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#3260/3366 本会議場  市民の討論広場 メイン会場
★タイトル (********)  13/11/ 3(Sun.)  23:43  ( 57)
神の見えざる手     拓睦
★内容
あなたは、科学者で観察者だ。
今回の観察物はモリアーティ教授で、彼の犯罪行動を理論化するのを目的としている。

さて、この観測対象だがやっかいである。
こちらが観測していることに気がついた場合、煙にまかれる公算が大である。
それだけならまだよい、こちらの観測手法を察知し誤った観測例をわざと見せることもありうる。
これらも可愛い方で、部下を送り込み観察者を殺害したり脅迫により誤った理論を発表されたり
することを強いられるかもしれない。

過去の事例から行動を予測しゲームの理論に基づき臨んだとしても、観察対象もゲームの理論に
基づく合理選択を予想して出し抜かれるかもしれない。
さて、このような観察物をどうやって理論体系化すればよいでしょう。

信仰の対象としての科学には、当然ながら普遍的というのが求められる。
時間・空間・人間の3っつを越えて明瞭でなければならない。
そうなると、科学というのは対象が限られてくるんですよね。
特に社会科学というものは、一般的に言われている科学にはならない。
パラダイムは社会科学に適用できないとクーンはいいましたが、出来ないのではなく適用してし
まえば社会科学のいい加減さが露呈するだけだ。

それをふまえて、、、
需要と供給が均等でないのはおいておくとして、価格決定において「神の見えざる手」が働くならば
インフレ・デフレなどという概念は発生の余地も無いはず。

モデルは現実に影響を与え、変質を起こす。
しかし、モデルは変化を予想できない。
結果、モデルは硬直化し陳腐化する、何が引き起こしたのか?

それは「分業」だ。

「分業」もアダム・スミスの発明品だが、それ以前の商人が分業をやっていないとは思わない。
だが、生産者と商人の間は、現在よりも距離は近かったであろうし、商品の生産も現在より単純だ。
商人にかかったコストに対する知識の共有も、今より密であったろう。
また、社会の生産能力も今より低いので買い手も売り手も長期的な付き合いにならざるえない。
そのため、双方に十分な知識があり、自己決定権をお互いの保有している。
このような条件なら、個人の決断の連続体が「神の見るえざる手」と呼ばれても不思議ではない。

しかし、分業化により産業革命を起こしたのが資本主義。
結果、価格決定の権限は資本家に集中する。
資本家の中でも分業化が進み、生産・輸送・金融・小売などある。
また、下請け・孫受けと分業化は進み効率性の追求は際限ない。

誰が価格決定に十分な知識を持ち、その道義的責任を負えるというのだ?
ノイマン型コンピューターどころか、量子コンピューターぐらいいりそうですね。
分業化で大量生産を果たした良いが、分業しすぎて関係性が広がりすぎた。
しかし、人は認識外には責任を持たないし、興味も無い。
顔の見えない他者に配慮されない時代、だが関係性はある、というわけだ。

しかし、現代はグローバリゼーションの時代である。
見方を変えれば、大規模な分業化の時代だ。
一方で、市場以外に調整機能は無い。
ありえない。

ひとまず、今日本人にできるのは?
やはり、デフレ克服でしょうね。
「金を生かして使う」単純だけど難しいのですよね。



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