らいぶらりぃ | |||||
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●日 時 | 1999年1月9日(土)18時30分開演 |
●会 場 | 神戸文化ホール・大ホール |
●出 演 | 朝比奈千足指揮神戸フィルハーモニック |
ソプラノ:西垣千賀子 | |
●曲 目 | <第一部>〜20世紀の名曲…20選リクエストコンサート |
プロコフィエフ/「三つのオレンジへの恋」より 行進曲 | |
フォーレ/シシリアーノ | |
オルフ/「カルミナブラーナ」より 「イントゥルティーナ」 | |
マスカーニ/歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」より 間奏曲 | |
プッチーニ/歌劇「ジャンニスキッキ」より 私のお父さん | |
ハチャトゥリアン/「ガイーヌ」より 剣の舞 | |
シベリウス/交響詩「フィンランディア」 | |
山田耕筰/からたちの花 | |
エルガー/行進曲「威風堂々」第1番 | |
<第二部>〜ウィンナーワルツ・ポルカを集めて | |
J.シュトラウスII/山賊ギャロップ | |
蜃気楼 | |
ヨゼフ・シュトラウス/水彩画 | |
J.シュトラウスII/短いことづて | |
ヨゼフ・シュトラウス/おちゃべりな可愛い口 | |
ツィーラー/気も晴々と | |
J.シュトラウスII/美しく青きドナウ |
今年初の演奏会は、神戸フィルのニューイヤー。今回は、何やら珍しい試みをされ ているようです。と言うのも、チラシの裏面にいくつかの(20個くらい)曲の名を あげておいて、その中から、聴きに来る人に好きな曲を選んでもらい、そのリクエス トの多い曲を取り上げて演奏しようというのです。しかも、そのリストにあがってい る曲というのは、今世紀に書かれたものがほとんど。1900年代の最後となる今年 だからこその企画というわけですね。言うてみれば、今世紀全体を振り返ることにな りますね。で、選ばれた曲というのが、上の第一部にあがっている曲たちです。う〜む、これ で本当に今世紀全体を振り返ることになるのだろうか…(^^; という疑問はさておき、 よくもまぁ、これだけ用意したなぁ、という気もします。もうちょっと別の曲を、と いう個人的な希望を言わせていただければ、オルフの「カルミナ・ブラーナ」をする のなら、やはり、合唱の入る曲がメインだと思うので、もちろん、ソプラノ独唱の部 分も素敵な曲ではありますが、これで「カルミナ・ブラーナ」を語ることはできない と思うから、そのような中途半端になるのなら、取り上げない方がいいような気もし ます。注文を言い出すと、きりがないので、やめておきましょう。(^^;
演奏の方ですが、いつものとおりの、可もなければ不可もないような演奏ですね。 はっきり言えるのは、どうもリズム感が悪いというか、何か、リズミックでない、ん ですね。前半の曲にしても、例えば、「剣の舞」、勢いだけでごまかしているような 感じもして、音の切れ味とかはいまいちに聴こえますし、打楽器と他の楽器とが ちょっとずれるような感じにも聴こえたのが、ちょっと… 「フィンランディア」 だって、抜粋の演奏で、第二部の部分からでしたけど、金管のファンファーレも綺麗 に響いてこないし、何かをひきずるような重たさがあって、フィンランド人の愛国心 も何も、そういう感動を表現できてない、と思われてなりませんでした。演奏全体に 面白みがない、ということでしょうか。第二部のワルツ・ポルカもまた同様で、何だ かなぁ、と物足りなさを覚えてしまうのでした…
神戸フィルも今年で20年を迎えるそうですが、今のままで、ほんまにいいのか? という疑問は消えません。ただ、楽譜のとおりに演奏するだけでなくて、もっと、人 の心に感動を与えるような演奏をしてほしいものです。