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#2125/2201 ちょっと一息、気楽な話題で楽しんで
★タイトル (********) 08/ 3/10(Mon.) 9:53 ( 45)
科学教育衰退 本当の理由 一久
★内容
【高校生が宇宙ロケットを作ると言ったら】
もしも高校生が、「将来、宇宙ロケットを作る博士になりたい」
と言い出したら、「高校生にもなって、子供みたいなことを!」
と呆れられるであろう。
ロケットを作りたい、などと真顔で言える高校生は、東大合格
を確実視される、ごく一部の高校生だけである。
その彼らでさえも、東大合格はロケット作りのスタートライン
に過ぎず、大きなマラソン大会の群集の中のマイナー選手であ
るに過ぎない。
実際に、宇宙ロケットの開発に加わることのできる人間は、東
大卒でさえもごく一部の人間だけである。
このことを、高校生たちは皆よく知っている。日本の高校生は
夢が無い、とか、ノー天気なコメントをするマスコミ関係者な
どより、ずっと現実を知っているのである。
ゆえに、理科・科学に対する感心も学習意欲も低減せざるを得
ないのだ。どんなに頑張ったところで、実際に科学の関連する
職業に就けるのは、超一流大学へ合格する可能性のある者だけ
だからである。
日本の高校生が理科離れする真の原因は、ここにある。
ありつけるパイが少ないことを、皆が知っているのだ。ならば、
東大合格が難しいと判断した時点で、科学者になることを諦め
る。他になにか成れそうなものはないかと考える。
何にも成れそうになければ、せめて楽しく日々を送ろうとでも
しなければ、やりきれない。かくして、日本の平均的高校生の
できあがりだ。
成れそうなもの、ではなくて、成りたい者になるように努力す
るべきだ、と大人達はいう。俺らはそうしてきたのだと。
だがそれは、他人事だから言えることだ。右肩上がりの時代で
あればこそできたことだ。パイが拡大していく状況下でならば、
目標には及ばずとも、次善の何かには成り得たからだ。
現状は「古き良き時代」ではないのだから、今の高校生達の判
断のほうが、むしろ正しいのだ、というべきだろう。
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