〜*〜  本会議場 市民の討論広場 メイン会場  〜*〜

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#3165/3200 本会議場  市民の討論広場 メイン会場
★タイトル (********)  11/ 3/18(Fri.)  22:12  ( 70)
自由と最後の人間     拓睦
★内容
90年代に冷戦終局の後に出た議論ですね。当時はアメリカ1極の時代。
アメリカ嫌いの知識人が苦虫を噛んでいた時代です。
自由主義が歴史の終わり(イデオロギ−に対して)をもたらす、という骨子で
当時からあった誤解として国家の興廃の終焉を指すものではありません。

しかし・・・端的な話、古代ローマが民族大移動ののち暗黒時代に突入したのを
考えれば、歴史は退行することはありうる、と論じます。

前回、山岳ベース事件でとりあげましたが、人間を狂信者にすることは自由主義
者が思うほど困難ではないからです。
社会情勢の混乱や所属する組織の混乱があれば可能です。
もちろん、社会が健全であれば一部の狂信者が生まれるだけという話ですが、そ
れら狂信者が社会を転覆することに成功すれば暗黒時代は再来する。
自由が死に絶え、全体主義が訪れるわけです。
本来の自由主義とは、「自己決定権の保証」です。
ではここに、他人の決定権を操作し自己利益に使いたい、と考える人がいたなら
ば?
世間一般では思想家・宗教家・知識人・扇動家・テロリスト・ルーピーなど色々
あるでしょうが、その本心は別に他者の自由を侵害しても自己の目的を達成した
いと考える動きは確かにある。
そこで本来ならば民主主義が機能し、話し合いによる解決となる、はずである。

だがしかし、人間を狂信者にするのは不可能ごとではない。

自由の名のもとに、反米イスラム原理主義が台頭してもロジックとしてはおかし
くない。
人々が、イスラム原理主義に基づく行動する自由を求めるのならば、起こりうる
話であるからだ。
ポパーの著作から表現を借りれば「開かれた社会とその敵」というのに敗北して
しまえば、自由は死滅するからです。
ボバーはヘーゲルとマルクスを非難しましたが、敵はそれだけではないでしょう。
要は、個人を抑圧し公益を害するまでに私益を追求する利己主義者は、どのよう
な思想であろうとも、モラルハラスメントのネタとして利用するのですから。

そもそもの話、自由主義者は合理的個人による合理的行動に信仰をもち、これを
前提に思考する。
その信仰が正しいのならば、最後の人間が発生するのは当然である。
しかし、快楽と恐怖を操り自由の名のもとに洗脳することは不可能ではない。
むしろ冷戦時代は共産主義者が、浸透戦術によりシンパを作った時代である。

ヘーゲルのいう自由は終焉にはなりえない、必ず煽動家が台頭し、勝利し万人に
理論を受け入れられた時代の寵児が、天才思想家と呼ばれ新たな行動様式を提供
する、上記のヘーゲル自体がそうやって出世したのだ。
WIKIにあったエピソードをそのまま引用すれば・・・

>>しかし1806年、イエナ・アウエルシュタットの戦いに破れたプロイセンがナポ
>>レオンに征服されると、イェーナ大学は閉鎖せざるを得なくなった。ナポレオ
>>ンはイェーナに入城し、それをヘーゲルは見た。ヘーゲルはこの時の事を「世
>>界精神が馬に乗って通る」と表現している。

まるで現代の朝日新聞記者のような言動だからです。
見方を変えればヘーゲルも恐怖と快楽を使った洗脳家であり煽動家であり、思想
家なのです。
つまり、歴史は自由では終焉できない。
もちろん、良い方向にむかったのは間違いないのですが。
最後の人間は自由では発生しない、腐敗の後に動乱と破滅、そして再生が起こり
また循環するだけです。

では、何が淡々と日常生活を送る最後の人間を発生させるのか?
「認知の闘争」をやめたとき、です。
だが、思想による認知の闘争の終焉は訪れない。
なぜなら、人間を高みへ上げるのが思想であり、認知の闘争そのものだからです。
また、そうなったとき、商売あがったりとなるのが知識人たち。
・・・・しばらく到達しそうにありませんね。


最後に弘法大師の言葉を「悟りが尽きるとき、私の願いも尽きるのだ」
いつの日になるでしょうね。

次回は、言語によるカルマにしますか。


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