2002年4月〜5月 スイス出張&休日のExcursion

スイス、チューリッヒで行われるいくつかの会議に出席する事になりました。
事業部の世界各国サイトから責任者が集まる大規模な会議から、個別の項目に関わる重要なものまで、ほぼ2週間に
渡って行われるものです。出張は多少の憂鬱が付きまとうが、今回は気分もかなり高揚している。ヨーロッパだから
なのかも知れないし、自分の専門分野の会議ばかりだからなのかも知れないが(笑)
日本はゴールデンウィークに突入・・・スイスでもメーデーや地域独自の祭日もあり、ほんの少しでしたが、週末の
エクスカージョンが楽しめました (^^)


4月27日(:晴れ ●明日(28日)の夕方6時に最初の会議がスタートなので、今日中にチューリッヒ入りしなければならない。  成田エクスプレスで成田空港へ・・・日本航空(JAL)451便は、10:30発。セキュリティ・チェックと  出国検査は(当然)何事もなく通過、お世話になった人達にお土産を買って、ラウンジへと急ぐ♪ ●1時間遅れ、11:30出発。B777−200ER、B747に乗り慣れた目には小さく見えるが、広さはほぼ  同じ。しかし、シートは最新のシェル・フラットではなく、通常のビジネスクラスのものだった。残念 (>_<)  チューリッヒ=クローテン空港には、定刻に到着。形だけのイミグレーション、パスポートを開きさえしない。  空港地下駅から、一旦チューリッヒ中央駅に出て、クール行きの急行に乗換え・・・約30分で、プフィコンだ♪ ●ゼーダム・プラザ・ホテルは大きな会議場を併設した、ハイ・グレードなホテル。ここに4泊する♪  部屋もゆったりして、居心地は良い♪ 荷物を置いてロビーに下りると、台湾から来たJ氏にばったり会った。  一緒に「晩ご飯を」と言う事になり、プフィコンの街に繰り出したが、レストランが余り見当たらない。  ホテルに戻り、イタリア料理のレストランに。プリモ(パスタ)もセコント(ミラノ風カツレツ・・・と思う)も  美味しかった。値段もまぁまぁ (^^)


4月28日(:晴れのち曇り ◆今日の夕方6時から30日まで、みっちり会議だ。  夕方まで時間があるので、りギ=Rigi山(1,797m)に登ろうかと思う。登山電車で・・・だが。  朝食もそこそこに、プフィコン駅からアルト・ゴルダウに向かう。  実は、15日間有効のスイスパスを購入してあった。勿論自腹だが(笑)。但し今回は仕事だし、その都度切符を  買った方が安上がりだろうが、煩わしさ対策,乗り換えの微妙なタイミングでは、スイスパスは魅力的である。 ◆緩やかな山岳地帯を走る。新緑が眩しい。走る事40分、アルト・ゴルダウに到着・・・駅前から出る、ブルーの  車体が鮮やかなアルト・リギ登山鉄道に乗り込む♪  出発前に、山頂から反対のルツェルンに出る方法など、車掌が色々と説明してくれる。英語なので助かる (^^) ◆車内で、日本人のご夫婦と一緒になった。2人共、スイスは小さいころからの憧れだったとの事。心からスイスの  旅を楽しんでいるのが、僕も嬉しかった。  僕は、仕事も含めると15回ほどになるが、初めのころの気持ちを忘れている事に気付く。反省しなくては! ◆リギ・クルムまでは8Km余り、高度を上げるにつれて、展望が開ける。アルプスの峰々が、遠く美しくそびえて  いる。感動的なシーンに鼓動が高まる!!  360度のパノラマだ。足下には、フィアー・ヴァルト・シュテッター(ルツェルン)湖♪  南東から南西にかけて“グリゾン州・ベルニナ山塊”の一部,中部(グラーナ&レポンティーノ)アルプス,更に  ベルナー・オーバーラントへと続く山々♪ ヴァリスの山々も頭が見えているはずだ。 ◆長い間、リギがアルプスを眺める“最高の展望台”と言われ続けている訳が分る気がする♪  どのくらいの時間、アルプスの眺望を楽しんでいただろう・・・南の空に現れた雲の塊が、見る見るうちに面積を  広げ、空を覆って来た。時間も午後2時を回ったし、夕方からは会議が始まる。そろそろ戻らなければ。後ろ髪を  引かれる思いで、アルト・ゴルダウまで戻りる。 プフィコンには4時に到着! ◆今夜は、バッフェ・スタイルのDinner Meeting♪  台湾のJ氏、ハンブルグからA氏、スタンブルグからW氏、チューリッヒからはJ氏&U氏、アイントホーフェン  からL氏・・・久しぶりに顔を合わせる同僚、BOSSも多い。仕事とは言っても、話していると楽しい♪


  
夕暮れ・プフィコンの街並(4月27日)
  
リギ・クルムにて(4月28日)


4月29日(月):うす曇り ■100%仕事です。終日、セミナーと会議・・・プレゼン等は無事にこなして、ひと安心♪  Dinnerは、何とチューリッヒ湖のディナー・クルージングとの事 (^^) ■船着場まで、バスで移動・・・隣に座ったのは、VP(ヴァイス・プレジデント)のS氏。彼はアメリカ人で気が  合う(と僕は思っている:笑)。  いずれにしても、初対面での挨拶が終わった後は、ファーストネームの呼び捨てで呼び合う。外資系の企業に勤め  始めた頃は、少し戸惑ったものだが、今はそれが普通である♪ ■船はそれほど大きくはないが、バッフェ・スタイルのディナー・クルーズ。どれも美味しい♪ (^^)  船に乗っていて危ないとは思ったが、ワインもたくさん。スイスのワインは生産量が少なく、貴重なのだ。しかし  今夜は、そのスイス・ワインを心行くまで堪能する。


4月30日(火):曇り ■夕方まで仕事です。終日、セミナーと会議は昨日と同じ(最後にWrap−Upで無事に終了)!  明日は“Labers Day”で祭日である (^^)V


5月1日(水:祭日:薄曇り ▲ホテルのレストランで朝ごはんを食べていると、続々と同僚やマネージメントの面々が (^^)  挨拶交わしながら、僕は、ハンブルグから来ていたV氏と台湾からのJ氏と一緒におしゃべりしながら頂く♪  以前、努めていたアメリカ系の会社と余り変わらない雰囲気が良い(笑) ▲J氏は今日の便で台湾に戻り、V氏もハンブルグへ・・・僕は8日まで、チューリッヒで仕事である!  “See you again♪”と挨拶など交わして、一旦部屋に戻る。9時過ぎにチェックアウトし、駅に!  チューリッヒ中央駅には10時過ぎに到着、ダウンタウンのホテル・アドラーへ! 落ち着いたホテル。勤務先の  提携ホテルである。午前中だが、快くチェックインさせてもらった♪ ▲荷物を置いて、早速出かける♪ 今日はマイエンフェルト、そう『ハイジの故郷』に行ってみる。  チューリッヒから、クール行きのインターシティで出発。今朝まで滞在していたプフィコンを抜け、山々が近付き  小さな湖の畔を走り抜け、ザルガンスへ! 各駅停車に乗り換えである。 ▲列車を待っていると、年配のご夫婦に話しかけられた! バート・ラガッツに住んでいる娘さんを訪ねて行くとの  事で、お互いにいたわり合っている姿がとても素敵 (^^)  マイエンフェルト駅は、各駅停車しか停まらない小さな駅。マイエンフェルトの街も、土産物屋などがいくつかは  目に付くものの、素朴な雰囲気を残している。  ただ、グリゾンとチューリッヒやオーストリア方面を結ぶ幹線道路に沿っているため、車の通行量は多い! ▲ブドウ畑の間をハイジの泉”までハイキング・・・薄曇りだが、時折日も射して、気持ちが良い♪  1時間ほど歩くと、ハイジが岩をよじ登っている像で有名な『ハイジの泉』に到着。更に、ハイキング・コースの  中から、一番お手軽なコースを選んで歩いてみる。  マイエンフェルトの家並、若草色のアルムや木々の葉、一面のタンポポ。『スイスにいるんだ♪』を実感! ▲マイエンフェルトからは同じルートをチューリッヒに戻る。  ハイジの面影を思い起こしながら食べたラクレット”が、そしてワインも美味しい♪


  
リギ山から遠景(4月28日)
  
ハイジの泉(5月1日)
  
マイエンフェルト(5月1日)


5月2日(木)〜3日(金):曇り ▼みっちり仕事! オフィスのある、Binz=ビンツ駅まで、Sバーン(近郊電車)で20分。15日間のスイス  パスを所持しているので、楽である。  担当しているプロジェクトの打合せや、実験等。イタリア系、ドイツ系、オランダ系、スイス人、そして日本人!  ヨーロッパ系の方が多いが、以前勤めていた、アメリカ系の企業より国際色豊かで面白い♪ ▼無事に2日間、仕事をこなす (^^)V


5月4日(:雨のち雪 ●ホテル・アドラーの朝ごはんは美味しい。蜂蜜をたっぷりパンに付けて、何種類ものハムとチーズ、フルーツも♪  しかし、窓の外は雨模様・・・仕事の時は天気はどうでも良いが、週末は晴れてほしい (*o*) ●取りあえず、以前から決めておいた様に、エンゲルベルグ(天使の山:1、002m)に行く事にする。  昼前、チューリッヒからインターシティでルツェルンへ・・・ほぼ1時間。  ルツェルンからは、LSE(ルツェルン・シュタンス・エンゲルベルク鉄道)に乗り換える。赤く塗られた瀟洒な  車体の電車は、ルツェルン湖に沿いながら。シュタンスから、谷間に分け入って行く。 ●次第に高度を上げるにつれて、雨はみぞれに、そしてとうとう雪になった。新緑の谷間を走っているはずなのだが  雪の中に煙っていて、ほとんど視界はきかない。  LSEの電車は、アプト式でぐんぐんと高度を稼いで行く。それに合わせる様に、雪はますます激しくなる。  ルツェルンから1時間xx分ほど、エンゲルベルグも雪の中に煙っている。 ●エンゲルベルグからは、3,239mのティトリスなどへロープウェーが張り巡らされている。  無駄と知りつつ、ティトリスまでのロープウェー駅に行ってみる。山頂の様子がライブ中継されていて、雲の中で  何も見えない。係員の話では、今日は一日こんな状態との事。運休中のロープウェーもある。  それにしても寒い。確実に氷点下である (>_<)  一旦、LSEのエンゲルベルグ駅に戻る。途中にリカー・ショップがあり、いくつかの日本酒も銘柄が目に付く!  僕は日本酒は飲めない(湿疹が出るのだ)が、こんな所で日本酒を売っているとは、何か嬉しくなる。  来たルートをそのまま戻る。フィルムを巻き戻す様に、雪から雨〜ルツェルン湖に沿い・・・ ●ルツェルンでは、駅構内のレストランで(かなり遅めの)昼食。ロシュティを添えたソーセージが美味しい。  出張の合間の休日一日目は、こうして過ぎて行った(苦笑)


  
雪のエンゲルベルグ駅にて(5月4日)
  
チューリッヒ・ペーター教会(5月4日)


5月5日(:曇りときどき雨/雪 ◆今朝も青空は見えないが、昨日と違って雨は降っていないし、道路も乾いている (^^)  昨日、何も見られなかったエンゲルベルグへの再挑戦も考えたが、やはりスイスにいるからには“ミューレン”に  行きたい。僕をスイスの虜にしたのが“ミューレン”だからだ♪ ◆今日は、ベルン経由にしようと思う。  チューリッヒ中央駅から乗ったジュネーブ空港行きのインターシティは、ベルンまでノンストップだ。評定速度は  150Km以上、スイスの幹線を走る最速の列車である。  ベルンまで1時間余り、インターラーケン・オスト行きの乗り換えも便利だ。  インターラーケン・オストからはお馴染み、BOB(ベルナー・オーバーラント鉄道)でラウターブルンネンへ!  更にケーブルカーと単行の電車を乗り継いで、ミューレン(1,645m)へと向かう。 ◆雪が降り出した。6月でも雪になる事がある地域・標高である。しかし薄日も射している。  ミューレンは本当に素晴らしい。僕は勝手に『アルプスの宝石』と呼んでいるが、決して大げさではないと思う♪  何度か泊まった事のある“ホテル・アルピナ”は、休業中。入口に、4月&5月はCloseとの掲示が。  雪は大して強くはないが、うっすら積っている。そんな雪道を、シルトホルンへのロープウェー駅に向う。  予想通り、窓口で確認すると、シルトホルン山頂(2,971m)は雲の中で、視界ゼロとの事。 ◆ここに来ると、必ずロープウェー駅の構内レストランでLunchである (^^)  窓側のテーブルで、ピッツァとコーヒーをオーダー。窓外は雪は降り続いているが、明るい。時折り、薄日が差し  雲が切れると、ユングフラウ(4,158m)の姿が一瞬見えたりする。  雲の切れ間から、日の光が筋になって差し込む。ほんのわずかな時間、虹が見えたりする。 ◆目まぐるしく変化する、アルプスの天気に一瞬一瞬の美しさを感じる。晴れているにこした事はないが、どの様な  天気の時にも、それぞれの美しさはある(決して負け惜しみではなく)。  それは何度もアルプスを訪れていて、色々なシーンに出会っているからかも知れないのだが・・・チューリッヒに  戻る列車の中、ふとそんな事を思う。  僕は幸せに違いない・・・今日、出張に来て、同じアドラーに泊まる知合いと晩ご飯を食べながら思う♪


5月6日(月)&7日(火):曇り ★カスタマーの来社対応、その他打合せなどで忙しく過ごす。  ヨーロッパ企業でも、日本にいると残業や、休日の在宅勤務は普通だが、ヨーッパでは、ごく稀にしかない様だ♪ ★オフィスビルの前、ビンツ駅を通る電車の終点は、チューリッヒ郊外の展望台、セレンブレン(871m)。  素晴らしい景色、ここのレストランでカスタマーとのディナー・ミーティング♪ 今回のカスタマーが、アジアの  方々だったせいか、僕が話し相手になる事が多かった。  因みに、ランチは会社のカフェテリアなのだが、カスタマールームで、レストラン並のもてなしだった。 ★当然、ワインも飲むのだが、僕のいた会社では、ブドウ畑を持ち、そこで育ったブドウでワインを造り、こうして  ランチ・タイムに振る舞ったりする。おいしいが、午後のミーティングが支障のない程度に留めておく(笑)。


5月8日(水):薄曇り ■出張(仕事)最終日。カスタマーとのWrap−Up等。  僕は自分も参加しているプロジェクトもあるため、色々と忙しく過ごす。 ■滞在中、ビンツの駅近くにある、フレンチのレストランに行った。上司ではないのだが、仕事で世話になっている  ドイツ人のU氏に誘われて、同僚のイタリア人のC氏の婚約祝いを兼ねた食事会だった。  恥しい事に名前は忘れたが、その後何年か経って、そのお店が僕に取って『信じられない様な偶然のご縁』のある  お店である事を知った。本当に“天文学的確率”と言っても良いのかも知れなかった。


  
ミューレンにて@(5月5日)
  
ミューレンにてA(6月5日)
  
シュタウプバッハ(5月5日)


5月9日(木):薄曇り ▲帰国日である。実は、カスタマー・ミーティングがお互い満足な結果だったため、明日(10日)、アウトサイド  ミーティングとして、ユングフラウ・ヨッホ(3,454m)に登る事になり、そのお誘いを受けた。  ユングフラウ・ヨッホは魅力だが、日本での予定も詰っている。丁重に辞退をして今日、帰国の途に付く。 ▲アドラーの美味しい朝食をたくさん頂き、少し遅めの10時過ぎにチェックアウト。チューリッヒ湖の東岸を回る  路線で、もう一度“プフィコン”に行く。観光では絶対に訪れないであろう、この街並みを瞼に焼き付ける。 ▲急行列車で、チューリッヒ中央駅に再び戻り、空港方面の列車に乗り継ぐ。  スイス・エアライン(LX)1076便でフランクフルトへ・・・日本航空(JAL)408便に乗り継ぐ。  チェックイン、出国検査は簡単に済み、買い物などしているうちにボーディング。  LX1076は定刻17:00に出発。フランクフルト空港では、ターミナルビルの端から端を移動させられた!  乗継には90分あれば余裕だと思っていたが、結局ラウンジに寄る暇もなかった (>_<)21:05、JAL408便は定刻に成田に向けて出発♪


5月10日(金):曇り ▼機材は、B747−400だが、最新のシェルフラットではなかった。  午後4時前、定刻より30分ほど早く、成田に到着。帰路に付く。


・チューリッヒへの2週間の出張。ちょうど緑豊かなアルムと、咲き競う花々が素晴らしいコントラストを見せる  時期です。それでもまだ山岳地帯では大雪に見舞われたりします。そんな冬の名残と春の息吹がいっぱいの季節。  仕事の合間、慌ただしいアルプスへの旅でしたがRigiへの電車でアドバイスをくれた車掌さんや登山電車で  一緒になった、日本人の御夫妻。バート・ラガッツの娘さんの所に遊びに来ているという老夫婦...  多くの人々との出会いが、仕事の疲れを癒やしてくれます。そして、何より仕事が楽しく出来たのが良かった♪   ・5月8日の所で書いた、ビンツ駅近くのレストランの話・・・  実は、僕の住んでいる近く(車で5分)に、常連になっているフレンチのお店がある。最近は色々グルメ本にも  取り上げられるお店である。そこのシェフが、若い?ころ修行していたのが、ビンツ駅近く・・・そのお店だと  通い出してしばらくした頃、分ったのである。本当に“”は不思議な力で繋がっているものである♪


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