リフレクション 序章 夢水龍之空 [2010/03/28 22:02:52] 渡川は、夢を見た。 ― 三月二日、鉾立さんの部屋にいたのはなぜですか。 ― 何か、用事があったような。 ― どんな用事ですか。 ― えっと、よく覚えてません。 ― あなたがいる場所は分かりますか。 ― あの、どういう意味でしょうか? ― ……どうやら…… 自分が何をしているのか、誰と話しているのか、渡川には分からなかった。その息苦し さに耐えかねて、渡川は目を覚ました。 三月二日の朝だった。 第一章(1)へ 戻る