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論文を引用されるということについて

2017/10/09〜 


2018年8月9日にメールがあり、下記のサイトに訂正を載せたという連絡がありました。また、本の改正版を出版する際には、書き直すそうです。

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クァク・ジョンナン氏著『日本手話とろう教育』という本を読みました。タイトルから分かるように日本手話での聾教育を考える本です。竹村の日本語対応手話の紀要論文が引用されていました。この論文は,『筑波大学附属聾学校紀要第13巻』(平成2年度・平成3年(1991年)3月発行)(37ページ〜42ページ)に掲載したものです。ネットでは下記でみられますが、引用は紀要のページ数が書いてあるので、紀要から引用したと思われます。(ネットでは、引用部分が紀要の何ページかは分からない)

日本手話と日本語対応手話について −聾教育にはどんな手話が導入されるべきか−

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『日本手話とろう教育』の60ページは、3分の2くらいが紀要の論文からの引用でした。反対の考えを持つ人の著書でも、論文を引用されることは嬉しいことですね。引用は5段落にわたっていますが、最後の段落で引用の抜け落ちがありました。

神田氏のバイリンガル論の第二の問題点は、音声言語どうしのバイリンガルでは、どちらの言語も聴覚をメディアとしているが、日本語と日本手話のバイリンガルの場合、日本語は聴覚をメディアとした言語であり、手話は視覚をメディアとした言語であるので、音声言語のバイリンガルの理論がそのままあてはまるのかどうかということである。前引の『近時におけるピジン語・クリオール語研究と手話言語』に面白い反論が紹介されているので転載しておこう。

赤字の部分が抜け落ちていたのです。分かりにくい文を書いたように受け取られてしまうかもしれません。本の奥付けには、著者のメールアドレスがあってのでメールをしました。

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クァク・ジョンナン 様
 貴著『日本手話とろう教育』の60ページにおける竹村の論文の引用ですが、「手話は視覚をメディアとした言語であるので」が抜けています。竹村があいまいな文章を書いたような印象を与えることになるので訂正をお願いします。
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1週間待ってもメールの返信はありませんでした。そこで出版社の明石書店にも同趣旨のFAXを送りましたが、1週間を過ぎても返信がありません。

ということで、手話の研究で助言を受けている先生の勧めもあって、アップしました。


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