1996年7月 スイス親子旅行の記録

久しぶりのアルプス行き。
今回は、小学校生活最後の夏休みの記念に息子(優=ゆたか)を初めて連れて行きました。天気にもとても恵まれて、
初めて見るアルプスやハイキングに大喜び....夏休みの自由研究のテーマとなりました。
僕の小学生の頃には考えられなかった事です(笑)。


7月20日(:晴  ☆朝7時、家を出る。1991年以来のスイス行きに、息子より僕の方が興奮気味。   11時45分発、KL(KLMオランダ航空)862便にてアムステルダムへ! アムステルダムにて309便   のチューリッヒ行きに乗り継ぎ、20:15にチューリッヒ着。  ☆スイス連邦鉄道(SBB)の窓口でのスイス・パスの使用手続き後、急行列車にてチューリッヒ中央駅に向かう。   事前に日本からFAXで予約を入れておいたホテル・シティへ....小さいけど、清潔で気持ちのいいホテル。


7月21日(:晴  ☆久しぶりのスイスの朝食がおいしい! 隣のテーブルは仕事で来ているというインド人で色々とおしゃべりする。   朝食後、列車でルツェルンへ。ルツェルンでは息子に復元されたカペル橋の説明をしたり、写真を撮ったりする。  ☆昼前、急行列車で東インターラーケンに向かう。ランゲルン湖の美しい姿や初体験のアプト式鉄道が面白い様だ。   連れて来て良かったなと思う。昼食のパンも美味しい。  ☆インターラーケンでは、カメラを壊してしまった。仕方なく、ズーム付きの日本製のコンパクト・カメラを買う。   壊れた一眼レフよりも使いやすく、性能も良さそうだ。   インターラーケンの街を歩いたり、ソフトクリームを食べたりした後、BOBの列車でラウターブルンネンへ!   シュタウプバッハの滝と5年ぶりに再会。  ☆ラウターブルンネンからBLM鉄道でミューレンに向かう。ケーブルカーで登るにつれ、オーバーラント三山が   姿を現す! 10回以上来ているが何度見ても素晴らしい。連れ(笑)は、じ〜っと山々を見つめたまま言葉も   出ない様だ。僕も初めて来た1978年の事を思い出す。  ☆ミューレンに到着。リッチェネンの谷を挟んで、ユングフラウが目の前に巨大な姿を見せている。   そのリッチェネンの谷にせり出す様に建てられたホテル・アルピナに旅装を解く。もう何度も泊まった事のある   お気に入りのホテル。連れもすっかり気に入った様だ。  ☆夕食までミューレンの村をぶらぶらする。シルトホルン・バーンの駅の近くで、猫と遊んでいる連れを見ながら   「子供って、動物とすぐ仲良くなれるんだなぁ....」と柄にもなく考えてしまう。  ☆ベーコンで巻いた野うさぎの肉のソテーをメインにしたディナーがとっても美味しい。国立で英語教室をやって   いるという女性と、中野在住の男性の2人の日本人が宿泊していて、すぐに友達になる。  ☆夜、ホテルのテラスから見る星空....ミルキーウェーの星一つ一つまで手に取る様に見える。


  
ルツェルンにて(カペル橋とピラトス)
  
ミューレンにて(猫とじゃれる連れ)


7月22日(月):快晴  ☆朝から雲一つない素晴らしい天気。   BLMの登山鉄道&ケーブルカーでラウターブルンネンまで行き、WAB鉄道に乗り換えてウェンゲンに向かう。   ウェンゲンで下車。さすが2,000m近い高地だけあって、空気が締まってひんやりしている。  ☆メンリッヘンへロープウェーで上る。ぐんぐん高度を稼いで約15分....素晴らしい展望のメンリッヘンに   到着! ベルナー・オーバーラントの山々が全てを見せてくれている。そして、遥か下方にはリッチェネンの谷。   しばらく展望を楽しんだ後、クライネ・シャイデックへ約90分のトレッキング!   アイガー、ユングフラウ、ベッターホルン等の山々を眺めながら歩く。時間をかけて、道端の可憐な高山植物や   花々を見ながら....すれ違うハイカーも日本人の子供という事からか、気さくに声をかけてくれる。連れの   おかげで僕も少し得をしている様だ。  ☆クライネ・シャイデックで、アイガー北壁やユングフラウの展望を楽しんだ後、WABでグリンデルワルドまで   下る。昼食は、買い込んでおいたサンドイッチ。ヴェッターホルンを眺めながら食べる。   グリンデルワルドから、BOBでツヴァイリッチネンまで行き、ラウターブルンネン行きに乗り換える。  ☆ラウターブルンネンからはポストバスで、ステッチェルベルグへ....ロープウェーでミューレンまで戻った   後、高山植物で有名なアーメントフーベルにケーブルカーで登る。のんびりと牛が牧草をついばんでいる。  ☆目まぐるしい一日も終わり。小学生にはきついかなと思った本格的なトレッキングも本人は一向に疲れた様子も   見せていない。そういえば3年生の時、陣馬山から相模湖を歩いても平気だった。子供の体力の回復力に脱帽!


7月23日(火):晴  ☆朝、ミューレンを出発。   ラウターブルンネン、東インターラーケン、シュピーツと乗り換えてブリーグへ。ここからBVZの登山電車で   ツェルマットへと向かう。   深く切れ込んだマッタータールに沿って電車は登り続ける。車内で大阪から来たという、中学校の先生達4人の   グループと一緒になる。聞くと、ツェルマットでは同じホテル・ドームに泊まる予定との事。  ☆ツェルマットには昼過ぎに着いた。ホテルにチェックイン後、すぐに着替えてスンネガまで地下ケーブルカーで   登る。高曇りだがマッターホルンはきれいに見える。  ☆スンネガからフィンデルン経由のトレッキングは僕のお気に入りコースの一つ! マッターホルンが最も美しい   角度で見れる。途中の崖にへばり付く様な登山道もちょっと恐いけど楽しい。


  
ユングフラウに向かって
  
スンネガ付近からのワイスホルン


7月24日(水):曇り時々雨  ☆朝から重い雲が垂れ込めていて、山々は雲の中に隠れてしまっている。   朝食の後....ホテルにいても仕方ないので、とりあえずトレッキング出来る準備をして、出かける事にする。   ヴィンケルマッテンの辺りまで来たが、雨も落ちて来そうな空....  ☆トレッキングはあきらめて、先ず遭難者墓地へ行く。   ウインパーと共にマッターホルンに初登頂した後、下る途中で遭難死したミッシェル・クロスの墓の前で連れに   説明していたら、何人か集まって来てしまった。ちょっと恥ずかしい様な嬉しいような....  ☆小さなレストランで昼食を取った後、山岳博物館に行く。   規模は大きくないが内容は濃い! ツェルマットに来たら絶対に訪れるべきだろう! ここでも、連れに詳しく   説明していたら、ツァーで来たという日本人のグループの人達が色々と質問して来てしまった。即席のガイドに   変身。  ☆夕刻までツェルマットの村をぶらぶらしたり、買い物をしたりして過ごす。   さっきまで無風だったが、西風が吹き出して来た....「明日は晴れるぞ!」


7月25日(木):快晴  ☆朝早く、5時前に目が覚める。すっかり晴れ渡っている。じっとしていれず、遭難者墓地の近くのヴィスプ川に   架かる橋の所まで行く。   マッターホルンは灰色に見える。朝日が登り始め、頂上から東壁を照らし始める....マッターホルン東壁が   茜色からオレンジ色へと変化して行くのをじっと見つめていると、熱いものがこみ上げて来る。  ☆ホテルに戻って朝食後、荷物を預けてGGBの登山鉄道でリッフェルベルグまで登る。ここからの展望は言葉に   ならないほど素晴らしい。マッターホルン、ワイスホルン、チナール・ロートホルン、ドーム....それ等の   山々が青空の下に全てを見せてくれている。少し歩いて登ると、ブライトホルンも姿を見せてくれる。  ☆360度のパノラマを楽しんだ後、ツェルマットまで下る事にする。登山道は整備されていて分かりやすいので   迷う心配はない。遙か下方に見えるツェルマットの村並も可愛い。   登って来る登山者やハイカー達とあいさつを交わすのも楽しい。少し歩いてはマッターホルンやワイスホルンの   姿を確認する。途中、マーモット等の動物達とも遭遇する。  ☆約3時間のトレッキング....ツェルマットに戻ってから、昼食用のサンドイッチ等を買い込んで、BVZの   ツェルマット駅に向かう。偶然にも先生達のグループも同じ電車でブリーグまで行くとの事。   車窓からマッターホルンの姿が消えるまで見つめる....今度はいつ来れるんだろう?  ☆ヴィスプで先生達と別れ、SBBの急行列車に乗り換えて、ジュネーブへと向かう。シオン、マルティーニ等を   過ぎてレマン湖の畔に出る。シオン城もしっかり見えた。  ☆夕刻、ジュネーブ・コルナバン駅に到着。ホテル・ウィンザーにチェックイン後、レマン湖の畔まで行ってみる。   さすがに観光客の姿が多い....やはりアルプスの麓の村の方が落ち着く。


  
ミシャベル山群の山々
  
マッターホルン


7月26日(金):快晴  ☆あっという間の一週間。「もう少しいたいなぁ!」と思いつつ、ホテルを出てジュネーブ空港へ....   11時15分発、KL296便でアムステルダムへ向かう。アムステルダムで東京行きの861便に乗り換える。   隣は日本のFフィルムのオランダ法人に勤めている女性で、本社に出張する所だとの事。色んな話をしていると、   11時間のフライトも大して苦にならない。


7月27日(:晴  ☆朝8時過ぎ、無事に成田空港に到着。


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