TU-870作製記


エレキット 6BM8 シングル ステレオパワーアンプ


以下の部品は,予め,オーディオ用と謳われているものと交換。
 出力側のカソードバイパスコンデンサ (C7,8: 電解コンデンサ)
 カップリングコンデンサ (C3,4: フィルムコンデンサ)
 NFBの分圧に使われいるコンデンサ (C1,2: フィルムコンデンサ)

組立に3時間弱。 最初に音を聴いた印象は,「決して安っぽい音では無いが,少々ガサついている」感じ。 エージングするにつれ,ガサつき感は薄れた。

ビブラフォンの音が変に聞こえることに気付いた。 ピアノ,アコースティックギターも高域の歪が耳につく。 (もともと高音がきついと言われているスピーカーを使っている為,ことさら強調されているようだ。) そこで,NFB の抵抗(R13.14)と並列に手持ちのセラミックコンデンサ(100pF) を挿入。 全体的におとなしい音色に変化したけど,耳障りな高域は随分改善された。

高域の負帰還量を増したことにより,音に面白みが無くなったように思われ,追加したコンデンサの容量を減らすことにした。 結局,68pF のディップドマイカコンデンサに落ち着いた。

東芝の Hi-Fi 管を入手し,差し替えたところ繊細な音色に変化した。 この時点で TU-870 が常用アンプとして定着。

高周波(アマチュア無線の電波)の回り込みが発生。 電源ラインからの回り込みであることを確認し,テーブルタップにフェライトを用いたコモンモードフィルターを付加。 障害は改善されたが,まだ少し残った。 そこで,電源の平滑コンデンサ(C10) と並列に 0.1uF のフィルムコンデンサを挿入したところ完璧に解決。 嬉しいことに,高域の歪みも改善され,音がすっきりとした。

 

約2年間常用アンプとして使用したが,その座を TU-877 に譲ることになった。


May, 2002
平滑コンデンサだけでは無く,デカップリングのコンデンサ (C9)にも並列に 0.1uF のフィルムコンデンサを追加した。高域の透明感が増したよう思われる。 久しぶりに TU-870 の音を聴くと

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