裁判の経過
事業の認可・承認処分の取り消しを求めて,東京都条令に基づくアセス手続きの関係地域内に住むもの,勤務するもの430名が行政訴訟を提起しました.行政訴訟の提起は,処分から3ヵ月以内とされているため,それまでに3回に分けて起こしました.この内,3件目の提訴は地権者によるもので,以下の道路周辺住民によるものとは訴状が若干異なります.
なお,一審開始に平行して過納手数料(約400万円)返還の訴えも起こしましたが省略してあります.これについては最高裁での破れたため,今後同様の裁判を起こそうとすると裁判所に巨額な手数料を支払わなければならないことが確定しました(ニュース6,7,11,15参照).
東京地方裁判所へ提訴
1991年5月28日 提訴
平成3年(行ウ)第111号 原告・道路周辺住民
1991年6月10日 提訴
平成3年(行ウ)第133号 原告・道路周辺住民
平成3年(行ウ)第134号 原告・地権者
被告・建設大臣
請求の趣旨
東京都に対する都市計画事業認可処分(1991年3月8日)の取消し
首都高速道路公団に対する都市計画事業承認処分(1991年3月11日)の取消し
1991年10月28日 第1回口頭弁論
3件を併合
原告・訴状
原告本人による意見陳述(2名)
被告・答弁書
1991年12月18日 第2回口頭弁論
原告・準備書面1
書証(1〜27号証) 原告所在図,新聞記事など
検証申立書 NHKスペシャル「クルマ依存社会への警告」ビデオテープ
被告・準備書面1
1992年2月25日 第3回口頭弁論
原告・準備書面2
書証(28〜31号証) 公害認定患者数の調査書,新聞記事など
被告・準備書面2
1992年4月23日 第4回口頭弁論
原告・準備書面3
被告・準備書面3
1992年4月23日 第5回口頭弁論
原告・準備書面4の1,4の2
1992年7月2日
原告・書証(32〜35号証) 環境影響評価書,技術指針など
1992年9月17日 第6回口頭弁論
原告・準備書面5
被告・書証 都市計画事業認可承認手続き書類など
1992年9月25日
原告・書証(36〜50号証) 交通量や地盤に関する調査資料など
1992年11月27日 第7回口頭弁論
非公開の準備手続き,裁判所の論点整理資料
被告・準備書面4
1993年2月2日 第8回口頭弁論
非公開の準備手続き
被告・準備書面5
1993年4月21日 第9回口頭弁論
原告・準備書面6
被告・準備書面6
書証提出 平面図など
1993年5月12日 第10回口頭弁論
非公開の準備手続き(被告側の要求により開催)
原告・書証(51〜59号証) 地域公害防止計画,首都圏整備計画など
1993年6月18日 第11回口頭弁論
原告・証人尋問 藤*氏
準備書面7
書証(60〜75号証) 公害認定患者数の調査書,新聞記事など
1993年9月6日 第12回口頭弁論
被告・証人に対する反対尋問
原告・証人に対する再尋問
1993年10月22日 第13回口頭弁論
原告・準備書面
証人尋問 秋*氏(原告)
鑑定書 環境影響評価書の窒素酸化物将来予測手法は誤り
書証(76〜126号証) 本件事業や大気汚染等の推移を示した表など
1993年12月27日
原告・書証(127〜173号証) NHKスペシャル「クルマ依存社会への警告」の放送台本など
1994年1月11日
原告・書証(173〜189号証) 地権者原告の適格性を示す文書
1994年1月13日 第14回口頭弁論
原告・最終準備書面
書証(190号証) 地権者原告の適格性を示す文書
被告・準備書面7
1994年4月14日 判決言渡
原告側の全面敗訴
道路周辺住民の訴えを却下(門前払い)
地権者の訴えを棄却
東京高等裁判所への控訴
1994年4月27日 控訴状提出
平成6年(行コ)第76号 都市計画事業認可処分等取消請求控訴事件
原告187名
1994年12月13日 第1回口頭弁論
原告・控訴理由書
原告本人による意見陳述
書証(191〜198号証) ディーゼル排気微粒子が喘息の原因とした論文など
1995年2月21日 第2回口頭弁論
被告・答弁書
1995年4月13日 第3回口頭弁論
原告・準備書面1
1995年9月28日 判決言渡
原告全面敗訴
本件各控訴を棄却する
最高裁判所への上告
1995年10月12日 上告状提出
平成7年(行サ)第100号 都市計画事業認可処分等取消上告受理事件
原告 149名
1996年2月29日 上告理由書提出
1998年12月25日 上告理由補充書提出
1999年11月25日 判決
原告全面敗訴
本件上告を棄却する