2008年6月、スイス・アルプスと北イタリアの古都ミラノへの旅

スイスが大好きなメンバーのハイキング・ツァーも数えて3回目。今回は、少し趣を変えて、北イタリアのミラノを
起点に『アルプスの夢の国・エンガディン』を初めて訪れる日程にしました。

イタリアからスイスへは、ベルニナ峠越え。日程の都合でチューリッヒの友人や、何よりミューレンの定宿、ホテル アルピナの、タウグワルダーさんに会えないのが残念ですが、約30年ぶりのサンモリッツなど、楽しみも盛りたく さんの旅になるでしょう (^^)V


6月14日(:曇り ●8時前、家を出る。成田エクスプレスで成田空港へ♪  チェックイン、出国審査も終わり...予定通り12時過ぎに全員集合。クーポンを使い、3人をJAL・サクラ  ラウンジに招待(笑)僕は、キャセイ航空のラウンジへ♪ ●13時40分、JAL417便は定刻に出発、一路ミラノへ♪ 定刻より少し早くミラノ・マルペンサ空港到着☆  入国審査もスムースに、バスでミラノ中央駅のターミナルへ向かう。 ●8年ぶりのミラノ、皆、中央駅の威風堂々とした佇まいに見惚れている。  ホテル・アトランティックにチェックイン。ここは2000年に泊まったホテル、記録も残っていた (^^)  9時近いが、駅に皆で出かけたり、スーパーで買い物。最初の夜は興奮状態で夢の中へ ☆ミ☆ミ


6月15日(:うす曇のち雨 ●たっぷりの朝食、前に泊まった時よりも美味しく感じた♪ コーヒーも美味しかった (^^) ●今日はコモ湖畔を抜け、スイスとの国境、ティラノからベルニナ鉄道でアルプスの夢の国『エンガディン』へ。  到着翌日の移動だが、ミラノからコモ、北東イタリアの古都ティラノ、そしてベルニナ・アルプス〜サンモリッツ  への変化を楽しんでもらえるだろう。天気が少し心配だが... ●ミラノ中央駅にて、ティラノまでの切符を各自購入♪ イタリア語のメモを窓口で見せ無事に購入。改札代わりの  パンチを入れ、9:15発のティラノ行き急行列車に乗り込む。スイスの列車より汚い...が、ここはイタリア。  定刻の発車、コモ湖畔辺りから雨になった。たまに薄日も差すが、晴れる兆候なし (>_<) ●ティラノ駅前のレストランで昼食、パスタ&ピッツァがお腹に落ち着く♪  スイスパスの手続き後、ホームに入る。イタリアとスイスの国境駅で出入国審査もあるはずだが実際はフリーパス。 ●13:38発、赤いボディーの列車は定刻に出発、小康状態だった空から雨が落ちて来る。  列車はティラノの街中を路面電車の様に走り抜ける、いくつかの駅に停車しながら、ループを抜け...  しかし、雨はますます激しく、ベルニナ・アルプスの雄大な姿が見えるはずのディアボレッツァも見えない。それ  でも時々雲の切れ間から顔を覗かせる、山々や小さな湖が美しい。贅沢は言うまい! ●列車は定刻に終着駅、サンモリッツに到着。  駅前のホテル・ベラバルは小さいが居心地が良い。オーナーも気さくで、家族経営なので民宿の雰囲気♪  雨は止んでいる。サンモリッツ湖の周りをぶらぶらする。1979年以来、29年ぶりである。  ディナーは各々アラカルトで♪ 牛肉の煮込みも、スープも...何より久しぶりのスイス・ワインがおいしい♪


  
威風堂々としたミラノ中央駅(6月14日)
  
ティラノ駅にて(6月15日)


6月16日(月):雨時々曇り ●小雨が降りしきっている。雪も時々混じる生憎の天気 (>_<) ●気を取り直して、朝食♪ スイスでの朝ごはんはいつも楽しみ。パンがすごく美味しい。ホテルも小さいけど駅に  隣接、窓からはサンモリッツ湖全景。最高である♪ ●取りあえず最初の予定通り、ピッツコルバッチに登る事にして、ポストバスで出発♪ 美しいシャンフェール湖の  畔を通り、シルヴァプラナに到着。乗換えである。  所が、バスの運転手が「ロープウェーはメンテナンスで運休だよ」と...“ガーン”である。 ●「そうだソーリオに行こう」と即決でプラン変更。ほどなく到着のマローヤ行きのバスに乗り込む。  シルス・マリアなど夢の様な村々を抜け...時々薄日も差して来るが、山々は煙っている。まるで水彩画の様だ。 ●終点のマローヤ峠でカスタセグナ行きのバスに乗り換え。ここからは下り。急カーブの連続!  それにしてもポストバスの運転手のテクニックは抜群である♪ バスは小さな村々を抜け、プロモントグノで停車。  再び乗換えである...小さな1件のホテルとレストラン、それに土産物屋。 ●ソーリオへのバスはほどなく到着、そして発車。急坂を上り、15分ほどで憧れの村『ソーリオ』に到着。ここは  新田次郎さんの紀行『アルプスの村アルプスの谷』のクライマックスに登場する素朴な村。  バスを降り、村の中に...教会の鐘が鳴り出した。路地を抜け、村外れの高みに登る。石屋根、石造りの素朴な  村...涙が出そうな美しさ。  雲は低く垂れ込めているが、時折り切れ間から見える山々もきれいだ。皆もじっと見入っている。来て良かった♪ ●同じルートをサンモリッツまで戻り、遅めの昼食♪ スタッツ湖まで1時間ほどの軽いハイキングをする事にした。  サンモリッツ湖の南岸を抜け、森の中をスタッツ湖へ...30年ぶりの再会。ほとんど開発の手は入ってなくて  湖面が時折り風の悪戯でさざめく。 ●大幅な予定変更だったが、それも良し。晩ご飯、ワインもロシュティも美味しかった♪


6月17日(火):雨のち曇り ●今朝もたっぷりの朝食♪ パンもチーズも美味しい。オーナーに再会を約束して、ホテルをチェックアウト。 ●天気は相変わらず。今日は氷河急行のルートの途中、ディセンティス・ミュンスターまで行く予定であるが、皆の  リクエストでマイエンフェルトに寄り道する。そう、ハイジのふるさとだ♪  クール行きの普通列車。ビヴェールを過ぎると勾配がきつくなる。雨は落ちているが、天気は快方に向っている♪ ●1時間ほどでフィリズール、ここを出てしばらく走ると、有名なランドワッサー橋だ。氷河特急の写真に必ず登場  するあのシーンである。皆、カメラの準備...上手く撮れたかな? ●美しい谷を抜け、グリゾンの首都クール到着。荷物をコインロッカーに預けてマイエンフェルト行きの鈍行に。  マイエンフェルト駅は小さくて素朴だ。ハイジの泉までは葡萄畑や木々の間を1時間ほど。  ハイジが岩をよじ登っている銅像が愛らしい。ここから更に森の中を抜けてハイジヒュッテ経由マイエンフェルト  までのハイキング。青空が見え出した。 ●マイエンフェルトのレストランは全てClose、仕方ないのでクールまで戻り、駅前のレストランで昼食♪  この街も古くて心地良い雰囲気だ。以前一度泊まった事があるが、今回はディセンティスへ向う。  ライン河に沿って、フルカ鉄道の赤い車両は登り続ける。ライン河もこの辺りでは川幅も狭く急流! 線路は河岸  段丘の遥か上に敷かれているので目も眩む谷底をライン河の急流が流れているのが見える。 ●ディセンティスは23年ぶり。堂々とした修道院を中心にした静かなリゾートで、とっても落着く。  ホテルは、前回と同じ『クカグナ』...ここにも記録が残っていた。何か嬉しい♪  晩ご飯も美味しかった。今年はどこも料理が『当り』で、これも嬉しい♪


  
素朴なソーリオの村並(6月16日)
  
マイエンフェルト遠景(6月17日)


6月18日(水):晴れ ●朝早くディセンティスを見渡せる場所まで歩く。やっと顔を出しそうな太陽が西の方の雲を橙色に染めている。  ここも美味しいパン、チーズ、ハムがたっぷりの朝食♪ ●鋭く切れ込むV字谷、底にはラインの流れ。アンデルマット行きの列車は喘ぎながら勾配を登り続け、最高地点の  オーバーアルプ駅(2044m)に到着。ここから見える氷り付く様な湖が分水嶺...ラインとローヌの源流の  一つである。雪がちらついている。 ●ここからは一気に下り! 600mを下り、アンデルマットからはマッターホルン・ゴッタルド鉄道でブリーグへ。  フルカトンネルを抜け、ローヌ川沿いに走り続ける。オーバーアルプは雪がちらついていたが、今は青空が見える。 ●ブリーグのKioskでサンドイッチを買い、ツェルマット行きの列車に...数え切れないくらい乗ったが何度  乗っても興奮する。  ツェルマットまで、マッター谷をひたすら登り、そして、ターシュ駅を発車していくつかのカーブを曲がると何の  予告もなしに、マッターホルンが! 東壁からは雲が吹き出しているが、良い天気。素晴らしい♪ (^^) ●ホテルは常宿のダービー。オーナーのパスカルさんとスザンヌさんが出迎えてくれ、握手と抱擁。2年ぶりの再会。  まだ午後の2時過ぎ...明日のトレッキングに備え、ツムットの奥のダムまで行く。ロープウェーでフーリーへ。  あとは比較的広い道路に沿って、ツムット方面に歩く。  マッターホルンは手前の山の陰で見えないが谷を挟んで見える景色が素晴らしい。  凄まじい勢いで雪解け水が流れ込むダムの上を渡り、谷の反対側に出る。マッターホルンが見え始める。せり出す  北壁に恐怖感を覚える。 ●狭いハイキング道をツェルマットに向う。途中で会ったスウェーデン人夫婦とおしゃべりしながらのハイキング♪  スイスの醍醐味♪ ツムットの村を抜け、1時間でツェルマット。ちょうど良い足慣らし♪ ●ダービーのレストランはツェルマットでも有名だ。カメリエーレ(ウェイター)のジョバンニさんとも再会を祝う。  楽しい食事、サービスの食後酒...パスカルさん、スザンヌさんとのおしゃべり♪ ☆ツェルマットの夜☆


  
ディセンティスの修道院(6月18日)
  
ツムットからのマッターホルン(6月18日)


6月19日(木):晴れ ●ホテル・ダービーの朝ご飯がおいしい♪ パン、チーズ、ハム、コーヒーもたっぷりいただく。  ここに初めて泊まったのが1979年だから、30年に及ぶお付き合いである。 ●8時過ぎにホテルを出発。ヴィンケルマッテンからロープウェーでシュバルツゼーへ! ここには2003年にも  来ているので、マッターホルンの雄大な姿、ワイスホルン・グループの山々を暫く堪能した後は、ロープウェーを  乗り継いで、イタリア国境に近いトロッケナー・シュテークへ... ●まだ残雪が深い。サマースキーのゲレンデもスキーヤーがたくさんだ。  マッターホルン東壁の二等辺三角形、ミシャベル山群、ワイスホルン・グループ、そして目の前にはモンテローザ  山群のひとつ、ブライトホルン! 素晴らしい♪♪  最初の予定では、ここからツェルマットに向ってトレッキングだったが、余りに残雪が深く、ハイキングルートを  見失いそうである。女性4人はロープウェーでシュバルツゼーまで戻り、山々の景色や高山植物を楽しんでもらい、  男性2人はマッターホルンの麓を、シュバルツゼーまで歩く事にした。 ●歩き始めて見ると、思った以上に雪が深い。地形も複雑! 一緒のM氏は日本で山岳ガイドもしているので、早々  「退却」の決断! フルッグまで戻り、そこからシュバルツゼーまで歩く事にした。  天気も良く、本格的な気持ちの良いハイキング♪  シュバルツゼーには昼前に辿り着く。女性軍と合流、マッターホルンに手が届きそうな所まで登り、お昼のお弁当  (サンドイッチ)♪ 美味しい。何よりも景色が最高のご馳走♪ ●山々を心行くまで楽しんだ後、南側の尾根に沿って、ツェルマットまで下る事にした。  背後のマッターホルン、谷を挟んでのモンテローザ山群から東に目をやればミシャベル山群。大パノラマである!  ゆっくりと時間をかけてのハイキング...と言うよりはトレッキングアルプス紀行のクライマックス (^^) ●元気の良い小学生高学年くらいの一団と出会った♪  登山道、ハイキング・ルートに落ちているゴミや雪で押し流されて来た木片などを拾い集めている。7月になれば  おびただしい観光客が訪れる。スイスの美しさはこうやって保たれているのだ! ●気持ちの良い、3時間ほど山歩き。危険な場所が全くない訳ではないが、天候やルートに注意すれば心配ない。  振り返ればマッターホルン♪ 遥か下方だったツェルマットの町並みが、はっきりと見えて来た。  フーリーに到着♪ ここから歩くと更に1時間弱はかかるので、ロープウェーで下る事にした。  小学生たちも続々と降りて来る。  ロープウェー駅前で待っている先生に、ゴミがいっぱいに詰まった袋を渡し、握手して家路に向かう様だ。  僕達も拍手で迎える。最初はちょっと驚いた子供たちの表情が見る見る間に笑顔に変わる♪ ●今年もツェルマットでは良い天気に恵まれた。ダービーでの食事もワインも美味しかった♪ (^^)V


  
シュヴァルツゼーとマッターホルン(6月19日)
  
ツェルマットとミシャベル山群(6月19日)


6月20日(金):晴れ ●スイスに別れを告げる日...美味しい朝食♪ チェックアウト手続き後、再開を約束してホテルを出る。  今日中にミラノに着けば良いので、ルートの選択に迷う。イタリアのチェントバッリの谷を電車で抜けロカルノに  出るコースで、素朴な山村を見てもらおうかとも思ったが、ミシャベル山群を挟んで、東側のザースの谷奥にある  ザース・フェーの村に寄り道する事にする。 ●ツェルマットを出発。マッターホルンに別れを告げ、スタルデン・ザースで下車。ここからポストバスで30分の  谷奥がザース・フェー、冬はスノーボーダーの聖地となる。スキーヤーの憧れ、オートルートの出発点でもある♪  終点でバスを降り、ロッカーに荷物を預けて、郊外までのプチ・ハイキング♪  天気は快晴。村を取り囲む屏風の様な山々。ドームはヴァリス第2位の高峰...マッターホルンよりも高い。  ミシャベル山群も、ツェルマットから見るピラミッド型のピークとは全く趣が違い、ザース・フェーからは屏風の  様に見え、ピークの連続である。何より、村外れからいきなり、岸壁が立上がっている印象。凄い迫力!  フェー氷河が白く輝いている温暖化の影響か数年前よりもかなり後退している様に見える。 ●ザースの谷を訪れる人はまだ少なく、ツェルマットの喧騒が嘘の様だ。皆も喜んでくれた♪  しばらくの間、ベンチに座って山々を眺める。『来て良かった』と心から実感する。 ●再びバスで、イタリアとの国境の街、ブリーグまで一気に行く。  途中のスタルデンの村の素朴さ、マッター谷のV字谷を渡る時の恐怖感。1時間のバス旅。 ●ブリーグからは、イタリア国鉄自慢の特急『チザルピーノ』で一気にミラノへ!  6人分の指定席を手配、お弁当を買い込んで、14:44発...シンプロン・トンネルを抜けると、イタリア♪  ドモドッソラからは、チェントバッリの谷を抜け、ロカルノに向うFART鉄道のホームが見える。衝動的に降り  たくなったが、我慢・我慢(笑) ●ミラノには若干遅れて到着。再びホテル・アトランティックにチェックイン☆  最後の夜なので、ディナーは豪勢に♪  ホテルで予約してくれたレストランは、何と2000年の家族旅行で来た時に、知り合いのO氏が連れて行って  くれたカヴァリーニだった (^^)  絞ったレモンと牡蠣、豪勢過ぎるシーフード料理、美味しいワイン...最後の夜は更けて行く。


  
スタルデンの村(6月20日)
  
特急チザルピーノ:ミラノ駅(6月20日)


6月21日(:快晴 ●成田行き、JAL418便は21:45発。  今日は目いっぱいミラノ観光。少し遅めの朝食後、荷物を預けて出発!♪ ●地下鉄でドゥオモへ...観光の定番である。今回のメンバーも一度はミラノを訪れてはいるのだが、ドゥオモの  屋上(屋根)に上がった人はいない。チケットを買い、エレベータで屋根の上へ♪  ミラノの市街を一望である。8年前に行った、ジョゼッペ・メアッツァ・スタジアムも見える。懐かしい (^^)  ドゥオモ屋上からの展望を楽しんだ後は、ギャレリア、スカラ座を見てから、ドゥオモ近くでピッツァのランチ♪ ●まだ時間はたっぷりあるので、スフォルツェスコ城まで歩く。  ジェット・ストリームのDVDに映し出されていて、いつか行ってみたいと思っていた場所。かつては庭園だった  場所は公園に...城の内部は見学も出来て、美術館も併設されている。 ●次に訪れたのは、ブレラ絵画館。  入口が良く分からないし、一部が改装中で汚い。それでも、やっと2階の入口から入ると、そこは建物の外見とは  比べ物にならない、素晴らしい美術館だった (^^)  宗教画や、イタリアの歴史を描き上げた数々の名画。  しかし何より感激したのは、セガンティーニの描いた、巨大なアルプスの絵であった。ここに彼の絵がある事さえ  知らなかった! それはまるで、はるばる遠い日本からやって来たアルプスを愛する者への贈り物であった♪ ●のんびり歩いて、途中の公園で一休みしながら、夕方、ホテルで荷物をピックアップ。  夕刻6時過ぎのバスで、ミラノ・マルペンサ空港へと向う。  チェックイン、買い物の後、M氏とBA(英国航空)のラウンジへ...♪ ●定刻、JAL418便は成田に向けて出発。 前半はイマイチの天気だったが、ベルニナ鉄道、素朴なソーリオの村、ディセンティス、ザース・フェー等、従来と 少し趣向を変えた今回のアルプス紀行...満足してもらえたか心許ないが、夢の様な一週間。 明日から頑張れるエネルギーを得た気がする♪


  
ミラノ・スカラ座(6月21日)
  
スフォルツェスコ城(6月21日)


6月22日( ●12時間のフライト☆ 16時過ぎ、無事に成田到着...入国審査、手荷物受け取りも無事終了。帰路に付く。


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