2004年3月:イングランド・プレミアリーグ観戦行


息子と3月20日、21日のイングランド・プレミアリーグ観戦を計画して、チケットやホテル等の手配を全て完了
した頃、3月17日〜19日の会議に出席のため、スイス(チューリッヒ)への出張を命ぜられました。
何と言う偶然...上司(ドイツ人)に正直に相談した所『家族との時間は一番大切だから、週末はロンドンで息子
さんと過ごしなさい!』と言われました。

結局、僕は3月16日のBA(英国航空)でロンドン経由でチューリッヒへ! そのまま仕事に...息子は当初の 予定通り、18日のVS(ヴァージン・アトランティック航空)でロンドンへ出発! 19日の夜か20日の朝、ロンドンのホテルで落ち合う事にしました。 こんな事になろうとは夢にも思わず...でも親子共々、面白がってお互いの出発日を迎えました♪


3月16日(火):晴  朝6時、家を出る。新宿から成田エクスプレス5号で成田空港へ。  11時00分発、BA(英国航空)6便にてロンドン(ヒースロー)へ...15時過ぎ、ほぼ定刻に到着。  ロンドンからは17時15分発のBA6691/LX(スイス・エアライン)325共同運行便でチューリッヒへ  向かう。この便、機内食は食べたい人だけが料金を払って食べると言うシステムになっていて、その分だけ運賃が  低く押さえられているとか...

 20時過ぎ、チューリッヒ到着。  簡単な入国手続きを済ませて、バス(ジョーカーバスと言う一風変わった名前のバス会社)でチューリッヒ郊外の  アトランティック・シェラトン・ホテルへ!  明日の会議の準備をして、ベッドに入る。


3月17日(水)〜19日(金)夕刻:晴  仕事です。  近郊の会議場、ホテルのコンファレンス・ルーム等での5つの会議に出席。  プレゼンテーション等もまあまあ上手く行き一安心。この間は、アトランティック・シェラトン・ホテルに宿泊♪

 19日夕刻...会議が終わった後、17時30分のバスでチューリッヒ(クローテン)空港へ。  ハンブルグから来ていた同僚(ドイツ人)も一緒で、おしゃべりしながらなので退屈はしなかった。  空港で同僚と別れ、僕は20時15分発のBA6698/LX340共同運行便にてロンドン(ヒースロー)へ!  出発が30分遅れた上、ヒースローの滑走路が混んでいて、1時間近くの延着...それでも隣の席のスイス人の  女の子と色々おしゃべりしていて、ここでも退屈せずに済んだ(笑)。

 入国は意外にすんなりで、空港からは地下鉄ピカデリー線に乗る。約40分でハマースミス駅へに到着! 徒歩で  10分足らずの、ノボテル・ロンドン・ウェストへ...予定より一日早い到着だったので、チェックインに少々  手間取ったが、息子とも無事に合流! 明日の“アーセナルvsボルトン”戦に期待は高まる!♪


  
朝のチューリッヒ市街を望む(3月17日)
  
ロンドン橋からのタワーブリッジ(3月20日)


3月20日(:曇り時々にわか雨  ハイバリーでのプレミア・シップ“アーセナルvsボルトンは午後3時キックオフ!  午前中はタワーブリッジを観光する事にした。

 コンチネンタル式の朝食後、地下鉄(ピカデリー線&ディストリクト線)でタワーヒル駅へと向かう。外に出ると  目の前にロンドン塔が見える。1978年以来だから、何と26年ぶりである!  更にタワーブリッジへ。26年前には上層の歩道は渡れなかったが、今は£4.5−の入場料を払えば自由に渡る  事が出来る。この橋から見るテムズ河には独特の趣があると思う。  動力室等を見学した後で、マンセル通りの“グッドマンズフィールド”と言うパブで昼食。正直、味はイマイチ!  先入観を差っ引いても、イギリスの食事は『ちょっとなぁ』である(翌日のポーツマスで更に痛感:笑)。

 取りあえずお腹は一杯になって、いよいよアーセナルの本拠地“ハイバリー”に向かう。循環線でキングズクロス  乗り換え、ピカデリー線でその名も“アーセナル駅”へ!!

 サポーターの流れに乗ってスタジアムへ♪  憧れのハイバリー...席はアーセナルのサポーター側(ゴール裏)16列目。  キーパーのレーマンが最初にピッチに姿を現す。更にベルカンプ、アンリ、ピレス、エドゥー...10メートル  足らずの所に紛れもなく彼らがいる。夢を見ている様だ!

 15分遅れの15時15分キックオフ...サッカーはずいぶん見慣れていて、観戦のポイントもその辺のファン  よりは分かっているつもりだが、予想以上の早い展開に最初は戸惑う。  前半、ベルカンプのゴール等でアーセナルが2点先行。“これゃあアーセナル圧勝かな?”と思いきや、前半終了  直前、セットプレーからボルトンが1点返す。  後半はほぼ互角、否むしろボルトンが押し気味に展開...それでも2−1でアーセナルが逃げ切り、インサイド  ワークの巧さを見せ付けた。  ...本当にあっと言う間の90分...今までのどのゲームよりも面白かった。  4年前のサンシーロでのインテル戦も面白かったが、それの比ではない様に思う。

 グッズ・ショップで買い物した後、地下鉄でホテルまで戻り、ベッドに入るまで余韻に浸る。


  
“アーセナルvsボルトン”:1(3月20日)
  
“アーセナルvsボルトン”:2(3月20日)


3月21日(:晴れ時々にわか雨/雹(ひょう)  今日はポーツマスでのサウス・コースト・ダービー、“ポーツマスvsサザンプトン戦!  朝、たっぷりの朝食を摂った後、地下鉄を乗り継いでワーテルロー駅へ。  キックオフは16時過ぎなので余裕はある。11時45分発の急行で行く事にして構内のカフェで一休み!  往復£21.1−なので日本のJRより若干安い感じか?

 列車に乗っている間、お昼にかかるのでサンドイッチを買い込む。  ほぼ定刻に発車...日本やスイスと違ってダイヤが乱れる事が多いらしいが、乱れても運行は臨機応変に  (言い換えると適当に)変更されるらしい。  昼食のサンドイッチは正直美味しくなかった。パンが無味の上、チーズやハムが異常にしょっぱい (>_<)  10分遅れでフラットン駅に到着。ロンドン(ワーテルロー駅)から2時間弱である。

 キックオフまで3時間もあるので、スタジアム近くのマクドナルドで時間を潰す。  イギリス人には悪いが、ここで食べたハンバーガーがイギリスに来てから食べたものの中で一番お腹に落ち  着いた(苦笑)。

 グッズショップで買い物した後、スタンドに入る。歩いていると息子がTVカメラを向けられた♪  前夜のTVでライブ放送があるのは知っていたが、我々は現地にいるので見れない (ToT)

 フラットン・パークは、古いが感じの良いスタジアムだ。大宮サッカー場の規模を少し大きくした感じ、と  言えば分かってくれるだろうか?  僕らの席はゴール裏の前から5列目...ヨーロッパ中で一番熱いと言われているポンペイ(ポーツマスの  愛称)サポーターの真っ直中...おまけに、サウスコースト・ダービーである。興奮する!!  試合前からサザンプトンのサポーターとの挑発、不穏な雰囲気さえする中、空からは大粒の雹(ひょう)が  落ちて来る。正に波乱の予感である。

  
ポーツマスvsサザンプトン:1(3月21日)
  
ポーツマスvsサザンプトン:2(3月21日)

 定刻16時05分キックオフ。
 下位チームとは言え展開は早いが、昨日のアーセナル戦で慣れたせいか、余裕で見れる。
 しかし(当たり前の話であるが)立ちっ放しである!!
 怒号と歓声の中、試合は進む...ホームの利か、ポーツマスが押し気味ではあるがお互いに決め手を欠き
 0−0のまま後半へ...
 残り10分ほど、待ちに待った先制点が“ヤクブ”から生まれる!
 興奮の絶頂に達するポンペイ・サポーター。2万人が総立ちになり地響きが生まれる...

 ここからのサザンプトンの反撃も凄かった!  一つ一つのプレーにどよめきと安堵の溜息が...ロスタイム、サザンプトンのエース“フィリップス”の  シュートがポストを叩く!  神の加護か、このまま1−0でポンペイが逃げ切る。  涙を流しているサポーターさえいる...それほど特別な試合なのだ!  プレミア(旧一部)リーグの歴史の中、長い間一部リーグ(旧二部リーグ)に甘んじて来たポーツマスには  サウスコースト・ダービーのホームでの勝利は何と60年ぶりなのである。  この歴史的な瞬間に、日本からやって来たサッカーファンの親子は、紛れもなく、ポンペイ・サポーターで  あった!!!

 興奮覚めやらぬまま、フラットン駅へ...トラブルを避けるためか、サザンプトンのサポーターは周囲の  状況が落ち着くまで、スタジアム内に足止めされている様だ。

 帰りの列車の中、ロンドンに住んでいるポンペイ・サポーターの青年に声をかけられた。息子が巻いていた  ポーツマスのマフラータオルが目に入った様だ。しばらくおしゃべりをしたが、本当に喜んでいた。どこの  国のサポーターも同じであろうが、チームへの思い入れは、ポンペイ・サポーターが最高であろう。

 夜、ホテルのレストランで食事している時もまだ、スタジアムの歓声が耳の奧に残っていた。  出張と重なって、一時は断念しようかとも思った親子旅行であったが、来て良かったと心から思う。食事の  まずさなどどうでもいい...サウスコースト・ダービーでは久しぶりに燃えた!!


3月22日(月):晴れ  朝食後、僕は地下鉄ピカデリー線で...息子はバスでヒースロー空港へと向かう。  先にチェックインを済ませて、ヴァージン・アトランティックに乗る息子を待つ。成田での待ち合わせ等を  簡単に打ち合わせて僕は一足先のBA5便で成田へ向かう。

 隣の席は千葉の柏市に住んでいるというイギリス人の男性。色々と話したり、映画を見ていると11時間の  フライトも退屈しない。


3月23日(火):曇り  朝10時、無事に成田空港に到着。到着ロビーで息子と無事に落ち合う。

◎ 一人旅のトップページへ戻る
■ スイスへの旅に戻る
■ ホームに戻る