(?)が気になります。
>コメントを付けてもらって、後日返却してもらうことはできませんか?

えー、それ、やれるとええとは思うんですが、今のところそういうシステムはやってないです。
受講生の人数が多くて物理的にたいへん、というのもあるのですが、
それ以前の問題として、
「評価」って何? みたいなことがあると思ってます。
とくに、この授業のように「正解のない」問題について「自分で考える練習」みたいなことをするのだと、
そもそも「試験」って何?みたいな疑問がでてきます。

試験の答案に「コメント」をつける、というのはつまり、
ある解答を書いた人が、自分の解答につけられた「評価」の意味を理解してそこから先の勉強に役立てる、
という意味があると思うのですが、

それは、ここの掲示板とかで議論、という形のほうが、問題意識を広く共有できてええのでは、と思います。

>そうそう、なんだか最近何回書き込んでも
>「ディスク容量がどーたらこーたら」っていうページが出てきてなかなかかきこめません。。。
>なんでだろう。。。。?

えー、すいませんでした、
HPの契約容量をオーバーしていたので数日間、書き込みができない状態でしたね。
利用者のかたにメールで教えてもらって、修復しました。
がしがし利用してください。
[2004/01/22 12:08:31]

お名前: せいととととっと   
先生、今回のテストの評価(?)が気になります。
コメントを付けてもらって、後日返却してもらうことはできませんか?

そうそう、なんだか最近何回書き込んでも
「ディスク容量がどーたらこーたら」っていうページが出てきてなかなかかきこめません。。。
なんでだろう。。。。?
[2004/01/21 18:18:42]

お名前: いしとびびびびび・・・   
じつは私も京都なんで、京都のお天気にはちょっとくわしいです。
週末が大雪の大荒れだという話だったのでびびっていたのですが、だいじょうぶでしたね。
でも今朝は、道路が凍ってました(これは天理の話)。冷えてはいたわけですな。
もうお天気。快晴できもちがいいです。
*
>そういえば、本を読んでそれを味方にして書くって言っていましたが、それは必須ですか???????

味方じゃなくて敵でもいいですが、とにかく、「かんけいある本を読む」のは必須ってことにしましょう。

味方とか敵っていうのはつまり、
「自分の考え」と「授業でやったこと」と「参考文献の言ってること」とを
うまくぶつけ合わせたりしながら書くと、書きやすい
(授業ではこう言っていたが、自分はそれは違うくてこうだと考える、こっちの文献でもやっぱりそういうことを言ってる)とか、
(この文献ではこう言っているが、それは違うくて自分はこうだと考える、授業でもちゃんとそういうことを言ってた)とか、
(授業でこう言っていたことを応用すると、この本のデータについて、こういうこともいえるんではないかと自分は考える)とか、
バリエーションがでけますね。

>19日がテストなら、26日は授業あるんですか?

えーと、26日は、以前から「予備日」ってことにしてましたが、授業でおはなしすることがだいたいおわって試験も19日におわっちゃうんで、
めでたく「質問の日」ってことにしましょう。特に出席はとりません。質問のある方はどうぞいらしてください。


>質問多くてすみません・・・。

いえいえ。
秋学期のこのクラス、今年度の春学期までと比べていきなり3倍くらいの人口になって、
教室ぎっしりやったんで、こういう連絡事項とかうまくつたわってなかったかしらんですね。
まあ、質問していただくためにこういうとこもやってるわけですから、
どしどしと質問してください。
[2004/01/18 13:21:35]

お名前: せいととと   
だって名前が思いつかないんですよ〜。
京都は、そんなに大雪じゃありませんよ。積もることは今のところ無いです。だいじょうぶですよ〜。

そういえば、本を読んでそれを味方にして書くって言っていましたが、それは必須ですか???????

19日がテストなら、26日は授業あるんですか?
質問多くてすみません・・・。
[2004/01/18 11:59:54]

お名前: いしとび   
やれやれ・・・外大の学生さんはみなさん同じ「生徒」「せいと」でかきこみはるんやなぁ・・・

で、あれです。
試験は19日のほうです。よろすく。
ていうか、大雪っすか?だいじょうぶかな。
[2004/01/16 15:13:42]

お名前: せいと   
先生、テストは19日ですか?それとも26日ですか?
[2004/01/16 10:47:54]

お名前: いしとび   
可です。なんでも持ち込み自由ですので、
家で下書きを書いてきてそれをそのばで書き写すだけってのでもええです。
[2004/01/15 20:22:45]

お名前: 生徒   
先生、月曜のテストは持ち込み可ですか?
[2004/01/15 13:27:37]

お名前: いしとび   
あ、見れるようになりましたか! よかった!

>こういった方法は結局塾や予備校へ行かない事には分からない
ということでしょうか。

うーむ、基本的には、ものすごく上手に教える先生なら、授業の中だけで、生徒に「わからせる」ことはできる気はします。
ただ、ずっと↓下の方で話題になった、「面白さを教える」みたいなことになって、
それはやはり難しいことなのだろうなあ、とも思います。まぁ、そういうわけで塾・予備校が存在するんですからねえ。
「訓練」というのも、たぶん、数学が好きで得意な人にとっては、「おもしろい」ことなんやと思いますし、
たぶん、例えば俳句をやる人がいつも帳面を持って歩いて俳句を作っているうちに季語や5・7・5のリズムを自然に使えてくるように、
数学の得意な人は、自然に、たのしく、証明とか計算とかできちゃうんだと思いますよ。

*

今年は、この「京都外大・教師論掲示板」でとても面白いやりとりができてたのしかったです。
「生徒」さんはじめ皆さんに、こちらこそお世話になりました。
来年もよろしくおねがいします。
よいおとしをおむかえくださいまし。
[2003/12/31 18:29:39]

お名前: 生徒   
先生のご指摘のおかげで無事、見れました。ありがとうございます。

すると、こういった方法は結局塾や予備校へ行かない事には分からない
ということでしょうか。円周率、というモノを扱うときに、そこにどの
くらいの意味がこもっているか、どういう由来で出てきたか、どういう
定理の中に顔を出すか、みたいなことを、即座に使えるように訓練する
所へ。ますます儲かっちゃうわけですね。
雇ってもらえないかしらとか思います。

ただ、こういったことを聞くと、勉強をゲームのようにこなしていく人の
事が分かるような気もします。ここでいう「創造性」とはやはり、
今回の場合もどれだけ訓練したかということですね。

という間に大晦日に突入です。とりあえずの目標は、「年末年始テレビを見ない」
です。今年一年お世話になりました。良いお年をお過ごし下さいませ。
[2003/12/31 00:54:13]

お名前: いしとび   
ごめんなさいもう一回引っ張ります。

アサヒコムの教育面に掲載された、インターネット版の同記事。
↑
なんか修正がほどこされてます。

>森岡さんは、円に内接する正二十四角形を書いて考えることを思いついた。
>10行足らずの答えだったが、予備校で確かめたら正解だと言われた。正十二角形でも証明できる。

↑
証明の内容についての説明を全部カットしてしまったために、なんのこっちゃわからなくなってしまいました。

「私的数学塾」さんの「追追記」によれば、
朝日新聞の紙面で訂正が出たということですが、ちょっと探したけどどこにでたかわかりませんでした。
でも、
ネット版の記事の修正の仕方を見ると、なんかいかにも投げやりな感じがします。
失敗を教訓にして、より完全な記事にしよう、という形の修正ではないですねえ。

しかも、細かいところを言うと、たぶん、この修正記事はまた誤解を生むと思います。
この問題を解くには、「面積」で解くのと「辺の長さ」で解くのと二つの方針がある。
「正二十四角形を描くことを思いついた」というのだから、この受験生は「面積」を使って解こうとしていたはず。
しかし、そのあと何の説明もなく、「正十二角形でも証明できる」と書いてあるのは、誤解を招くんで、
十二角形で証明するためには「面積」では不可能。
「辺の長さ」で証明するなら、正十二角形だけでなく、もともとの記事の通りの「正八角形」でも可能なので、
いずれにせよ中途半端な気はします。

それから、結局、三角関数なんか使わないと計算できないので、
「思いつきで中学生にも解けてしまう」というコメントはカットすべきだったのでは?とか。
[2003/12/27 04:18:20]

お名前: いしとび   
この件けっこう面白いです。

>小学算数か中学数学の教科書に出てくるときの説明で正二十四角形は用いられていたんでしょうか。

えー、朝日の記者さんは「12角形の面積でいける!」と思い込んでいたので、
たぶん、「中学生でも思いつきだけで簡単に解ける」と書いちゃったんやと思います。
で、わたしもそれに釣られて・・・
でも、基本的な発想(円と近似の多角形の面積を比べる)は、小学校で倣ったあのチーズケーキ合体みたいな絵からです。
その方針さえ決まれば、あとは、地道で機械的な計算で解けるはずです。

>もしそうでなくて、教科書に載っている事をヒントに自分で正二十四角形を導き出す様な形であれば、創造性というのも分かる気がします。

えー、正12角形なら中学生(小学生?)の範囲だと思うのですが
二十四角形だと無理ですね。
三角関数とかなんとか使わないとダメで・・・

あと、なぜそもそも「24」角形なのか、「20」や「25」じゃだめなのか、というと、
たぶん、幾何学の定理とか三角関数とかが使いやすそう、というカンなんすかねえ。
正12角形だと、一つのチーズケーキの先っぽの角度が30度になって計算しやすい、みたいなことがあって、
それでダメなら次はその倍だーみたいな。

>先生の言う「思いもしなかった方向性からの、グッと来る答案」みたいなものが一番期待されているんでしょうね。

ということは、だから、この問題に関しては、あまりないとおもいます。

>学校の授業で習う知識が、どのぐらいきちんと整理されて頭に入っているか、というのはきっと大前提で、
>私のように3.14の意味も分からず使っている様な事は許されなくなったという事でしょうか。

うーん、いくつか比喩を考えていたのですが、
たとえば、国文学で和歌なんかを読むときに、「本歌とり」ってありますよねえ。あと、かけことばとか。
短い詩型の中で、一つのフレーズや単語にいろいろな情報をこめている。
それと同じことが「3.14」にもあって、
円周率、というモノを扱うときに、そこにどのくらいの意味がこもっているか、
どういう由来で出てきたか、どういう定理の中に顔を出すか、
みたいなことを、即座に使えるかどうか、ということやと思います。
たぶん、数学のできる人というのは、いろいろな図形や定理や数式を読みながらその中に、
楽器の倍音みたいに、いろいろなことを聴き取っていつでも自在に使えるのだと思います。
そういうのはやはり、楽しそうやなあとおもいますねえ。

「詰めて考える」と言ったり、「きちんと整理して」と言ったり、いろいろな言い方を私もしてますが、
「創造性」というのの、ひとつのありかたというのは、そういうことでは?という気がしました。
[2003/12/26 12:27:14]

お名前: 生徒   
朝日新聞間違ってたんですね・・・。誤りを指摘したメールを送って
も訂正されなかったというのはけしからん事です。
記事にはちゃんと、この記事への「ご意見募集」がされていますけど。
ちなみに今回は中高一貫について触れられています。

小学算数か中学数学の教科書に出てくるときの説明で正二十四角形は
用いられていたんでしょうか。もしそうでなくて、教科書に載っている
事をヒントに自分で正二十四角形を導き出す様な形であれば、創造性と
いうのも分かる気がします。先生の言う「思いもしなかった方向性からの、
グッと来る答案」みたいなものが一番期待されているんでしょうね。
学校の授業で習う知識が、どのぐらいきちんと整理されて頭に入っているか、
というのはきっと大前提で、私のように3.14の意味も分からず
使っている様な事は許されなくなったという事でしょうか。

でもやっぱり、求められる事が変わってくればこれからの受験勉強も変わって
くると思います。受験生に関わるお仕事に就きたい私は頑張らなければ
なりません。
[2003/12/26 10:15:29]

お名前: いしとび   
追記。
気になって、円周率の問題を自分で解いてみていたのですが、計算上、うまくいかない。
新聞記事を参考にしながらやってみても、うまくいかない。っていうかうまく行かないぞ!!朝日新聞!!
と思って、検索をかけてみたら、いいページにぶつかりました。
昨日の朝日の記事の間違いもさっそくフォローしてあります。
「私的数学塾」というHPより

>(再々追記) 〜 平成15(2003)年12月24日付け朝日新聞朝刊 〜
> 23日付けから、「変わる入試 転機の教育」と題して特集が始まった。24日付けは、入試
>問題の新たな流れとして、『思考力を重視する傾向にある』ことが主に論じられ、その格好の
>例題として、今春の東京大学入試問題「円周率は、3.05より大きいことを証明せよ。」が取
>り上げられている。
> ただ、その記事には誤りがあるので、ここで補足しておきたい。朝日新聞に誤りを指摘した
>メールを送っても訂正されることはまずない(過去に経験あり!)ので、HP上で読者の方に
>のみお知らせする次第である。
>
> 紙上では、ある受験生が「半径 1 の円に内接する正八角形を書いて、その面積が3.05
>より大きいことを示した。予備校で確かめたら、正解だと言われた。」とあるが、それは、絶
>対に不可能なことである。
> (注: 上記の正八角形の面積は、2√2 で、およそ 2.82 である!)
>
> 上記でも説明した通り、面積を用いた証明は、正二十四角形で可能で、正八角形や正十
>二角形などでは失敗する。
>
> このことは、昨日の出張先でも話題になり、「正八角形では示されないよね〜」と新聞記事
>に疑問の声が集中した。
>
> 正八角形の辺の長さに注目すれば、証明は可能である。(参考:代々木ゼミナール解答速報)
>
> 上記受験生の方は、東京大学に合格されたということなので、単なる勘違いとは思えず、
>多分取材された方が、記事を書く段階で、辺の長さを面積と誤解されたのではないかと推
>察される。(1面トップ記事なのに、朝日新聞は校正をしてしないのだろうか?)

同HPによれば、多角形と円の面積で解くやりかたもありだそうですが、それだと、
記事みたいに8角形や12角形ではむりで(はい、むりでした)、
24角形ぐらいで証明できるそうです。

ちなみに、
「入試には出題されない問題集」というのを見ると、
多角形の外周で考えるのと面積で考えるのでは数学的に意味が違う(かもしれない)らしい・・・
そこまで詰めて考えると、たぶん、奥が深いなあーと思います。

「創造性」というと、なんか霊感とかとっぴなインスピレーションみたいに聞こえますが、
そうした詰めて考える力というのがある人というのは、やはり、「創造性」があると呼んでいいと思います。
[2003/12/25 15:26:50]

お名前: いしとび   
クリスマスおめでとうございます。とかいいつつ。
*
> 円周率が3.05より大きいことを証明せよ

うーむ、たぶん近似になりそうな図形の面積を使うのだろう、というとこまでは見当をつけたのですが、
それでも大変そうだなあ、というところで、さっさと新聞の該当記事を見てみました。
まぁ、方向性は当たってたかな、という感じ。
20年前の京大文系受験生のいまの実力としてはこんなものか、と。
えーと、そういうわけで、記事によると東大の問題ですか、東大受験生なら、解くと思います。
朝日の記者が大げさに書くほど「目にしたことがないタイプの問題」でもないと思って、
円周率の数字がさいしょに小学算数か中学数学の教科書に出てくるときの説明を覚えていれば、
そこから比較的普通にいけるはず(んじゃないかなと思うけど細かいところはつめて考えてないですが)。
「授業実践事例・円」
「円の面積・求積イメージ」
↑
これこれ。面白い。

> chicken and egg (鶏が先か卵が先か)問題
こっちのはすぐできそうですね。

大学の授業の試験でも、こういうのはありそうですが、
試験を出題して読む方からすると、たとえば私なんか、出題の段階である程度の「定番」の答案を想定していて、
それより面白いかどうか、ということを見てることが多いです。
すると、
a:定番にもいかない。
b:定番の答案
c:定番よりしっかりした論理構成の答案
d:思いもしなかった方向性からの、グッと来る答案

というのは、案外、出てくるものです。
ていうか、だいたいがabcの間できれいに分布します。「定番」が結構多くなります。
論述形式の試験だと、全体の方向性の決め方や、あとは論理の進め方なんかで部分点が積み上がっていくと思うのですが、
それはだいたい、答案から客観的にかなり読み取れるものでして、複数人数で採点していても、かなり意見が一致します。

>せんせいはこういった問題が創造力のある学生を発掘出来ると
思いますか?

うーむ、「創造力」っていうより、
円周率の問題の方は、学校の授業で習う知識が、どのぐらいきちんと整理されて頭に入っているか、
ということかと思います。
そういうのを「創造力」と呼ぼう、ということなら、かなり賛成します。
[2003/12/25 13:30:00]

お名前: 生徒   
よいクリスマスをお過ごしでしょうか?
最近朝日新聞の一面の「変わる入試」という記事を読んでびっくりしました。
考える力が不足していることに危機感が高まっているということで今までとは全く違うタイプ
の問題が紹介されていました。<円周率が3.05より大きいことを証明せよ>
とか絶対わかりっこないよ!と思いつつ。
あと、<chicken and egg (鶏が先か卵が先か)問題について
具体例を一つあげ、300〜400字で論じなさい。>など。

他にもなんだかややこしそうな問題がいくつかあったんですけど、
せんせいはこういった問題が創造力のある学生を発掘出来ると
思いますか?
[2003/12/25 00:10:13]

お名前: いしとび   
>たとえば、教師は〜〜であるべきだ!!または、教師には何が一番大事か。的なこと

っていうのを、「一般論」でやるんじゃなくて、
具体的に考えていくって感じですかね。
「一般論」で、「教師は生徒に無限の愛情を注ぐべきだー!!」みたいなことをいくら言ったってしょうがないんで、

たとえば、自分が教師になって中学生から、「なんでこんなこと勉強しないといけないんですかー」なんていわれとして、
どう答えるか、なんていうのを、
実際に自分の身において考えると、けっこう悩んじゃうと思うわけですよ。
そうなると、学歴社会とはどういう仕組みでできてるのか、とか、そういうことを
具体的に分析しながらじゃないと、「教師はその中で何をすべきか」は出てこないわけで。
[2003/12/17 02:09:09]

お名前: せいと   
じゃぁ、たとえば、教師は〜〜であるべきだ!!または、教師には何が一番大事か。的なことですか????
[2003/12/17 00:42:47]

お名前: いしとび   
goo辞書による「倫理学」の定義

>りんり 1 【倫理】 
>(1)人として守るべき道。道徳。モラル。
>(2)「倫理学」の略。

>りんり-がく 3 【倫理学】 
>〔井上哲次郎による ethics の訳語〕道徳・倫理の起源・発達・本質などを研究対象とする学問。
>その中心問題は道徳規範と善の問題である。
>論理学(または認識論)・美学とともに哲学の基本的部門とされてきた。
>三省堂提供「大辞林 第二版」より 

なのですが・・・

*

たとえば、講義ではいじめとか学歴社会のお話とかしてたわけですが、
みなさんにはそれを、「教師の倫理」の問題に引き寄せて考えてほしいわけです。

学校の先生というのは、たんに授業やってる、なんとなく流されてやってる、というんでええのか、と。
もっとこう、「教師とはこうするべきなのだ!」というモノが必要なんじゃないか?
受験あるからしょうがないから授業やってまーす、じゃなくて、
もっとこう、教師として学歴社会ってものをこう捉えるからこうするのがベストなんや!みたいな。
そういうのを、
自分なりの「専門職としての教師のモラル」として考えてみていただければ、と思ってます。

もちろん、これが正解!なんてものは存在しないのですが、
それぞれ自分なりの「道」みたいなものを探していくことは必要か、と。
それはやっぱり、正解のない難問を、自分のこととして真剣に悩んだことのある人でないと、見つけられないんじゃないか、
とか。

例えば、自分が中学生だったとして、
先生がなーんにも悩んだことのない人やったら、ヤだと思うのですよ。信用置けないっすよねー。
[2003/12/16 23:57:09]

お名前: せいと   
もうすぐ先生の授業も今年は1回になっちゃいましたね。
さみしいです。
ところで、「教師の倫理」っていうのを簡単に説明してくださいませんか?
倫理そのものの言葉と概念が、よくわからないのですが・・・。
[2003/12/16 22:05:17]

お名前: いしとび   
どうもです。
教育についての疑問、やっぱし、考えるといろいろ出てきますよねえ。

>まず、国立の学校は学費が安いと聞きました。
>しかし、そこに入学するためには、塾などに通って特別な勉強をしないと入ることができない、という状況ですよね?
>そのためには頭のよさも必要になってくるし、お金もそこそこ必要となる。
>それって、本当にお金がないけれども、頭がいい子には不公平だと思うんですが…
↑
ですね、能力があっても経済的理由から教育が受けられなくて不利益になる、というのは、やはり不平等ですね。

ちなみに、
浦田広朗「私立大学学納金の規定要因分析」『教育社会学研究』no.63、1998
という論文によれば、
日本の首都圏の私立大学に限っていえば、
入学難易度(とか、スタッフとか図書館とか施設の充実度)と学納金(まぁ、授業料ですね)は、マイナスの相関があるそうで、
これは、アメリカの大学にも、日本の中学・高校にも見ることのできない傾向だそうです。
普通は、スタッフや施設が充実してる学校のほうが入学難易度が高くなりそうだし、学費も高くなりそうなんですが。
まぁ、なんとなくそういわれればそうかな、というところはあるけど・・・

さっきの「不平等」の問題と、この問題とを慎重に見比べると、おもしろいかもしれないですね。

*

>先生今日は頭のほうリフレッシュされてましたね。

天理の駅前の、1000円でカットだけしてくれる店があったので、朝、出勤途中に立ち寄って、
5分ほどでちょきちょきっと切ってもらいました。

>某友達が「横顔が安住アナに似てる!」って言ってました。

安住くん、なんか最近売れっ子やないですか。まったく。
しかし、私の方が年上なわけですから、
安住アナの方が私に似せてきたんですよ。たぶん。

ていうかにてるかなあ。まぁ、イケメンなところは似てるといえなくもないが
どっちかというとブラッド・ピットとかジョニー・デップだとおもうんやが。
[2003/12/11 02:24:27]

お名前: リンゴ   
どうもです。二回目です。最近教育界の疑問が多く浮かんできます。
まず、国立の学校は学費が安いと聞きました。
しかし、そこに入学するためには、塾などに通って特別な勉強をしないと入ることができない、という状況ですよね?
そのためには頭のよさも必要になってくるし、お金もそこそこ必要となる。
それって、本当にお金がないけれども、頭がいい子には不公平だと思うんですが…
先生今日は頭のほうリフレッシュされてましたね。
某友達が「横顔が安住アナに似てる!」って言ってました。
[2003/12/08 22:59:47]

お名前: いしとび   
おお。

>私の愛して已まない高橋マリ子

いいですねえ。じつは、天理大のほうの掲示板で、去年、私は高橋マリ子がかわいいと書いているわけです。

>映画『世界の終わりという名の雑貨店』

というものの存在は、だから、そのとき検索して見つけて知っていました。(今見たら公式サイト終了していましたが)
本のほうがよいわけですね。また読んでみます。

*

>で、番組内では教育産業、特に塾がゆとり教育の恩恵を受けて急成長していると言っていましたが、ますます教育にお金が掛かるようになったということでしょうか。

うーむ、直接の関係があるのか?と疑いつつ、検索をかけたら、
矢野経済研究所「教育産業白書2003」というのが出てきました。
ふうむ。

>この政策は経済効果を狙っての事なんでしょうか。

まぁ、直接そういうことなわけではないかとは思うのですが、
大きな方向性としての、市場的競争原理、みたいなものは、背景にあるのでしょうねえ。
今津・樋田編『教育言説をどう読むか』(新曜社)のなかに、そういう論文があったと思います。

>公立の中高なんて滅茶苦茶に言われていました。そんなに悪くは無かったと思うんですけど・・・。

アハハ・・・ まぁ、テレビなんで面白おかしく誇張するわけなのでしょうが・・・
まぁ、公立だけにかぎらず、学校によって「しんどい」ところとそうでないところとあるやろし
同じ学校でも数年で状況は変わるのやろうし、一概にいえへんけれど、
しんどいところはほんまにしんどいのやろうとは思います。
[2003/12/06 18:28:09]

お名前: 生徒   
私の愛して已まない高橋マリ子が出演している、映画『世界の終わりという名の雑貨店』
はイマイチだったと評判でしたが、本の方は良かったので是非読んでみてください。

で、番組内では教育産業、特に塾がゆとり教育の恩恵を受けて急成長していると言っていましたが、ますます教育にお金が掛かるようになったということでしょうか。私立の高校もかなり立派な施設が増えているようですし。
この政策は経済効果を狙っての事なんでしょうか。
公立の中高なんて滅茶苦茶に言われていました。そんなに悪くは無かったと思うんですけど・・・。
[2003/12/05 15:24:36]

お名前: いしとび   
「TVタックル」、見てなかったですが、新聞見たら、なるほどやってましたね。

新聞のテレビ欄のあおり文句がちょっとアレですが、苅谷さんの本が紹介されてたというのはいいですねえ。
教育社会学業界の一員?としては、やはりあれは広く読んでほしい本ではあります。
まぁ、江本が大阪府知事戦で、「ゆとり教育の見直し」なんて言ってるそうなので、
まぁ、もう結構ひろまって(薄まって?)きてるのかもしれないですが・・・
見守りたいところではありますね。

>嶽本野ばらさん
>軽くショックを受けてしまいましたけど

アハハ・・・
えー、私はたしかTVで先に見たので、ショックではないですが・・・
ていうか、本のほうは買ったなりまだよんでへんです。
[2003/12/04 12:12:46]

お名前: 生徒   
昨日テレビタックルでも再生産論みたいなこと言ってましたよ。
授業でやった苅谷 剛彦さんの本とかも紹介されてました。
『大人のためのスキマ時間勉強法』の和田秀樹さんも
ゲストとして出演していて初めて見ました。
やっぱりなんか本書いている人って読んでいるときと
イメージ違いますよね。
小説家の嶽本野ばらさんを踊るさんま御殿で初めて見たときも
軽くショックを受けてしまいましたけど。
作品好きだからいいんですけどね。
[2003/12/02 13:15:08]

お名前: いしとび   
なんかサエない感じでもうしわけないです。ご心配おかけしまして。
*
>ところで、今日の授業の葛藤理論についてもう少し教えて下さい。
>再生産理論とほぼ同じなんですよね?どこが違うんですか?

えー、「言った人が違いまして・・・」というのがいちばん単刀直入かなあ、と。

それぞれ扱ってる範囲がちょっとずつかさなりながらずれてるのでうまく言いにくいのですが、

「再生産論」というのは、基本的には、マルクス主義の人たちが言っているんで、
「(階級構造の)再生産」という現象=支配階級と被支配階級の力関係がいつまでも逆転せずに永続している現象
の仕組みを説明しようとしている、
で、その仕組みのひとつが「学校教育」だ、と。

「葛藤理論」というのは、細かく言うと二つに分かれまして、
「新マルクス主義的葛藤理論」と「新ウェーバー派葛藤理論」がありまして、
「新マルクス主義」の方は上で言ってる「再生産論」の人とかなり重なりまして、
「新ウェーバー派」の方は、マルクスより後の時代の社会学者マックス・ウェーバーの理論を元に、
まぁ・・・似たようなことをやってるわけですな、あがめてる教祖はんがちょっとちゃうけど。
ニュアンス的に言うと、マルクス系の人は経済に注目してて、ウェーバー系の人はそれ以外の要素にも目を向けてる、
みたいな。
[2003/12/01 23:12:15]

お名前: ポール&博文   
授業でカキコがうれしいと聞き、うれしさ2倍の二人です。
体調がすぐれないとおっしゃていましたが、無理しないで下さいね。
テストを含めあと5回しかないなんて…涙で袖もしたたります(;_;)
残り少ないですが、私たちも頑張ります!
ところで、今日の授業の葛藤理論についてもう少し教えて下さい。
再生産理論とほぼ同じなんですよね?どこが違うんですか?
[2003/12/01 17:18:30]

お名前: 生徒   
具合、大丈夫ですか?無理しないでくださいね!!!
[2003/12/01 15:27:48]

お名前: いしとび   
あ、おひさしぶりです。
*
あ、そうか、いま実家から通学なんすね。
えー、一人暮らしというのは、やったらやったでええもんですよ?
進路の選択肢を広く考える、ということでいえば、一人暮らしというのも考慮に入れてもええかもですね。
ていうか、関西圏内で、日帰りで実家に気軽に帰れる、くらいの距離感で、一人暮らし、というのが
いちばん好都合かも知れんですねえ。
*
天理での私の担任クラスが今年三回生になってて、いま、就職を本格的に考えてやはり悩み始めてます。
ついこのあいだ、入学してきたと思ったのに・・・早いもので。
先週、二人、進路の相談で喋りました。
おおげさにいえば人生、の上でのかなり大きな決断をしないといけない時期です。
うまくいってくれるといいなと思いつつ、まぁ、やってます。
*
なわけで、大検のための学校、ですね。
面白そうな進路をめっけはりましたね。
うーむ、合格30〜40%というのが低いか高いか、というのはよくわからんです。
受験勉強というものに向いてない、別のことをやったほうが生き生きできる、という人も当然存在するわけで・・・
ただ、本を読んだりものを考えたりは好き、みたいやったりして、
ただ、高校がたまたまあわへんかった(あるいは、高校みたいなやり方での受験式勉強があわへんかった?)
というケースも多いのかなあ、とか、思うこともあって(実際に大検の子とか見てると)、
そしたら、大検みたいな仕組みがもっと活用されたらおもろいことになるのかなあ、とも思いますねえ。
*
ともあれ、がんばってください。
[2003/11/30 21:45:32]

お名前: 生徒   
いしとび先生お久しぶりです。
長雨ですね。わたしはそろそろ就職活動も始まり希望職種を考えている
最中です。でいろいろ考えていると地元志向になっている自分がいます。
わたしの場合帰巣本能という以前に一回も家から出たことはないので
こんなことで良いのかなと思います。
改めて下宿から通っておられる学生さんを尊敬します。

職種としては、大検合格を目指す学校を目指しています。
大検って予想以上に合格率が低く驚いたので。
なぜあんなにも低いんでしょうか。確か30%〜40%位だったと
思います。ということは大学合格を目指す生徒さんは大検と大学
二つの難関を突破しなければならないんですよね。
できればお手伝いしたいです。
[2003/11/29 10:01:06]

お名前: いしとび   
あ、おきがるにごりようくださいねー。
*
で、テストですが、今までもそんな感じでしたが、
ま、あんまりがちがちの「教師論」ってかんじではなく、広い意味で学校とか教育についてって感じでも、
いいような設問にしようと思ってます。なるべく書く人が自分に引き寄せて答案を書けるように。
で、まあ自分のこととしてノッて書いてくれるぶんには、多少の空回りもありかな、とは思ってるんですが・・・
ま、授業でも言っているように、「正解」のない話なので、
深く考えてくれてるなあと思ったら、「おもしろい!」っつって高い点をつけてるつもりです。
そうですね、そろそろ試験の心配しなくちゃという季節ですね。
*
BGMはですねえ、つけましょうか?
今の時期だと、クリスマスソングでしょうかね。

でも、けっこう、大学のPC室とか図書館みたいなところから見てる人が多い場合は、
いきなり音楽が鳴るとびっくりなんですよねえ。
[2003/11/28 18:04:55]

お名前: ポール&博文   
また来ました。何気によくのぞいている二人組です。
ところで、テストについてどんな形式か教えてください。
はりきって空回りし(見当違いなこと書き)そうなので…お願いします。
P.S.外大にBGMはつけないんですか?
[2003/11/27 18:41:24]

お名前: いしとび   
あ、どうもです。こんごともよろしくです。
塾の先生バイト、1年ずつ2回やりました。ちょっと大手のところと、個人塾。
で、
塾と学校というの、やはりかなり違う気がします。
塾というのは、学校よりも目的がシンプルやし、生徒もそのつもりで来てる(とひとまず言える)し、
勉強してテストの点数を上げて受験に勝つ、というところでだいたい先生と生徒が一致するやないですか。
学校だとそのへんがあいまいになってしまうのだと思う。よくもわるくもですが。

あと、それ以前の問題として、塾のほうが少人数クラスで、しかも一コマの授業時間が長かった(80分とか)
ので、授業やりやすかったってのもありますね。
ま、
ようするに、勉強したい生徒が金を余計に払って来るのが塾、というのが基本線ですね。

ま、それはそれとして、しかしですね、
実際に子どもの相手をすると、塾でも勉強ばかりやってるわけにはいかなくなってくるんで、
「学校」っぽくなってくるのもたしかで、
生徒と仲良くなったほうが授業もやりやすいし、まあ生徒のほうも学校より塾のが楽しくなる子もでてくるし、
そうすると、「心の教育」みたくなってくるのも実際にはありますな。
ていうか、こっちが精神的エネルギーをぜんぶがきどもにもってかれちゃった感もあります。
塾バイトをやってたときは、ほとんど塾の仕事以外の自分の研究ができなかった覚えが。
ま、そんだけやりがいがあったんですね。

ちなみに、私は(いま、大学の先生になってもそうですが)、塾のときは特に、
生徒から見て好き嫌いの分かれる先生であるようです。
まっそれはうまれつきの性格なんでしゃないですわな。
[2003/11/25 17:09:13]

お名前: リンダ   
毎回先生の授業を楽しみにしている生徒の一人です。先生は昔、塾のバイトをしたことがあると授業中おっしゃっていましたが、もっと詳しく聞きたいです。塾で教えるにあたって、苦労した点とかありましたか?やっぱり、塾と学校の教師とは別物なんでしょうか。
[2003/11/24 22:33:33]

お名前: いしとび   
あ、どうもです。
道で声をかけていただいて、びっくりしました。ていうかまぁ、授業帰りでまだ大学の近くやったんで、
おどろくほどのこともないんかもしれんのですが、人見知りなもので・・・。

>いつも教室に来るとき一番前の席の人に確認してませんか??
↑
してますしてます。なんかね。ようみてはりますな。あいたたた。
授業の教室も、部屋番号を覚えられないというのもですが、ひとみしりなんで、人の顔を覚えられへんので、
ぱっと教室に入ったときに、自分がよその子みたいな感じで?
なんか、「よし!ここでオッケーだ!」みたいな感じ?になかなかならへん傾向はありますね。
いつもは、天理大学で少人数の専攻内での授業が多いですから、知った子ばっかしなんでだいじょうぶなんですがー。

でも、そういう「よそんちに来た」感じが新鮮で、非常勤の授業って結構たのしみなんですよー。
とくに、今学期はいきなり人数が多くなってるし・・・

私がやると、同じ「教師論」でも、社会学系のお話にシフトしてくると思うのですが、
それでも面白いと思っていただけるのやったらとてもうれしいです。
教育社会学が自分の専門なんですが、これ、上手にお話できれば、ぜったい面白い学問なんです。

授業は折り返し点を過ぎたと思いますがこんごともよろしくです。
[2003/11/19 04:04:37]

お名前: せいと   
はじめまして。この前、道端で声をかけた生徒です。先生いつも教室に来るとき一番前の席の人に確認してませんか??私も教室番号が覚えられないほうなんで、一緒ですね。先生の授業っておもしろいですね。頑張ってください。
[2003/11/18 20:16:13]

お名前: いしとび   
あ、どうもです。
はげみになります。人は褒めて育てましょう。小出監督みたいなもんです。
私をある種の高橋尚子やと思ってくださって結構です。

ていうか、

>、「先生になろう」と意気込んでる私たちに別の見方を教えてくれてるというか…

といってもらうと有難いです。
といっても、みなさんの意気込みをくじこうって訳じゃないわけで、
そうそう、おっしゃるように、「別の見方」もあるよ、っていうことで。
つまり、毎度いっているように、みなさんに、「悩んで」いただきたいわけです。
で、悩んだ上で、やっぱし先生になるぞー!と意気込みを新たにしていただきたい、と。
そうすると、やっぱし、悩んだことなかったり、「ひとつの見方」ばっかしで突き進んだり、みたいな人より、
ええ先生になれるんちゃうやろか、と思うので。

なんやかんやいうて折り返し点過ぎたですが、今後ともよろしくです。
[2003/11/18 02:49:49]

お名前: ポール&博文   
はじめまして。
先生の授業大好きっ子二人が一気にカキコしてしまいます。
今まで習った先生とは一味違う石飛先生の授業が、一週間の授業の中で癒しとなってます。
先生の授業は客観的(クール)で、「先生になろう」と意気込んでる私たちに別の見方を教えてくれてるというか…
とにかく、先生の授業は、ためになります!!!これからも楽しみにしてるので、頑張って下さい。
[2003/11/17 17:34:37]

お名前: いしとび   
まぁ、ある地域が過疎になるかどうかは、学校の問題というより、交通だとか産業だとか、
いろいろ要素があるわけなので、学校制度の改革だけで急にどうこうということにはならないでしょうが
(たとえば、地元の学校に学生を誘導しても、卒業後の就職が都会でしかなければ同じことなわけで)

たとえば、京都みたいに「学生の活力がある街」が、地方にもどんどんできてくるということはあるかもですな。

>あんまり物で釣る様なことはどうか
↑
この点については、これまた「学校教育って何?」という話で、
例えば、就職のために大卒の学歴と教員免状を獲得するために学校に行く、というのを「物で釣る」とは言わないのか、
「教育」とは何で、そのうち「学校教育」は何を引き受けるのか、とか、
考えどころではあると思います。
[2003/10/12 14:31:25]

お名前: 生徒   
過疎化が進んでしまえば学力の格差も進んでしまいますよね。
そしてどんどん学校が無くなって、子供も居なくなっての悪循環で、
予備校とかでやってるサテライト授業をやったとしてもやる気が起こらなさそうだし。

過疎化が進む地域の人のためにも、あと不登校の人とかのためにも、
ちゃんと机を並べてする授業のほうが私はずっと良いかなと。

その為にも入試を廃止して学校が都市部集中になってしまわない様、
奨学金や学費などで各学校が活性化すればいいですね。
何かの資格を取得できればお金が返ってくるという学校もあるらしくて、
そういうのもおもしろそうです。
ただあんまり物で釣る様なことはどうかと思いますが。
[2003/10/10 16:28:19]

お名前: いしとび   
でしょう?
つねにみなさんの健康のことを考えておるわけです。
[2003/10/08 05:12:28]

お名前: 豆マ   
先生。昨日は教卓半分までしかウロウロしてへんかったから、酔いませんでしたよ。
[2003/10/07 11:45:45]

お名前: いしとび   
今日、授業が終わったあと質問いただいた、「ノブレス・オブリージ noblesse oblige」という単語、
「goo辞書」ではこんな感じ。
>no・blesse o・blige 
>
>[<F.] 高い身分には(道徳上の)義務が伴うこと.
>
>三省堂提供「EXCEED 英和辞典」より 

*

なんか教室に腕時計を忘れた気がする。
うー。ついこないだ電池を入れ替えて復活させたばっかりやったのに。
[2003/10/07 02:45:38]

お名前: いしとび   
>大学の価格競争。
>面白いですね。私的に「誰でも安いほうがいいから、まず安い大学に集まる。
>そうすると自然と頭のいい人間が受かって、受からなかった人間は高い大学に集まる。
>この繰り返しで「安い大学=頭のいい人間の集まりになる」と思っていたんです。
>大半の人もそう思っているはずなんですがほかの見方もあります?

えー、そういうわけで、逆の考え方も大いにあるわけですね。
クオリティの高いサービスは高価で、だから、優秀な学生はより質の高い=学費の高い大学へ行く、と。
まぁ、これもずいぶん単純化した話ですが、「生徒」さんがくわしく書いてくださったように、
たとえばアメリカだとそうなのだそうで。
で、日本の私立大学だと、入試難易度と学費の相関関係が、アメリカと(また、日本の高校とも)逆になる、
それって何?
みたいな研究について、
春学期の授業で紹介したのです。

*

>もし、入試を廃止してしまえば過疎化が進みそうな気がしませんか?
>ますます交通の便利な学校にみんな来てしまって。

たしかに、都会に人気が集中するってこともあるでしょうねえ・・・
大学で何を学ぶか、というより、どの街で学生生活を送るか、みたいなことがポイントになる、
というのは大いに考えられる。

そのほかに、まぁ、大学のブランド的な名前とか? 雰囲気がモテ系だとか? いろいろ要素はある。

そうすると、ずっと最初から問題になっている事ともかかわって、
「大学で勉強することってそもそも何のためなん?」という疑問に帰ってきますね。

大学は専門知識を高め・・・みたいなタテマエみたいなことをいってもしょうがないわけで、
実際の私たちがどういう思考回路で大学を選んで学生生活を送って卒業して社会に出て何を役立てていくか、
ちゃんとみきわめないといかん、と。

それはそれとして、
大学入試を撤廃すると過疎化が進む、という仮説にたいしては、
受験生の「地元志向」っていうのも多分あるのでは?という注釈を。

今どうだかわからんですが、「地元就職なら地元の大学」みたいな発想とか、
また、とくに女の子だと、親が「家から通えるところしか行かせない!」とか、
そういう圧力って、ばかにならないんじゃないかなあ、と思います。

あと、まあ、もし過疎化が進むとしたら(実際、都会集中はある程度さけられなさそうですね)
橋爪さんのプランでいけば、多分、
奨学金のほうでコントロールするのかな?
あと、おっしゃるように、学費でコントロールして地元に受験生を誘導するとか?
[2003/10/02 09:46:26]

お名前: 生徒   
もし、入試を廃止してしまえば過疎化が進みそうな気がしませんか?
ますます交通の便利な学校にみんな来てしまって。

アメリカの公立は州内の税金を投入していて、
州内市民にとってはとてもリーズナブルな学費になり、州外の学生は
かなり高くなるそうです。
州内学生用の学費の三倍・四倍だとか。
つまりカリフォルニア州の市民なら、カリフォルニア州立大学にもの
すごい安い値段で通え、ニューヨーク州に市民権を置いている
学生は同じアメリカ人でも高い州外学費を払ってカリフォルニア州立大学に
通うことになる。
で、私立はというと、州外・州内の差がなく、一律な学費。
アメリカは一般的に高い学費を払うほどいい教育が受けられて
金銭的に余裕のある人は、
少人数制の学費の高めな学校に行くらしいです。

もし、これを日本ですると過疎化がなくなりそうな気もします。
でもこれってすべての県において学部が充実している事を前提
にですけど。

あと入試を無くしてしまったら就学率はどうなるのかも気になりますね。
[2003/09/30 13:54:35]

お名前: Sio   
前回授業の書き込みが!
甚だしく改行していなくて読みづらくてすみませんでした

お返事を見て「なるほど!」と思いました。今の私に当てはまる面もあったのです。
高校時代、私の学校はそれなりに「試験で高得点を取る」ためだけのような授業をしていまして。
英語力しかも「話したり、聴いたり」というような実践的な能力を伸ばしたかった(だからこそ外大に入ったのですが)私としてはそんな学習の仕方に多少反発もありまして。
だから自分が教師になるようなことがあったらそれを変えてやろうなどという気も持ち合わせていました。
でも今思うと「あれはあれで良かったのかもしれない」と思い始めている自分がいて、今日お話を聴いたとき何か通じるものを感じたのです。

大学の価格競争。
面白いですね。私的に「誰でも安いほうがいいから、まず安い大学に集まる。そうすると自然と頭のいい人間が受かって、受からなかった人間は
高い大学に集まる。この繰り返しで「安い大学=頭のいい人間の集まりになる」と思っていたんです。大半の人もそう思っているはずなんですが
ほかの見方もあります?
[2003/09/29 16:17:02]

お名前: いしとび   
そうそう。昨日まで東京で教育社会学会があって行ってきたんですが、
朝日新聞は教育社会学会を毎年マークしているようで、
今年もいちおう一面に載ってました。
「生徒指導に自信」6%、中国などより極端に少なく」
>生徒指導に「自信がある」と言い切った先生はわずかに6%――。
>そんな調査結果が21日まで東京都内で開かれた日本教育社会学会で報告された。
>調査では英国、中国と比較をしたが、日本は、子どもの指導に自信のない先生の多さが際だった。
>学会では、日本の高校生の勉強離れの実態も報告された。

この発表、見に行って、資料ももらってきたんで、また授業のときにでも紹介しますね。
[2003/09/22 22:22:26]

お名前: いしとび   
あ、こんにちはです。
今日から秋学期の授業が始まって、そしたらいきなり60人も人がいて、ひきました。
なんとかがんばりますんでよろしくおねがいします。
*
で、学歴社会。

>自分が上に立ってそんな社会のシステムをいつか変えてやろう、と思っているのかもしれません

ということですが、まぁ、自分がまだ若くて「勝者」?になるまではそう思っていて、
で、「勝者」?になったら、「昔は若くてたんじゅんやったなぁ」とか大人の意見になるわけで、
どっちがええとかわるいとかではなく、
要するに、そういう一連のコースがワンセットになってて、
誰もがその道を通る、で、それが集まって昔から変わらずに社会のバランスを形成しておるわけですね。

社会を変えることができるとして、どういうやり方があるかというと、
「勝者」?になってからがんばって変える、というやりかたもあり、
また、
「敗者」??の立場からものすごく作戦立ててがんばって逆転で変える、というやりかたもあるわけで、
それぞれのやりかたを、いろいろ考えてみるのも面白いです。
(例えば、少し昔の若い人向けの音楽は、ロックでもジャズでも、
すごくチープで不良っぽいところから世界を変えようとしておったわけですね。どこまで成功したかはともかく。)
*
大学が授業料の面で価格競争をするとしたら、
優秀な学生は、値段の高い学校に集まるのか、値段の安い学校に集まるのか。
これも、考えるとよくわからなくなってきておもしろいです。
そういえば、
橋爪大三郎という社会学者が書いた教育改革案の本で、おもしろいのがありまして、
『選択・責任・連帯の教育改革』(勁草書房)
いろいろ細かくて面白い改革案が出ています。
で、
大学については、定員制を廃止=何人でも入学できる=入試を廃止、ということを言ってます。
そうなっちゃうと、みんな東大に入っちゃうか、というと、そうもならない。
人数がパンクして教育条件が悪くなることがわかってるんで、結局、いいバランスで学生は散らばるだろう。
で、学生の能力や将来性に応じて奨学金を貸与する、というシステムをもっと大規模にうまく作って、
勉強の励みにしつつ、出身家庭の経済的格差の影響を小さくする、とか。

おもろいですよ。考えるヒントになります。
[2003/09/22 22:13:59]

お名前: Sio   
1回生なので今日が「教師論」始めての授業でした。
ところで今日、少しですが学歴社会について仰っていましたよね。
私個人の考えとしては、学歴社会に反対する人は、学歴社会それ自体よりもむしろ、「学歴社会の中での敗者」となるのが嫌なのではないでしょうか。負けて社会から取り残されたくないがために授業に出席し、せっせとレポートを提出するのだと思うのです。
もしかしたら、自分が上に立ってそんな社会のシステムをいつか変えてやろう、と思っているのかもしれません。何にせよ学歴社会がひとつの原動力となり得ることは確かですよね。

言葉足らずです。レポートを書くのも実は苦手です。
それでもこれからの授業から何かを学んでやろうと、じっと機会をうかがっていますので、どうぞ宜しくお願いします。
[2003/09/22 18:40:32]

お名前: 生徒   
そうですね。良く考えれば大学入るとき学費の事は
あまり考えてなかったです。特に国立入る人とかって
入るために塾や予備校などでお金かかってそうですしね。
そうなると授業料が上がって、学校が充実していく事
の方が望まれるかもしれませんね。

前に国立大学へ非常勤で行っておられる先生が、真夏に
冷房無しで倒れそうだったと言ってらして、なおかつ
紙代も切りつめなければならないと聞いて大変だなと
思いました。

先生は京都出身だと勝手に思いこんでました。でもたまに
御自分の事を「あっし」と言っておられて江戸っ子?と
気にはなっていました。
秋からの授業も頑張って下さいね。
[2003/09/19 10:51:27]

お名前: いしとび   
ひょっとしてずいぶん長いご旅行でしたか?
夏休みの終わりになっていきなり暑さがパワーアップしたので調子狂いますね。

さて、国立大学の学費の話なんですが、
しかし、私たちが自分の行く大学を決めるのって、学費が安いからという理由が、
どのぐらいの重さであるか、というのが、
どうも自分には今ひとつ実感としてピンと来ないのです。

たとえば、京都に住んでいれば、
自宅から通学できる(あるいは、下宿するにせよ大掛かりにならない)大学って、国公立も私立もたくさんあって
色々選べると思うのですが
私は地方出身なので、たぶん、選択肢のイメージがずいぶん違ったと思います。
私立には、なんかこう、自分が行くというイメージがなかったんで、
それは、授業料というより、「空気」みたいなものだったんじゃないかと思います。
おかしな言い方ですが。
再生産論、というか、「かえるの子はかえる」というのも、
授業料の金額そのものもですが、「空気」みたいなもののことを言っていると思います。

なんか非クールなお答えになってますが。

学費のこともなんですが、
国立大学が、競争原理の中に投げ込まれるとして、
そうすると、よりよい教育が実現するのか、悪くなるのか、というのが気になります。
[2003/09/15 11:41:44]

お名前: 生徒   
お久しぶりです。昨日帰宅しました。高速バス4時間かけて
帰ってきたので、首痛です。あまり乗るものではないなと
思いました。パソコン類が一切無い所だったので、荒らされたと
聞くと気になります。色々と大変ですね。腹立ちますね。

わたしは国立大学の学費が上がってしまうと魅力が落ちるんじゃない
かなと思います。下克上みたいな事が出来ないじゃないですか。
アメリカみたいに良い大学ではより良い教育のためにお金を費やす
というのも大切だと思うんですけど、せめて国立大学だけは
今のままの方が良さそうだなと思います。

でもアメリカで有名な大学ってほとんど私立と聞いて
日本もこんな風にしていこうとしてるのかなと
気になってクールな先生に聞いてみたくなりました。
[2003/09/12 10:08:35]

お名前: いしとび   
>蛙の子は蛙みたいな事ですか?

アハハ。そうそう、そうです。それで8割くらいオッケーですね。

>なんかここだけで見ていると社会学ってクールなイメージを受けます。

それはきっと私がクールだからでしょうねえ。

>オバケとか信じなさそうです。

あぁ、でも、個人的には怖がりですねえ。迷信ぶかいですし。
でもまぁ、社会学は科学ですからねえ。
オバケとかあんまり出てこないですよ。

>日本でも国立大の学費が上がると報じてましたけど、これは良い傾向なんでしょうか?

検索をかけると、
「国立大学法人化で学費はどうなる?」日本共産党学術・文化委員会 土井誠
というページが出てきました。
で、これ、政党のパンフレットの記事なので、とうぜん、今の与党の政策は弱者切捨てで庶民が苦しめられるから、
「やめさせなければなりません。そのためには、この法案を成立させてよいのか、国民的議論をおこす必要があります」
っていうオチになってるわけですが

まぁ、この文章をぜんぶ鵜呑みにする必要はないですが、
ひとつのあらすじとしてはそんなもんかなぁ、とは思います。
私は細かいデータを知らんのでなんとも言いがたいですが、
上の文章で引用されている阪大の近藤先生っていうかたが、やはり教育社会学の人です。
でも、近藤先生の「所得階層ごとの大学生の選抜度指数のグラフ」というのを、
「家庭の経済状態による大学進学の格差が再び広がったのは、家計の限界をこえて学費が上がりつづけたからです」
という結論にすんなりむすびつけていいのかなぁ?とは思いますが。

考えるとおもしろそうですね。
[2003/08/27 00:47:13]

お名前: 生徒   
再生産論。社会学には色々な論があるんですね。
蛙の子は蛙みたいな事ですか?・・・難しいです。
なんかここだけで見ていると社会学ってクールなイメージ
を受けます。オバケとか信じなさそうです。
私はこのおばあさんに会った晩はオバケではなかろうかと
恐くて寝れませんでした。

で、前に直接先生に質問をしようと思って出来なかった
質問なんですけど、授業でアメリカの学費は難関校
であればあるほど高いけど、日本は逆だと言っておられま
したよね。でしばらくして、日本でも国立大の学費が
上がると報じてましたけど、これは良い傾向なんでしょうか?
[2003/08/24 23:45:51]

お名前: いしとび   
あ、なんか変わりに答えていただいてますね。すいません。
で、質問くだすったかた、はじめまして(ですね)、どうぞお気軽にご利用下さい。
でですね、できればですが、質問のご主旨などお書きいただくとですね、お返事もグッとしやすくなります。
よろしくおねがいしましょう。
*
>ちょっと恐いというか、びっくりした事
いやー、
去年のこの外大の授業で、「再生産論」みたいな話をしていたとき、ふと思って訊いてみたら、
クラスの中に何人も、親が学校の先生、という子がいて笑いました。
けっこうそんなもんやと思いますよ。

ちなみに大学教員の場合は、親きょうだいが学者、というのがやはりやたら多くて、
これはもうなんていうか、
けっきょく世襲じゃん、みたいなかんじですね。

>知らないおばあさん
の件にかんしては、たぶん、自分で知らない間にヒントになるようなことをポロッと言っていた
っていうオチやと思いますよ。

>偶然と言い切れなさそうな事っていっぱいありますよね。
ですね。
そのへんのところの、実は偶然じゃなくて必然だ、っていうあたりの因果関係を解明して、
そこに社会的な構造が働いているのだ、とか言うと、社会学ですね。
まぁ、ウンザリしてくる話ではあります。
[2003/08/22 22:30:36]

お名前: 生徒   
手帖に書いてあるには、冬休みは12/26〜1/9
春休みは1/29〜4/1と書いてありますけど
あんまりよく分かりません。たぶんこんな感じです。

ちょっと恐いというか、びっくりした事なんですけど
この間お盆に親戚とか集まってお話してたら、
結構教員免許持ってる人が多かったんですね。
それで、私はそんなことは全く知らなくて自分の
父親も持っているというのも最近知ったので
驚いていたんです。
教員免許持っている人って多いとは思いますけど
なんか話聞いても同じような事考えているし
恐ろしいなと感じました。

それでもっと恐いのは、前に電車に乗っていて知らないおばあさん
に声を掛けられて、しばらく話を聞いていたんですけど
話の最後に あんた先生に成りたいのね。 と言われた事です。
全くそんなことは言ってなかったので、ただおばあさんの
孫の自慢話を聞いていただけだったので、本当に恐かったです。

後半は全く遺伝と関係ないですけど、偶然と言い切れなさそうな
事っていっぱいありますよね。
でも、飽きっぽいのは親譲りとかそういう事を考えていると
切りがなさそうなのでもうよします。
[2003/08/22 01:57:35]

お名前: 外大生   
変な質問なんですけど、冬休みはいつからいつまでですか?あと、春休みはいつからいつぐらいまでですか?だいたいでいいので教えてください。
[2003/08/21 23:38:54]

お名前: いしとび   
しつれいしました。
容量オーバーなってましたね。
書き込めるようにしました。
またじゃんじゃんご利用くださいー。
[2003/08/21 02:36:41]

お名前: いしとび   
>あるいは遺伝とか
と、さりげなく付け加えてあるところがミソですね。
私は社会学の人なので、あんまし「遺伝」とか強調しないわけです。
それで、二つのたとえ話を。
*
ひとつめ。
どこで読んだのかも、細かい内容も忘れました。「おいしいピザの決め手になる材料は何か」という話。
で、トマトソースだ、とか、アンチョビだ、とか、オリーブだ、とか言うわけですが、
要するに、どれもなのだ、全部がそれぞれ決め手なんだから、どれが決め手だとか言おうとするからいかん、と。
で、
そういう言い方はなかなか微妙で、たとえば社会学で言えば、
あるデータ(学校の成績とか)に様々な変数(階層とか教え方とか性別とか遺伝とか)が影響する度合いなんかを
多変量解析しちゃうので、そうすると、たしかに、重要度の高い要素と低い要素は、あるとは言えるのですが、
しかしそれでも、トマトだけでピザができるか、バジルだけでできるか、というと、
トマトもアンチョビもチーズもバジルもぜんぶバランスが整ってはじめて、おいしいピザになるわけです。
*
2個目。
遺伝、ということでいえば、学校の成績や「タイプ」に大脳のどの部分が影響するかはよくわかんないので、
もっと極端に分かりやすく、「顔が似る」という例で考えてみる。

松田聖子と娘のSAYAKAが「熟カレー」のCMをやってますね。
顔も声もなかなか似ていて、なるほど、アイドルと俳優の間に生まれた子どもは、目がパッチリ。
好みの方向性もありますが、まあ客観的にかわいいほうでしょう。これ、遺伝ですね。
生物学の次元で決められたことです。

じゃあ、これからあのSAYAKAという子が大スターになったら、これは遺伝で決まったといえるだろうか?
あるいは、とりあえず大スターへの出発点として、彼女がカレーのCMに出たり映画やドラマに出たりしているのは、
遺伝によって決まった生得的能力によるものだろうか?

第一にいえるのは、「コネじゃん?」「話題性じゃん?」ということ、
次に、あのカメラ前での度胸のよさみたいなのは、
小さい頃から注目されなれている「家庭環境」「親の教育」じゃん?
ということになるわけで、

それもこれも、パッチリ目の遺伝あればこそ、ともいえるわけだし、トマトがなければピザもできないともいえるわけですが、

それでもやはり、遺伝で決まる、などとはちょっと言いづらい気はしますよねえ

あ、もちろん、教育学的に言えば、本人の今後のがんばりが大事ってのはもちろんなわけですよ。

*

で、お話を学校の成績や「タイプ」の話に戻すと、
そんなものに遺伝がどう影響するかというのは、顔が似る似ないよりたぶんずっとずっと複雑微妙で、
だから、性格にせよ能力にせよ、「遺伝で決まるんだ」という言い切り方は、
どうもあんましリアリティがない気がします。

*

>常に悪い状態を変えていこう変えていこうと、止まっている感じがしなくてそれでいて前向きな印象を受けました。

おもしろい本やったわけですね。
わたしも、なんだかんだいって、そういう本、きらいではないのです。
技術的な改善で解決できる問題はどんどん解決していけばいいわけで、
学校教育での教授法なんて、たぶんその次元での技術的可能性っていっぱいあるんやとおもいます。
そりゃやっぱし、教え方うまい先生ってのは感動モンですよね。
[2003/08/18 14:12:30]

お名前: 生徒   
この場合いじめられちゃっている子とか非行に走ってしまってる子
も消極タイプでしょうか。そうなると確かに少ない感じがしますね。
それでいて中にはどうして勉強するのかということを考える事も出来ない
位にいっぱいいっぱいな子もいるでしょうね。私の場合全体的な学力低下の問題
よりもこの問題の方がなんとかならないかなと考えます。

タイプも色々あると思いますがもし自分が分けられるに当たって生まれ育った家庭環境とか階層
あるいは遺伝とか関係してるとか考えるとちょっと恐いです。

陰山英男さんの『子供は無限に伸びる』を読みました。とても読みやすく
お母さん方にも人気がある理由も分かった気がしました。
以前先生はカリスマ塾講師と本質かわらんのではと書き込んでおられました
がそんなかんじでなにか勢いが感じられました。常に悪い状態を変えていこう
変えていこうと、止まっている感じがしなくてそれでいて前向きな印象を受けました。
ついのめり込んでしまえる職業に就けるって良いですね。
[2003/08/18 00:59:48]

お名前: いしとび   
出張で二泊三日四国の旅をして帰ってきたらえらく涼しくなってますねえ。

>金子さんはどうやってそれぞれのタイプを調べられたのでしょう。すごいですね。

ククク・・・。まあ、すごいですね、って感じではあるのですが、
まあちょっと私の紹介の仕方もちょっとまずかったんで、
金子さんの論文自体は、丁寧なフィールドワークとインタビューから、
なっとくいく感じで「タイプ」をうかびあがらせてはります。
まあ、もちろん、お話を単純化せずにいけば誰でも「いったりきたりタイプ」ではあるわけですが、
まぁ、こういう単純化をいったんしてみる、というのも、ひとつの有効なやり方ではあると思います。
[2003/08/14 10:18:41]

お名前: 生徒   
金子さんはどうやってそれぞれのタイプを
調べられたのでしょう。すごいですね。
たぶん私は行ったり来たりタイプに属する
と思います。巻き込まれていたり、消極的
になっていたり。
特にこの時期は夏バテで何も出来なくて
駄目です。全部暑さの所為です。なので
景気づけにこういう本を読んだりするの
ですが、やっぱり成れないものは成れない
です。でもしたたかタイプには憧れます。

学校の先生ってそういった一人一人に
的確な事を言わなければならないと
なると大変ですね。特に面と向かって
相談できる生徒も少ないと思うので、
熱心な先生はこういう掲示板を作るべき
だと思います。
[2003/08/08 15:11:09]

お名前: いしとび   
金子さんの論文では、子ども達は4タイプに分類されてまして、
「したたかタイプ」「巻き込まれタイプ」のほかに、「代替タイプ」「消極タイプ」というのがある。
「代替タイプ」ってのは、勉強成績以外のところ(スポーツとか委員会とか友達関係とか)で自分を生かそうとする子で、
「消極タイプ」ってのは、もともと人から認められようとしてないように見える子、と。
で、それぞれのタイプの子がクラスの中で、8人、6−10人、7−11人、3人、観察された、というのだけど、
この分布状況、ちょっと「したたかタイプ」が多くない?「消極タイプ」が少なくない?という気もする。
(金子さんは、とくに「消極タイプ」を、人数が少ないということで最終的な考察からはずしてたりする)
で、つっこみどころもありそうな論文でもあるのですが・・・

>なんで古典勉強しなきゃならないの?と質問しているこの生徒は巻き込まれタイプでしょうか?
>したたかタイプの生徒にとっては、こんな質問自体が無意味と考えていそうですし。

ってことでは、たぶん、なくて、
どのタイプの子でもこの質問はすると思います
ただし、それぞれのタイプごとに、質問の「意味」は違うかも。

「巻き込まれタイプ」の子は、悲鳴を上げるみたいに、自分の巻き込まれた状況の「意味」を与えて欲しがって質問する
「代替タイプ」「消極タイプ」の子は、もう自分はゲームから降りちゃってるんで、純粋な疑問として質問する
「したたかタイプ」の子は、教師がその質問にまともに答えられないことを予測した上で、
わざと困らせよう(試そう?)として質問する
とか。
たとえば、ですが、そういうぐあいに。
そうすると、それぞれの場合に、教師がどう対応するべきか、というのも、ちがってくるかもしれない。

*

『大人のためのスキマ時間勉強法』和田秀樹、PHPエル新書ですね。
和田秀樹さん、いま売り出し中の人ですね。

で、まあ、この手の本は昔からあるわけで、私も結構きらいではなくて読んだりするわけですが、
まぁ、悩みがない方なんでしょうねえ、と・・・

私自身は、あんまし「したたかタイプ」って感じではなくて
ぐずぐずとあれこれ考えてしまうほうなんで、
「悩んでる暇があったら時間を有効利用せよ!」みたいな話は、たまに読んで元気を出す分にはええのですが、
でも、
やっぱりちょっとは悩めよ、と思うわけですよね。
それこそ、受験はそれでのりきれても、だから何?っていいたくはなりますよ。

それはともかくとして、

>そういう人を育てるには何が必要と考えられているんでしょう。

まぁ、和田さん的な知的生活にかんしては、相当程度まで「訓練→習慣化」でできそう。
しかし、
その手前のところで、生まれ育った家庭環境とか階層とかがものすごく大きいと思います。
そのへんが、社会学のほうからすると、きになる点です。

たとえば、
親が高学歴で子どもが「したたかタイプ」とか、
親が学歴コンプレックスを持った真面目な人で、子どもが「巻き込まれタイプ」とか、
ありそうじゃないですか。

そうすると、それぞれの場合に、教師はどう対応すべきか?みたいに思えません?
[2003/08/06 15:37:53]

お名前: 生徒   
そうなるとなんで古典勉強しなきゃ
ならないの?と質問しているこの
生徒は巻き込まれタイプでしょうか?
したたかタイプの生徒にとっては、こんな
質問自体が無意味と考えていそうですし。

このまえ「スキマ時間勉強法」という
本を読んでいて感じたんですけど、この
著者の方はいかに時間を割いてどれ程勉強できる
かみたいなことを書いてらして、それを
読むと、この人は本当にこなしていく事が楽しい
んだろうなと感じました。こういう人は
羨ましいし、どんどん増えればいいんじゃないの?
と思いますが、結局イマジネーションを働かせていける
ということは知識が豊富ということでしょうか。

そういう人を育てるには何が必要と考えられて
いるんでしょう。
[2003/08/04 12:11:02]

お名前: いしとび   
8月。ようやく夏っぽいです。暑い暑い。
こうならないと、部屋をクーラーでカッキンカキンに冷やすだいご味がないや。
とかいいつつ毎年クーラー病になります。

>確かに役に立たないとわかってる知識から無理矢理面白さを見つけようとしても良くないですね。
>私は頭良い人ってそういうことが出来るから頭良いのかなと思いました。
>頭が良いというか成績が良い人は。

ありきたりな比喩でいえば、教科の勉強というのは、割り切って考えれば、ゲームのようなものなわけで、
ゲームのルールと攻略法とか要領とか裏技なんかを呑み込んでしまえば、
あとは労力に比例してそれなりのスコアは叩き出せるわけです。
そうすると、
無理やり面白さや「自分にとっての意味」を見つけようとする必要もなく、
とりあえず割り切ってパズルを解くみたいにさっさとやっちゃう、で、ハイスコアを出せば達成感あるし受験にも有利やし・・・
とまあそういう感じでしょうか。

金子真理子「教室における評価のダイナミクス − 子どもたちの行動戦略と学校適応」『教育社会学研究』no65、1999
という論文がありまして、
小学校でフィールドワークやりながら、子どもの態度を、「したたかタイプ」とか「巻き込まれタイプ」とか4種類に分類してます。
「まじめなのに要領が悪い」子ってのがいるわけで、
教師が授業で「ここ大事だぞー」みたいに言ったこととかを全部まにうけて覚えようとしてアワアワになっちゃう、とか。
そういう「巻き込まれタイプ」の子は、
ゲームのルールをちゃんと呑み込んでいる「したたかタイプ」の子より、どうしても立ち遅れちゃう。
ちょっと面白い論文ですよ。

>イマジネーション&行動力があるのって理想的ですね。それをまるっきり学校の
>教科から見つけようとするのは横着だということでしょうか。

うーん・・・
「現状をどう変えていけるか」のイマジネーションというのは、現状に「巻き込まれ」ていたら、見えてこない
その意味では、「したたかタイプ」の子が、単に与えられたゲームをクリアして満足するんじゃなく
そこからさらに先を切り開いていこうとする、ということになるでしょうか。
ところが、たぶん学校の先生の立場からすれば、「巻き込まれタイプ」の子のほうが、楽だし可愛いわけです。
真面目で言うこと聞くし、しかも、がんばるわりには出来過ぎないので先生の優位が保てるし・・・

意地悪な見方をすれば、先生と「巻き込まれタイプ」の子は、
学校の勉強を媒介にして、「共依存」関係にある、といえなくもない。

前に、
>役に立たない知識を、仕方ないんだからとかいって、生徒(と自分自身)に言い聞かせて、
>生徒のほうも先生の言うことを信じたフリをして「一生懸命に」勉強に励む、
>ってのでほんとにいいのか?
とか、「逃げ」じゃないのか?とか、言っていたのは、そのへんのことです。

そうすると、学校の教科の勉強を一生懸命やるというのは、それだけでは、むしろ「罠」になるかも、とか・・・

*

>で今一番思うのはミクロ経済とか一生懸命やっても社会に出たらほとんど
>意味無いっていうのが勿体ないなと思います。学歴インフレでしたっけ。
>やっぱりそれは日本だけじゃなくて世界的に考えても余ってるという状況ですか。

産業と教育制度の発展?の度合いによって違いはあるわけですが
(たとえばまだ識字率も低い、などという地域では、教育に投資すれば効率よく収益があがるわけですが)
一般的に言えば、学歴インフレというのは、多かれ少なかれ、起こっているわけです。
ていうか逆に、「インフレを防ぐ仕組み」というのが存在しないわけですから。
まあこの辺も微妙な問題で、
J.W.マイヤーという人が「正当化理論」とかいってそのへんを論じてますが、
狐につままれたような感じになるので、授業ではすっとばしました。
[2003/08/01 16:48:25]

お名前: 生徒   
・・・蒸しますね。暑中お見舞い申し上げます。

確かに役に立たないとわかってる知識から無理矢理面白さを見つけようとしても
良くないですね。私は頭良い人ってそういうことが出来るから頭良いのかなと思いました。
頭が良いというか成績が良い人は。
すんなり受け入れられる人と受け入れられない人の違いって何なのかなと。
イマジネーション&行動力があるのって理想的ですね。それをまるっきり学校の
教科から見つけようとするのは横着だということでしょうか。
そこから少しはヒントみたいなものはやっぱり与えられるとも思いますが。
で今一番思うのはミクロ経済とか一生懸命やっても社会に出たらほとんど
意味無いっていうのが勿体ないなと思います。学歴インフレでしたっけ。
やっぱりそれは日本だけじゃなくて世界的に考えても余ってるという状況ですか。
[2003/07/30 10:35:40]

お名前: いしとび   
あ、ようこそいらっしゃいです。
授業を受けておられる(た)かたでしょうか? お気軽にご利用ください。

で、お尋ねの件なんですが・・・
一般論で言えば、「べつにかわらないんじゃない?」なんですが・・・

えー、ご質問の趣旨とか、言っていただければ、それによってお答えのしようもあると思います。
うーむ・・・いやほんと、そんな感じで。
*
それから、

「役に立たない知識」の話、ゆっくり考えつつなんでお返事がゆっくりですみません

>役に立たない知識をどれだけ我慢強く
>詰め込んでいけるかが問われる

・・・ってのは、ちょっと受けたくないですよねえ。

>生徒だって役に立たないと分かっていても
>そこから無理矢理にでも面白さを
>見つけていくのも大人になる
>第一歩だと思います。

とも思えなくて、そんなのを「大人」と呼びたくないと思います。
でも、いわゆる「学校」とか「教師」とかは、
そういう「大人」像を植え付けようとしている、と思う。

「役に立たないこと」は役に立たないんだから、
それより、
「役に立つこと」とはそもそも何か、とか、
それを学ぶには、何がどう変わればいいのか、
その変化をひきおこすには、自分は何をどうすべきか、
みたいなことについての
イマジネーション&行動力のある人のほうが、「大人」だと思います。
そのほうが、「無意味なことを我慢して喜んでやる人」よりも、
社会に出てからだって、「使い物になる」人材になると思う。

その方向性での「教育」を、学校や教師は、生徒に提供できるのだろうか?
古典や英語や社会や・・・の知識は、そこにつながっていくものなのか、
また、つながっていくとしたら、どういうふうにか、
また、そのつながっていきかたを、どういうふうに生徒に授業で伝えられるのか、

とか。
その辺をぐちぐちとかんがえつつ、です。
[2003/07/28 13:03:07]

お名前: 学生   
常勤・非常勤の教官の皆さんにご質問させて頂きたいのですが、実際のところ、京都外大の学生は他大学の学生に比べてどうなのでしょうか?
あと、何でも結構ですので、他大学と比較して進んでいる点、逆に遅れていて改善が必要だと思う点について教えて下さい。
[2003/07/28 11:42:06]

お名前: 生徒   
役に立たない知識をどれだけ我慢強く
詰め込んでいけるかが問われる教育
という事でしょうか。
でもその中でも興味を持ってその科目の
先生になったり教授になったりする人もいたり。

例えば古典ばかり挙げてしまいますが、
古典を学んでいていつしか古典の
魅力に気づいて先生になろうと
思った人達は何らかの理由がある
筈じゃないですか。

役に立たないとは思いつつも
その教科の魅力を知っているからこそ
の先生だと思うんですよ。

生徒だって役に立たないと分かっていても
そこから無理矢理にでも面白さを
見つけていくのも大人になる
第一歩だと思います。

私は受験の時極力少ない科目で受けようと
思っていたのでいらない科目には
全く目もくれず探求心が無かったと今は後悔してます。
もっと魅力を探せば良かったなと思います。

いしとび先生はどうして京大行けるくらい勉強出来たのですか?
[2003/07/26 00:49:26]

お名前: いしとび   
えーと、だからつまり、
「学校の先生には他にもっと何かできるのではないだろうか?」
ということをずっと考えています。
[2003/07/21 10:45:19]

お名前: いしとび   
うーむ・・・
お返事を書こうと思いつつ、うまくまとまらないのでなかなかかけないでいるわけですが・・・
*
理屈の上で言って、
「役に立たない事がお互い分かっているくせに教師も生徒もそこから目をそむけるのは逃げだし有害だ」
と言えると思うのですが、
それはそれとして、
もっと実感のレベルで、
「教師にダマされるなんてゴメンだ!」「生徒をダマすなんてゴメンだ!」
あるいは「自分で自分をダマすなんてゴメンだ!」
という感覚があって、
ここのところのひっかかりかたが、この一連のやり取りの中で食い違いの元になっているのかな、とか思います。
それを「倫理的」と呼んでも「教育学的」と呼んでもかまわないんですが

自分のことを思い出しても、そこんところは中学生の頃からある種引っかかりながらやっていたし、
教師になってもずっと引っかかってそこんとこばっかし考えてます。
*
そういえば、たとえば
「神話としての「学歴社会」について − 高校生意識調査データからの知見 −」

とかこういう論文を書いたりしてます。お暇なときにでも。
*
塾と学校、たぶん、教えるということに限っても違うと思います。
たとえば、
「ここはテストに出るから覚えろよ!」
を言えるか言えないか、というところで、
塾はそのために月謝を払って行ってるわけだから「あり」
っていうかそれだけだってOK(まあ、「ヘタな教え方」ではあるにせよ)だとおもいますが
学校の先生がそればっかりだと、ちょっと・・・とおもいます。
[2003/07/21 10:21:29]

お名前: 生徒   
生徒のほうも先生の言うことを信じたフリをして「一生懸命に」勉強に励むと
いうことは良いことでは無いんでしょうか?
だって、これも成り立たなかったら教師の入る余地も無いということに成りませんか?
先生のアドバイスがきっかけになればそれでいいと思います。

あと塾の先生と学校の先生の違いがあまりわかりません。
勉強を教えるという事だけとってもそんなに違うものなんですか?
[2003/07/17 16:36:46]

お名前: いしとび   
たぶん、私が、なんだかんだいってやっぱし「教育学」的なものの考え方をしているんだと思います。

現実問題としては、
>せめて楽しくもっていける先生が理想に思います。
っていうのでもまあええっちゃええのですが・・・
つまり、もちろん、毎日の授業は分かりやすく、面白くしたほうがいい。それはそうなんですが、

それなら、塾の先生をやるほうがずっとすっきりしますよね。
楽しく学んで成績アップ、の受験産業というのは、学校よりずっと合理的でいい。
塾講師バイトもやったことありますが、あれは明確に、生徒のため、なんですよねえ。
生徒を、より気持ちよく勉強に集中させて成績をアップさせる、というのは、うまくできるととてもやりがいがある。

でも、学校は、よい意味でも悪い意味でも、塾みたいに割り切らないところのはずなわけで・・・

ずっとひっかかっているのは、

>この生徒は一生懸命するか適当にするか悩んでいて先生に相談しています

ってばあいの、「適当にする」のが「逃げ」なら、「一生懸命する」だって「逃げ」じゃないのか?

>「落ちてしまえ。」ということになるんでしょうか。
>でも先生ってそっからどうにかしてあげるのがものではないんでしょうか。

っていう場合、「落ちてしまえ」って切り捨てるのが「逃げ」なら、
「そっからどうにかしてあげる」ってのも「逃げ」ではないのか?

役に立たない知識を、仕方ないんだからとかいって、生徒(と自分自身)に言い聞かせて、
生徒のほうも先生の言うことを信じたフリをして「一生懸命に」勉強に励む、
ってのでほんとにいいのか?
ってことです。

>この生徒の「質問」には、生徒自身の「逃げ」みたいなものが含まれているように思えるし、
>それに「うまく」答えようとすると、教師にもまた「逃げ」みたいなものが含まれてしまう気がする。

と書いたのはそういう意味で、
その辺で「教師の倫理」ってところで悩むなぁ、と思っているのです。
[2003/07/16 02:10:47]

お名前: 生徒   
この生徒は一生懸命するか適当にするか悩んでいて先生に相談しています。
たぶん「逃げ」みたいなものが含まれています。
そういう生徒というのはもうスクーリニング論でいうと「落ちてしまえ。」
ということになるんでしょうか。でも先生ってそっからどうにか
してあげるのがものではないんでしょうか。
ふるい分ける側なのか、ふるい分けられている生徒を応援する側なのか。
「社会的選抜」が行われているなら行われているで、せめて楽しく
もっていける先生が理想に思います。
[2003/07/14 16:32:59]

お名前: いしとび   
>古典を勉強すれば〜に有利。知らなきゃ損。というように
>教科1つ1つのはっきりしたセールスポイントを言いたい

・・・というのは、(セールス、というぐらいですから)経済学的発想ですね。
授業では、「人的資本論」(教育をうけることは自分という人間への投資だ、みたいな)として紹介しました。
しかし、これは一般にはなりたたないわけです
(もちろん、「大河ドラマが二倍楽しめる」とか、そういうことに「お得」を感じる人もたまにはいるでしょうし、
古典とかじゃなくて例えば語学とかならより実用的に思えるかもしれないですが)。
一般的に言えば、学校で教わっている知識の殆どは、いま学校に通っているほとんどの生徒にとっては
それ自体将来使わない知識ではあるわけです。
ただそれによって「社会的選抜」が行われる(らしい)ので、なかなかやめにくい、という。

*

古典の授業を受ける生徒は、商品を買うときにあるはずの「選択の自由」が(事実上)ない(と思ってる)。

まず品物(古典とか)を購入することが決まっていて、それからその「理由」を(聞きたければ)聞く、という順序で、

そんなもんは「質問」ではないわけです。

では、生徒がここで「要求」しているものは何か? と考える。

教師による「セールストーク」で、「安心」させてほしい、ということか?
逆に、
教師に、「答えられない質問」をして困らせて、それによって自分が古典の勉強から逃げる口実を作ることか?

それがはっきりしてくると、それに応じて、教師がどう答えるといいか、はっきりしてくるのですが。

つまり、
あんましうまくまとまらないのですが、
この生徒の「質問」には、生徒自身の「逃げ」みたいなものが含まれているように思えるし、
それに「うまく」答えようとすると、教師にもまた「逃げ」みたいなものが含まれてしまう気がする。

それは、「教師の倫理」としてはどうなん? みたいな。
[2003/07/13 01:45:46]

お名前: 生徒   
それは、世界中でこんなにも学習環境
に恵まれた国なんてあんまり無いん
だから、勿体無いし頑張り。
と言ってみてもやっぱり効果は一緒
でしょうか。
結局じゃあなんで古典なん?と
やっぱりそこを一番聞きたいだろうし。

エリートが自分たちの親しみのある文化を学校で教えて
それによって社会的選抜をすることで社会の権力構造を・・・

という事を説明されて、自分達が古典を勉強しなければならなくなった
理由は伝わると思います。
でもエリート云々言われれば、ちょっと押しつけられてる感もあり、
逆に気分が悪くなる気もします。

古典を勉強すれば〜に有利。知らなきゃ損。
というように、「客観的理由」ではなく
教科1つ1つのはっきりしたセールスポイントを言いたいです。
[2003/07/12 09:35:27]

お名前: いしとび   
>ところで最初の質問に戻ってしまいますが
>古典の勉強は何故するの?という質問に
>どう答えたらよいのですか?の答えは
>とにかくやりなさいということになる
>のでしょうか?

そうそう、この問題ですね。
で、最初に書いたように、授業でやったようなお話から導かれる結論というのは、
「答えになってない答え」ではあります。
で、はくじょうすると、私自身まだ自分でもうまくここで説明できるほどすっきりしてないというのもあります。

1)まず、学歴社会の社会学は、そもそも、「古典の勉強は何故するの?という質問」に答えています。
つまり、
「なぜ学校で(古典その他の、一見やくにたたなそうに見える)勉強をした人が社会的地位を得る仕組み(=学歴社会)が存在するのか」
という設問に答えようとするわけですから。

で、その答えというのは、たとえば「葛藤理論」であれば、
「エリートが自分たちの親しみのある文化(たとえば古典文学やクラシック音楽ほか)を学校で教えて
それによって社会的選抜をすることで社会の権力構造を再生産しようとするため」
とかなんとかそういうことなわけです。

「葛藤理論」がうまく現実を十分に説明できているかどうかはともかく、
私のやっているような社会学は、そういうふうに、社会の客観的な仕組みを「原因」として提示しようとします。

2)さて、中学生が「学校で古典の勉強をしなくてはいけないことになっているのは何故?」と言って来た時に、
それでは、
たとえば「それは、社会の支配的集団が権力構造を再生産するためだよ」という「答え」は、”適切”だろうか?

たとえば、交通事故で大怪我をした人に「何でこんなめにあわなくちゃいけないんだ?」と言われて、
物理学者が、「それは自動車がぶつかったことによって骨の強度を越えたエネルギーが加わったからだよ」
と”客観的に”答えるようなもので・・・
正しくても、”適切”ではない、という恐れはないだろうか? (微妙・・・)

3)では、そもそも、この生徒の”質問”は、”質問”ではなかったのではないか?とも考えられる。
この生徒は、「客観的原因」が知りたかったわけではなかったのだとすれば。

↑
このくらいで、「答えにならない答え」の三分の一くらいです。
以下次号。

*

授業でお話しすることはだいたいおわって、試験もやりましたんで、
来週は質問コーナーの日ってことにして、あとは夏休みですね。

しかしまぁ、インターネットというのは終わりも休みもないですので、
気が向いたらまたなにか書いたり読んだりしていただければよろこびます。
非常勤先の学生さんとは特に、こういう場所でしかまとまったお話ができにくいので。
[2003/07/09 17:49:26]

お名前: 生徒   
ついに授業終わってしまって悲しいです。
先生最後まで風邪気味でしたね。
あと教室も迷っていはった。

ところで最初の質問に戻ってしまいますが
古典の勉強は何故するの?という質問に
どう答えたらよいのですか?の答えは
とにかくやりなさいということになる
のでしょうか?
古典に限らず他の教科もみんな。
[2003/07/08 14:26:03]

お名前: いしとび   
うーむ?
たぶんもっと単純で形式的なはなしで、(私はそのニュースステーションも見てないので確言できんですが)
職業上のふつうの「守秘義務」ということではないでしょうか?

あと、名簿にかんしては、混合でも男女別でもそれぞれ便利と不便と両面ありそうなんですが、
この校長先生の場合、それに関する「理由付け」のほうが問題だ、ということだと思います。
[2003/07/04 11:06:27]

お名前: 生徒   
つまり、この場合は被害者の親から「あんたがこんな
電話の対応だったからうちの子は死んじゃった
のよ。」と言われるかもしれない、
とかこのテープには捜査の重要な
手がかりがふくまれている、とかの理由で公開
しなかったって事でしょうか。

この事件では学校や先生の責任がどうこう
言われてますけど、事態が事態なので、
そんなに過失があったのか?と
いつも疑問に思います。
だって先生も怪我をしたり、校舎を建て替えなきゃ
ならなかったりで学校も被害者じゃないですか。

「門が開いてなかったら入らなかった。」
と言っただけで学校が悪いとなるのは
なんで?と思います。

だって昔は校庭で自動車の練習してたんです
よね?なんか学校を地域に開けろと言われたり
門は開くなと言われたりで気の毒です。

あと名簿は男女別で正解やと思います。
だってどうせスポーツテストや健康診断は
分けると思うので。混ぜたら二度手間ですよね。
笛テストとかも絶対に男の子が先なんで
安心出来ましたし。
[2003/06/28 11:05:02]

お名前: いしとび   
よくわかんないんですが

ええと、警察が捜査の中で得た情報を外部に漏らさない、というのは、
たぶんマスコミの件とはまた違う次元の問題で、

例えば、「捜査に必要だから」と言われて私が警察に、自分の電話での会話の記録を提供したとして(?)
それを後から知らない人に勝手に漏らされたら
やっぱし人権侵害ではないでしょうか?
(それが、被害者の親にしても)

池田小学校の事件で、先生にも責任ありと言うのは、まあ一つの(有力な)考え方ではあるでしょうが、
それが絶対って訳ではないわけですよね。たとえば、どの程度関わっていた先生にどの程度の責任があるか、とか、
流動的ではないでしょうか?
(また、学校内で起こる事件について学校や教師にどの程度の責任があるとされるかは
時代によって異なっている、というのは、論文で読みました)

*

体罰事件とかでも、
たとえば、気になるのは、
体罰をやるのが結構「体育教師」だったりするわけで、それは、
体育の先生が体罰好きであるというより、むしろ、
体罰みたいな荒業を体育の先生とか腕っ節の強いコワモテ先生に役割分担させて
他の先生は「いい役」をやっているんじゃないか、
ということです。
学校で、子どもが実際に言うことを聞かない場合に、
「愛の鞭」と称する体罰によって簡単に黙るなら、それをやる、ということをしている学校は多いかもしれない。
で、実行犯の先生は体育の先生とか、怖い顔の男の先生かもしれんですが、
じゃあ、そういう人に「おまかせ」している他の先生は無実か、とか。
体罰の問題が難しくて、実行犯の先生個人の責任をなかなか追及できにくい理由は
たとえばそんなところにもあるのでは、と思ったりします。
よくわかんないのですが。

*

池田小学校の事件にしても体罰とかにしても、
なかなか割り切れないものがある。

それにくらべて、こういう事件はわかりやすくて心が癒されますね。
「2003年06月27日 名簿:「男女混合はマルクス思想」と男女別に 新潟の小学校」

> 新潟県白根市立茨曽根(いばらそね)小学校(児童113人)が
>男女混合だった児童の出席簿を今年4月から、男女別に改めていたことが分かった。
>同校の長谷川清長校長(59)は「男女混合名簿などはマルクス主義フェミニズムに基づいており、
>思想教育につながる」と説明している。
> 長谷川校長は3月、児童の家庭に配った「校長室だより」で理由を説明した。
>大学助教授らが著書で混合名簿の背景には、固定した男女の役割分担を否定する「ジェンダーフリー思想」があり、
>「その根底は『マルクス主義フェミニズム』」と書いていることを紹介。
>「マルクス主義は共産主義社会の根本思想」と説明した。
> そのうえで、ジェンダーフリー社会は▽夫婦別姓▽夫を主人と呼ばない
>▽男女の違いがある「ひな祭りや鯉(こい)のぼり」は不要――などを目指す社会で
>「このような社会をつくるための一歩が『隠れたカリキュラム』として学校現場に入り込んできている」と指摘。
>「私はジェンダーフリー論者に加担することはできない」と書いてある。
> 同校によると、保護者から反対意見はなかった。出席簿はすべての元になる名簿のため、
>げた箱やロッカーなどがすべて男女別になった。児童は現在、男子54人、女子59人。
>男女混合名簿は99年4月から採用されており、長谷川校長は昨年4月、同校に着任した。
> 長谷川校長は「男女差別は許されないが、差別と男女の性差を否定するジェンダーフリーは違う。
>マルクス主義フェミニズムに基づいており、一つの思想を学校で教えるのはよくない」と語った。
> 県教委によると、どんな名簿にするかは校長の裁量範囲内。県内では02年度で小学校の約93%、
>中学校の約50%が男女混合名簿を使っている。県教委義務教育課の渡辺伸栄課長は
>「良い悪いを判断する立場にない。真の男女平等教育がなされることを期待する」と話した。【柴田真理子】

とか、

「太田誠一行革本部長:集団レイプに「まだ元気があるからいい」」
> 自民党行政改革推進本部長の太田誠一衆院議員(福岡3区)が26日、
>鹿児島市内での公開討論会で、早大サークルの集団レイプ事件が話題になった際
>「(集団レイプする人は)まだ元気があるからいい。正常に近いんじゃないか」と発言した。
> 関係者や太田氏によると、討論会で少子化問題や残虐な青少年犯罪の増加などが問題となり、
>太田氏は「男性にプロポーズする勇気がない人が多くなっている」と発言。
>司会を務めた評論家の田原総一朗さんが「プロポーズできないから、集団レイプするのか」と問うと、
>太田氏は「まだ元気があるからいい。そんなことを言っちゃ怒られるけど」と話した。
> 公開討論会後、太田氏は毎日新聞の取材に「発言部分だけとらえれば、
>極めて軽率な発言と言われても仕方ない。
>『レイプというのは重大な犯罪で、厳しく罰されなければならない』と付け加えたかったが、
>話題が変わって口を挟めなかった。異性を求めるのならば、結婚相手を探すべきだ、と言いたかった」と語った。
> 公開討論会は全日本私立幼稚園連合会九州地区の主催で、会場には園児の父母ら約800人がいた。
>[毎日新聞6月26日] ( 2003-06-26-23:50 )

とか。

[2003/06/27 23:14:53]

お名前: 生徒   
ついこの間、池田小学校の事件の被害者のお父さんがニュースステーションに出て
はった時に、そのお父さんは事件当時の電話の内容が聞きたいと警察に言ったけど
電話の対応をしていた先生のプライバシーかなんかの関係で断られたと言ってはって、なんか訳のわからない保護だなぁと思いました。

この知人の人の正体もそうだけれど、変なところであやふやにされると
逆に何があったのよ?って思ってしまいます。

この野球部の事件もそんなに騒がれるような事と本人も思っていなかった様な
小さな出来事だったって事でしょうか。「刑事事件」とか全く関係なく
タマちゃんが多摩川に!みたいなちょっとしたハプニング扱いだから
名前が出なかったんですかね。
[2003/06/25 11:19:07]

お名前: いしとび   
「体罰を改めて考えるホームページ」
ここの掲示板がおもしろそう。

調べてるときりないですがおもしろいですね。
[2003/06/24 21:24:59]

お名前: いしとび   
>たとえば、田舎の中小企業の社長が同じことをやったらクビだろうか? とか、
>田舎の学習塾の塾長が同じことをやったら? とか、考えてみる。

で、新聞がそれを記事にするか、って話ですね。
[2003/06/24 21:11:02]

お名前: いしとび   
「kyoの法律学on the Web」というサイトが、わかりやすそう。法律ってのも面白いもんですね。

で、セクハラ校長の記事に関しては、たぶん、記事の書き方が不十分なんじゃないか、と思っています。
「知人」ってのが誰かわからないように(たとえば被害者保護のため?)書いてあるのでわけわからんくなってるのですが
詳しく聞いたら、ある程度までは納得できるかもしれない、とか。
(校長本人も認めてるわけらしいですしね)

ただ、それにしても、知人の女性に一時間半つきまとって(まぁ、しつこかったにせよ)
それで一生の仕事がパー、新聞にも名前が出て家庭もパー、
というのは、すげえですね、と思う。

たとえば、田舎の中小企業の社長が同じことをやったらクビだろうか? とか、
田舎の学習塾の塾長が同じことをやったら? とか、考えてみる。

もちろん、学校の先生には、大事な子供を預けるわけなので、めったな人では困る、親の立場的にはそうなんですが、

すべてがパーですよ?

*

>この野球部の監督の容疑は確定しているわけですよね?

いや、ようわからんのですが、そもそもこれは刑事事件になっているのですか?って話で、
これも、
学校の先生だから、「事件」でなかったものが話題性で新聞に載っちゃった、
ということでは?と。

>鼓膜破れる位の平手打ちってのも凄い…。

なんですけど、しかし、殴られたほうも翌日になって水泳やってようやく気づいているわけで、
ぎゃくにいうと、「このていどなら体育会系では日常茶飯事」ってことかもしれない。
で、それって体罰でしょ?と思うのだけど、
たぶん学校では、先生と生徒含め、「愛のムチ」とかいって、「勝つためには厳しくなくちゃ」とか言ってるかもしれない。
殴られて「ありがとうございましたっ!」とか言って(言わされて)るかもしんない。

そんななかで、この事件も、「刑事事件」としてそもそも扱われないのであれば、
新聞の基準的には、名前を出さないということもありうるのかも、とか。

あー、法律べんきょうしなくちゃね。
[2003/06/24 21:03:22]

お名前: 生徒   
この知人の人ってここの先生とか生徒でしょうか。ならわかるんですけど。「約1時間半にわたって辺りを連れ回し」ってついてく方もおかしいし。
学校外の人なら痴漢とかストーカーのほうに当てはまりそうですけど。おかしな事件。

あと、この野球部の監督の容疑は確定しているわけですよね?
ほかの事件やったら○○容疑者(44)って
容疑確定してなくても名前出てるのに。処分検討中だから名前出ない
とかあるんですかね。鼓膜破れる位の平手打ちってのも凄い…。
[2003/06/24 14:03:14]

お名前: いしとび   
考察の材料が相次いで出てきた。

「<セクハラ>公立中校長がキスを強要、懲戒免職 宮城県教委」
こっちは名前が出ている。
>宮城県教委は23日、知人の女性に抱きついたりキスを強要したりしたとして、
>気仙沼市立新月中の藤田清人校長(56)を懲戒免職とした。
> 県教委によると、藤田校長は4月下旬、市内で開かれた会合で、知人の女性らと会食。
>その後、女性をスナックに連れて行き、チークダンスを踊るよう強要し、キスした。
>店を出た後は、女性宅までタクシーで送り「部屋を見せろ」と迫ったが断られたため、
>約1時間半にわたって辺りを連れ回し、抱きついたりキスしたりした。
> 校長は県教委の調査に対し、事実関係を認め「相手の気持ちを察することができなかった」と話したという。
>女性が気仙沼市教委に相談して発覚した。
>宮城県で校長の懲戒免職は、県教委に記録が残る65年以来初めて。【鈴木英生】
>[毎日新聞6月23日] ( 2003-06-23-19:15 )

うーん? これで懲戒免職になるか? 「相手の気持ちを察することができなかった」からってクビになるか?
「知人」って誰だ? 
もし職場の部下とかじゃないんやったらどういう意味で「セクハラ」にあてはまるのか?

えーと、このバカ校長を弁護しようというのでは、ないですが、
この記事に書かれた事からだけでは、「セクハラで懲戒免職」になる理由が読み取れないと思う。

「野球部員が鼓膜破れるけが 高知・中村高野球部監督」
こっちは名前は出てない(学校名と校長名は出ている)

>高知県中村市の県立中村高校(高橋啓明校長)野球部監督の教諭(44)が、
>練習試合中に3年生部員の左ほおを平手打ちし、鼓膜が破れるけがをさせていたことが
>23日、分かった。教諭は部員に謝罪したが、校長には報告していなかった。
>同県教委は教諭の処分を検討している。
> 県教委によると、同市内で6月8日にあった練習試合で、サインを見逃した部員がベンチに戻った際、
>教諭が3回平手打ちしたという。部員は翌日の水泳の授業中に異常に気付き、病院で診察を受けた。
>その結果、鼓膜の一部が損傷し、全治2週間と診断された。聴覚に異常はなく、
>現在はほぼ完治しているという。
> 16日に校長が知り、県教委に報告。
>教諭は「体罰はいけない、と言われていたので学校に報告できなかった。反省している」と話しているという。
> 同校野球部は、77年の選抜高校野球大会で準優勝。教諭はその時のメンバーだった。
> 同県高野連は20日、詳しい経緯を文書で報告するよう同校に要請した。
>連絡があり次第、日本高野連へ報告する。【柴崎達矢、古谷秀綱】
>[毎日新聞6月23日] ( 2003-06-23-21:04 )

これは、「同県教委は教諭の処分を検討している」最中だからかな?
[2003/06/24 01:40:19]

お名前: 生徒   
そうですね。やっぱり。でも、中高年の先生だけが守られている
ということが当たり前の事で無い様なのでよかったです。
もしそうなら恐いなと思って。先生が犯罪犯す事はスキャンダラスだから
せめて名前だけは伏せておこうという事を誰かが決めてるんじゃ
ないだろうかとか、色々考えてしまいました。
[2003/06/23 12:21:32]

お名前: いしとび   
うーむ・・・

「基本的人権」とか、まあ法律一般そうやけど、
私たちの自然な感情とは別の理屈で成り立っているのだと思います。
(「行列のできる法律相談所」みたいな番組が受けるのもそのせいでもあるでしょう)

ともあれ、私的制裁はいかん、というのがいちばん基本のルールやと思います。
法律だけが人を裁くことができる、みたいな。

それこそ「人権の尊さを教える」ってくらいですから、
教育に携わる者は、「法」とか「人権」とかの約束事については、
たとえ自然な感情からはナットクいかんと感じられても、
正しく守るべきだ、

という気もします。

まぁしかし、たしかに、突き詰めて考えるとこれも「答えのない」問いではあるですね。
[2003/06/20 11:20:09]

お名前: 生徒   
確かにあんまり解決策をマスコミに求めるのは良くないと思います。
でも本人にとってもっと辛い事は罰金課されたり謹慎処分を受けることよりも
公表されることだと思うんです。罪が軽い人というか常習者でなければ罰金やそれなりの処分というのは分かるんですが、凄い体罰で有名というようないわゆる繰り返し行ってしまうような先生には最終的な手段として
公表という形でマスコミに罰して欲しいと思うのです。
そうしたらもし自分の子供の担任にその体罰有名先生が担当に
なってしまったとしても、反対の署名が簡単に沢山集まると思うし、
そうなると学校も真剣に考えてくれそうなので。ちょっと安易でしょうか。
[2003/06/18 15:36:09]

お名前: いしとび   
どうも咳がぬけなくて今日なんか喋ってても話がバラバラになってしまって申し訳なかったです。
うまくお話出来たら今日しょうかいした文献の周辺はおもしろいはずなんですけど・・・
まあ、今日のに限らず、
試験にむけて、何か読んでいただいて考えていただく、ということにしますので、
わたしのへたくそな喋りに惑わされず、授業をきっかけにいろいろ考えてもらうといいかな、と思ってます。
これも変な言い方ですが
私の授業はともかく、「教育」とか「学校」について考えるというのは、
皆さん(や私)にとって、自分のこと(学生として、教員志望者として、or大学の先生として)を考えることなんで、
じっくり考えるに値する面白い問題やとおもいます。
*
で、
校長先生ですね、あれも匿名でしたが・・・

>出たからといってそれは本人が恥ずかしいか恥ずかしくないかとかの問題だけ

ではたぶんなくて、やはりマスメディアに実名が公表されるというのは本人や周辺にかなりの大影響だと思います。

下↓でこの話を最初に書き込みをしていただいてから、気にしているのですが、
たとえばそれから起こった
こっちの記事「<わいせつ教師>教え子の女子中学生に教室内で抱きつく」では実名。(この記事、毎日新聞のサイトではもうなくなってる?)
こっちの記事「中学男性教諭:同僚と口論、包丁振り回す 大分」では名前がない。(校長の名前は出てる)

やっぱ、どういう場合に実名が出たりでえへんだりするか、
押さえてからやないときちんとしたことは言えないと思う。

で、

>凄い体罰で有名な危ない先生とかは名前出して欲しい

というのは、気持ち的には分かりますが、これも、逆に、
有名な危ない先生を新聞で読んで知ったところで、その先生が子どもの担任になったら同じことで、
ようするに、そもそも教師に体罰をさせないとか、体罰したら厳しく処分をするとか、
そういうところで対処するのが本筋では。

うーむ、
もしほんとに教師が過剰に「守られてる」なら、それはどうかとは思いますが、
一般論を言うと、
マスコミで「実名を出す」ことには抵抗があります。
なんか、いま、法律とか人権とかすっとばしてマスコミが裁く、みたいな風潮がないですか?
そのへんにどうも違和感があるのです。
[2003/06/17 02:21:08]

お名前: 生徒   
あの校長先生も確か名前出てなかったです。出たからといってそれは
本人が恥ずかしいか恥ずかしくないかとかの問題だけですけど。

ただ、凄い体罰で有名な危ない先生とかは名前出して欲しいなとは思います。全部AさんBさんだとあんまり意味ないんじゃないかなと。
[2003/06/10 14:49:13]

お名前: いしとび   
うーむ?

まず、一般的に言って、「明らかな犯罪」であるときに
学校の先生だからという理由だけで「守られる」ということは、あるのか?

個々の事件ではいろいろな要素があって(たとえば、事実関係がまだ確定してない、とか?)、
それによって実名報道もなされたりなされなかったりするかもしれないけれど、

一般的には、学校の先生だからといって特別に「守られている」わけではないのでは?
ていうか私が気づいてないだけですか?

私が気になるのは、むしろ、
「ドクロの歌」の校長みたいな人のことが、
わざわざ新聞の紙面に載せられて騒がれる
(それで、「生命の尊さと人権」といった、使い方の難しい言葉が、すごーく軽薄に連発される)
ことのほうだったりします。

もしこれが会社で、会社の社長が歌ったのなら、
ちゃんとバカにするだけでおわったはずなのに、とか。
[2003/06/05 23:15:26]

お名前: 生徒   
知る権利と人権の尊重で揺れるところですよね。でも調べてみると明らかに犯罪でしょ?っていうのもあって。たとえば、生徒に障害が残るまで頭殴ったりするのとか。大学の先生は問題起こしたら名前出ていたけど、なんで中高の先生だけ?と思いました。それって公務員だからとかでしょうか。あんまり守られていても良くないと思います。
[2003/06/04 13:10:48]

お名前: いしとび   
>どうして中高の先生は問題を起こしてもあんまり名前が出ないんですか?
↑
ふむ・・・
考えると面白いかもしれないですねえ。
ていうか、
そもそも、メディアはどういう場合に実名報道してどういう場合に実名を出さないんでしたっけ・・・?
「報道倫理綱領」というキーワードで検索をかけたら、たとえば
「報道倫理ガイドライン」(TV東京のサイトより)
みたいなページが出てきました。
ふむふむ。

どの項目に該当するのか、あるいは、全然別の理由なのか、
また、
学校の先生の起こす「問題」というのが、どういう性質のものなのか、とか、
そのへんなんでしょうか?
[2003/06/03 19:47:52]

お名前: 生徒   
今授業で体罰についてやっています。ひとつ疑問に思ったんですがどうして中高の先生は問題を起こしてもあんまり名前が出ないんですか?
[2003/06/02 16:31:52]

お名前: 生徒   
ありがとうございます。先生もなんか専門的で素敵です。お仕事頑張って下さい。
[2003/05/22 20:11:46]

お名前: いしとび   
おお、外大の学生さんが書き込んでくれた!
いらっしゃいまし。おきがるにごりようください。
非常勤先の学生さんとやりとりできるのはこういう場所ぐらいですので、
いろいろかきこんでくれるととてもよろこびます。

教師の専門性、ってよくわからんですよねえ。
たぶん、専門職という単語の中に、
ノブレス・オブリージnoblesse oblige的な「人徳の高さ&責任感」みたいなものが含意されていて、
そのへんが微妙なんだと思います。

「100ます計算」の陰山英男さんですね。

例えばこの人の活動(おもしろいとおもいますが)は「教職の専門性」というところからみて、どうなん?とか
考えてみると面白いかもですね。
(これなら、カリスマ塾講師と本質かわらんのではとか)
[2003/05/20 18:08:12]

お名前: 生徒   
途中で教師の専門性の専門性の意味が分からなくなってしまってたぶん見当違いなレポートになってしまいました。弁護士や大学教授は専門職という感じが凄くしますが小中高の先生は確かに位置付け難い感じがしました。この間広島の小学校カリスマ教師としてニュースステーションに出ておられた方は専門的だなと思いました。結局もの凄く研究してるかしてないかという違いでしょうか。
[2003/05/20 13:09:14]

お名前: x   
aaaa
[2002/12/22 10:10:33]

お名前: いしとび   
あ、ぞくぞくと好評のお便りがッ!!
いやー、すごい人気の授業をやっていたように見えますやん! やったね!!
ていうか、そうだったっけ・・・?
いやしかし、
これからもう少し自信を持ってやっていきたいと思います。
*
ていうか、明日が試験ですな。
まあ、暗記してどうこう、ていうものでもないので、
まあ、いつも試験をやるときにはそういう言い方をするのですが、
コミュニケーションのつもりで書いていただければ。てかんじです。
[2001/07/29 12:44:11]

お名前: 受講生★   
前期に教師論を受講していたものですが・・・・いつも授業での話がたのしかったです。月曜日のテストでついにこの授業がおわるのは・・悲しいです。とりあえずテストがんばります。
[2001/07/28 13:14:19]

お名前: いしとび   
あ、こんにちは、ようこそ。

>先生の授業毎回楽しみにしてました。
>なんか、いつも授業のテーマが身近なものだったり、学生生活を送ってく上で今まで感じてた素朴な疑問だったり。。。
>で、結構好きでした。

いいっすねえ!! そういうの書いて下さい!! 人は褒めて育てましょう!
ありがとうございます。はげみにします。
*
まあ授業は終わりましたが、インターネットはいつでも誰でもアクセス可能ですので、
こんごともお気軽にごりようください。
*
ていうか、月曜は試験ですね。じゅんびはでけましたか?
[2001/07/27 07:30:50]

お名前: 前期生   
初☆カキコです。
えっ?!?!遅すぎたって?? そんなこと言わないでくださいよ。。。
先生の授業毎回楽しみにしてました。なんか、いつも授業のテーマが
身近なものだったり、学生生活を送ってく上で今まで感じてた素朴な疑問だったり。。。で、結構好きでした。
前期で終わってしまうのかと思うと、ちと残念です。
もっと、早くここのぞいてればよかった。。。 ウェ〜ン(涙) 
[2001/07/26 12:50:04]

お名前: いしとび   
ええと、そういうわけで「教師論」の授業、ラスト前のだいじなときに2週もお休みにしてしまって
すみませんでした。
21日に補講の時間をいただいたのですが、曜日・コマが通常と違うので
全員出席というわけにも行かないかも、ということなので、
まあ実質的な話はせずに質問コーナーとか小ネタとかの時間にします。
[2001/07/18 03:06:50]

お名前: 生徒   
あのぉ〜今日の授業は休講やったんすか?
先週、先生がおっしゃってたけど、張り出しもないし、
教務部に聞きに行っても「休講の話は聞いてないんで・・・」
っていわれたから、教室に一応行ってみたんですよ。
なかったんですね・・・
この前の掲示板になが〜く書き込でしまいスミマセン;;
不慣れなモノで

「秩序」についてなんですが、この言葉を聞くと、
ミスチルの〜♪秩序のない現代にドロップキック〜
を思いだすんですよねぇ。ドロップキックできるもんなら
電車の中のある女子高生にしてみい。let’s ラ ドーンッ☆”と!
時代が変われば、考え方も「秩序」も変わるんですかねぇ
首相が変われば、支持率も変わるみたいに・・・(?)
つまり、訳もわからず「秩序」ってモノに支配されてる
気がする。法律とか道徳とか。
[2001/06/25 14:33:51]

お名前: いしとび   
あー、ほんとにすいませんでした、授業、話がバラバラでしたね。
今日はすごく不調でした。もうしわけない。
*
「秩序」とは何か、という問題提起は、いいセンいってるかも、です。
いろいろな人の意見を聞きたい・・・ところですが、この掲示板、だれもみてないんだよなぁ。
とりあえず、今日話した範囲でいえば、「秩序」というのは、
内容はともかく形式が問題なんだと思いますよ。「悪法も法なり」ってね。
ルールの内容より、「とりあえず決められたルールは守ろう」みたいな。
それが出来ていれば秩序の成立と見る、みたいな。
あなたも気付いているように、社会の「常識」だってええかげんなもんで、
また、校則の「丸刈り」だって、ある時代のある社会では、ピッタシいけてたわけですよね。
だから、校則の「内容」とは別の次元で、「秩序」について議論できるはず、なのです。
*
でもほんとかな? てわけで、これはなかなか面白い問題なわけです。
[2001/06/18 20:05:30]

お名前: 生徒   
 今日先生は、真っ青な顔で講義を行ってましたが、大丈夫っすか?
生徒なら、気分が悪かったり授業がつまらなかったらサッサと教室を出てけばいいんです(!?)が、先生はそうもいかないようですね。大変ですねぇ〜。お見舞い申しあげます。
 ところで講義中に話しておられた「秩序」っていう言葉なんですが、私は「秩序」という言葉がとても曖昧な気がするんです。「社会の秩序」といえば、法律だったり、道徳心、常識などですよね(まぁこれも曖昧なものだと思うんですが・・・)。では「学校の秩序」とは何すか?
校則ですか?校則なんて社会にでれば、「なんだったんだろう?あの校則は」っていうのが多くあると思います。例えば、靴下は白・黒・茶のいずれかで、ワンポイントまでとする。なんだったんでしょう?この校則。校則の中にどんな「秩序」があるというのでしょうか?先生の考えorこれ読んでくれた人の考えを教えてください。また、変な校則があったら教えてください。
今思い出したんですが、中学の頃生徒会が中心になって、校則改定運動しました。毎日アンケートとか集会がありました。大変な思い出です。ちなみに、その改定で「髪型自由」になりました。それまでは、女子はオカッパ、男子はボウズでした。これに「秩序」があったのか?短髪がいいって言う考え方は戦後の健康維持の名残のような気がしてました。
[2001/06/18 17:46:03]

お名前: いしとび   
あーっとすみません。書き込んではったですね。見落としてました。
*
「授業をサボって人生勉強」ってのは、わたし自身は、できなかったくちです。
で、周りの人たちが上手にサボってバイトやサークルや遊びややっていたのを、
うーむ、と見ていたクチで。
わたしのいたころの京大は、そういう「勉強したい奴は勝手にしろ、したくない奴も勝手にしろ」という、
放任の雰囲気がすごく強かったように思います。
*
で、外大に来る来かたですが、
私、伏見に住んでるので、普通に近鉄&地下鉄で。
そのあと、実はここ数回、四条烏丸から歩いてます。50分ぐらい?
いや、乗り物に弱いので、一度、バス(いったん5条まで下がってから大回りするやつ)に乗って
酔いそうになってふらふらになってしまったので。
ちなみに、授業が終わってからあとは、
花園大まで30分ほど、これまた歩きます。
去年までは、花園大学の非常勤に、伏見からチャリで通っていたのですが、
いまチャリの調子が悪く、ちょっと電車通勤になってます。
ひょっとしたら外大にも、チャリで登場するようになるかもしれない。
[2001/05/25 00:14:35]

お名前: 受講生1   
掲示板を開いてみてびっくり!!!
まさかあんなに返事がきているとは思いませんでした!!
この前の授業のテーマだった「授業をさぼって人生勉強をしよう」っていうのは先生も学生のときそう思ってらしたんですか?
そういえば、先生って京外大までどうやって来てるんですか?
奈良からってけっこう遠いんじゃないんですか?
[2001/05/17 15:03:04]

お名前: いしとび   
おっと。
いきなりおふたかたの書き込みありがとうございます。
いや、私は嘘はゆわない人なので、書き込みナイと言ったらマジでナイです。
ま、でも、授業のサポートとしてはインターネットの掲示板というのはかなりいけてるシステムなので、
ぜひご利用ください。あ、ほんとに。
*
写真については、いつもああです。実はクールな男です。
外大の教室に入る瞬間にですね、ちょっと親しみやすくしようと。教師論やし、先生っぽく。
いつもは超クールな外見だと思っていただきたい。
で、
>先生の授業は今までにきづいていなかったことにたくさんきづかされます。
↑これ!これ!いいですね。こういうの言ってください。
ええと、まぁ、授業、うまくいったりいかなかったりで悩みながらやってます。
授業で、自分が「ここが面白いぞ!」と思うところと、学生さんの期待とがうまくマッチしてくれるかどうか。
へこむぶんはそれなりに毎週しているつもりなので、ほめられるとこがもしあれば率先してゆって下さい。
褒めると伸びる、って言うやないですか。
まぁ、私をあるいみ、高橋尚子だと思ってもらえばいいとおもいますよ。
*
ところで、
>授業をウロウロしながら行うと、「生徒の圧迫感」という話に説得力がありなるほどと思いました。
>しかし歩きすぎです。
ということですが、なんとびっくり!!
天理大学の学生さんによれば、今年の私はかなりおちついてきたらしいですよう。おお!!
長い目でひとつー・・・ていうか、でも、なんかやはり教壇というのは苦手で。
そのてん、インターネットというのはいいですね。圧力を感じにくくて!
ともまあ、いってられないので、気をつけます。
またなんかあれば指摘してくださいな。
*
ではまた月曜にお会いしましょう!
[2001/05/11 21:58:05]

お名前: 生徒2   
^^;京外大のには誰もカキコしてくれないと嘆いておられたので覗いてみたら、本当に真っ白っ!(笑)
授業をウロウロしながら行うと、「生徒の圧迫感」という話に説得力がありなるほどと思いました。しかし歩きすぎです。
[2001/05/11 14:06:21]

お名前: 受講生1   
初めましてっ!!なんか京外初のカキコですかねぇ。
先生の写真があまりにもいつも違いすぎるのでとまどってしまいました。先生の授業は今までにきづいていなかったことにたくさんきづかされます。
[2001/05/11 13:44:03]

お名前: いしとび   
とりあえず外大の部屋も作っておきます。
授業の感想でも質問でもなんでも、ちょろちょろっと書き込んでみて下さいな。
*
しかし今日はきんちょうしたな。
[2001/04/16 21:09:34]