1999.6.15/updated

 

今回も、日本一(?)早くお伝えします!
1999.6.9発売のリミックスアルバム
「Misia Remix 1999」の鯰流ライナーノーツ&感想!

 

 3rd.シングル・「BELIEVE」の発売から、約1ヶ月半、早くも新譜が発売になります!

今回は、初のリミックスアルバムで、アナログ盤とカセットテープ版のみの発売となっています。(※CDの発売は、ありません)

何やら豪華ミュージシャンがリミックスに参加しているようでして、サウンド的にも、オリジナルとは全然違う印象に仕上がっているみたいですね。(いやぁ、楽しみ楽しみ!)

今回も、詳細がわかり次第、マッハで速報をお伝えします!


今のところ分かっている情報です。

●冒頭にも書きましたが、アナログとカセットのみの発売です。
(6/3現在、アナログの方は、予約を締め切っているレコード店が大半です。今回もアナログ盤の入手は、かなり困難だと思われます。カセットの方は、予約はまだまだ承ってますので、カセットの入手は容易だと思います。)

アナログ盤は4曲、カセット版は5曲収録されています。

カセット版のみのボーナストラックとして、「恋する季節」が収録されています。(あとの4曲はアナログ、カセットとも同じ曲が収録されています。)


鯰なりの率直な感想です。(※著作権の問題が絡んでくるので、歌詞やメロディの掲載は出来ませんが、「あ、こんな感じなんだー!」って分かって頂ければ幸いです。)

 

● つつみ込むように…(Dodge remix)

 この曲は、Mary. J .Brigeや、ディアンジェロ(←ごめん!スペルが分かんない!)などのリミックスを手がけている、イギリスR&Bリミックス界の首領、Dodge氏によるリミックスです。

Sista's soulの中でMisiaは、「爽やかでCool」なアレンジだと言っていました。

原曲とは、かなり違った印象で仕上がっています。まず驚くのが、コード進行が全然違うということです。「The Glory Day」のリミックスを思い浮かべてみて下さい。あんな感じにコード進行が複雑になっています。コード進行が変わると、あそこまで曲の印象がかわるんだなあと、感じてしまいましたね。

リズムは、Drum'n Bass風のアレンジになっています。(コッテコテのDrum'n Bassという訳ではなく、軽めのDrum'n Bassです。)何故軽めかというと、重低音を構成する、ベースやスネアドラムの音が本当に軽く、しかもハイハットやトライアングル、エレピの音などの高音の主張が強いからです。ギターのカッティングも、BELIEVEのリミックス同様、爽やかで軽快です。(Misia曰く、「乾いたギター音」だそうです。)

本当にあっさりとした仕上がりになっています。鯰個人としては、サビ直前のコード進行と、エレピ音のあたりが好きですね。あとは聴いてのお楽しみ!

 

● 恋する季節(Martin Lascelles Remix)

 この曲は、カセットのみに収録されているボーナストラックです。

感想なんですが、オリジナルとは全然趣が異なった仕上がりになってます。AOR的なアレンジで、コンピューターによる打ち込みが多用されてます(特にドラム)。んー、80年代のプリンス(今は『元プリンス』ですよね!)とか、モーリス・ホワイトっぽい音の仕上がりですね。ところどころにスクラッチ音も入ってて、R&Bテイストもちゃんと残してます。一言で、耳心地のいい仕上がりです!

マーティン・ラッセルズ氏の経歴については、まだ未確認なので、確認次第、詳しい情報をお伝えします。

 

● 陽のあたる場所(Shomari Remix)

 一言で言って、ドライでパリっとした感じの雰囲気に仕上がっています。リズム的には、Brand new heaviesっぽいですね。「Melody」のオリジナルバージョンにも似てなくもないですね。割とオリジナルに忠実に作ってはいますが、雰囲気はオリジナルとは全く違ってますね。オリジナルは結構ウェットな雰囲気ですが、こちらはすごくドライです。

 

 

● Melody(Masters at work Remix)

 以前、「The Glory Day」のライナーノーツで、「Melodyのリミックスも作ってくれー!」と書きましたが、作って下さいましたね!スタッフの方は、鯰の一言を見てたんですかね?(んな訳ないか!)

こちらは、オリジナルよりもテンポが速くなってます。コード進行も、ほとんど2つだけで、しかもマイナー調のコード運びなので、かなり印象が違ってますね。リズムはハウスっぽいですね。リズムパターンだけ聞くと、Jamiloquaiの曲によく似ていますね。乾いたピアノ音が軽快で気持ちいいです!

 

● Cry(Gomi Remix)

 この曲は、「The Glory Day」の中に収録されている、「Into The Light」のリミックスでおなじみ、Gomi Kazuhiko氏によるリミックスです。

これは大作ですねー!随分とドラマチックに仕上がっています。まず出だしが、スローテンポで、雷の音なんかが入ってて、「西城秀樹か?TM REVOLUTIONか?」ってな具合のアレンジになってます。(西城秀樹の「傷だらけのローラ」を思い浮かべて下さい!)「♪彼女のもとは〜」とMisiaのボーカルが始まります。まさに大泣きですね!

イントロの「大泣き」が終わると、テンポアップし、ラテンテイストのハウス調になります。「Never gonna cry!」リミックスを思い浮かべてください。あんな感じのリズムです。ラテン系パーカッションが気持ちいいですね!

この曲は、Misiaのボーカルを新たに再録音しています!というより、「Cry」という曲をモチーフにして、全く別の曲を作ってしまったって感じです。最初の2分間は、全く別の曲のような印象ですね。

今回一番の力作だと感じました。


このリミックスアルバムの鯰なりの総評です。

今回は、少し苦言を呈させて頂きます。

曲の仕上がり、Misiaのボーカルは、最高の出来だったと思います。本当に申し分のない仕上がりだったと思います。

問題は、その売り方だと思います。

どうしてCDで出してくれなかったのでしょうか?カセットだと、聞き込んでいるうちに、音質が悪くなるのが目に見えています。せっかくの曲も、音質が悪ければ、その魅力も半減してしまいます。

確かに5曲入りで1000円は、お買い得だと思います。でも、Misiaの曲って、「値段」で買うものでしょうか?鯰としては、2000円位でもいいから、CDで出して欲しかったです。歌詞カードとか、ポストカードとかのおまけも付けたりした方が良かったと思います。カセットだと、普通のCDの売場では展開しづらいから、発売日から日が経ってしまうと、一気に売れなくなって、その存在すら忘れられてしまうような気がします。

鯰は、これでも、流通業のはしくれです。いい商品はいい売り方をして、一人でも多くの人に買ってもらいたいと思います。

果たしてカセットで売ることが、いい売り方なのでしょうか?どうも鯰には、お手軽に作ったとしか思えないんです。Misiaが一生懸命歌ってるんです!世界の一流ミュージシャンがリミックスしてるんです!その彼らの努力をもっともっと反映させるのは当然のことだと思います。

BMGジャパンの方、これを見ていたら、CDでの発売を是非ともご検討願います。

それともう一つ、今回もアナログ盤が品切れしましたが、どうしてそのようなことがまた起こってしまうのでしょうか?「つつみ込むように…」や「陽のあたる場所」が品切れしたのはまだ分かります。Misiaというアーティストの人気がまだ未知数だったからです。でも、「BELIEVE」や「Misia remix 1999」が品切れしてしまうというのは、明らかにおかしいと思います。出荷枚数が少なすぎるのは明らかです。

それだけ、Misiaのアナログを買いたいという人が沢山いるんです。その期待に応えるのは当然のことだと思いますよ。アナログ盤は作るのに物凄いコストがかかるのでしょうか?作れば作るほどBMGさんは赤字になるのでしょうか?

希少価値の高さを競うよりも、より多くの人に買ってもらって、満足してもらう方が優先じゃないですか?

どうも、この売り方を見ていると、マニア向けの売り方のような気がしてなりません。

鯰としては、「みんなのMisia」であって欲しいと切に願ってます。Japanese R&Bは、もはやマニアだけのジャンルじゃないんだから。それを一気にメジャーにしたのは、誰あろうMisiaなのだから。

 

皆さんも、いろいろな意見があろうと思います。賛成意見、反対意見、どちらもお待ちしてます。掲示板にカキコなり、鯰に直接メールするなりしていただければ幸いです。