第53回テーマ館「幻」


発明

発明2 森里 羽実 [2004/05/06 17:51:12]


博士「やった、ついにやったぞ!」
助手「どうしたんですか、博士?」
博士「うむ、ついにそこに物が存在しないのに存在するように見える、
   画期的な映像投影装置が完成したのじゃよ」
助手「あ、SFとかでよくあるホログラフィの立体映像ですね」
博士「バカもん! 凡人どもの発想と一緒にするでない。わしはホロ
   グラフィなんぞでなく、蜃気楼の原理を応用した新しい仕組み
   を考案したのじゃ。さよう、名づけるなら『幻影投影器』じゃな」
助手「相変わらず外国語が嫌いみたいですね」
博士「うるさい。それでは試運転じゃ。ほれポチっとな」
助手「……あの〜、何も見えないんですが」
博士「当然じゃ。蜃気楼じゃから1キロ以上離れにゃ見えんわい」

  <劇終>

発明3

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