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谷崎の川端の、原谷のさくら

 京都のどこかに原谷という場所があり、
そこに咲く桜はどうやら素晴らしいということを意識したのは、
もう15〜6年も前、谷崎潤一朗や川端康成の小説を読み耽っていたころのこと。
小説の中の会話のなかで話されていたのです。
まるで幻の花園のように。

今年の春、ようやくたどり着きました。

谷間に育つ何本もの八重のしだれ桜の木の下を、
そぞろ歩いて、見上げると、
薄紅の花が、私に向かって、降り注ぐように咲くさまに、
花に埋め尽くされてしまいたい。
そんな刹那に誘われました。

もう一度行きたい、桜の園です。

(原谷は左大文字のお山の裏あたりに位置します)

2000/5/18
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