▼Dominator act.3 |
剥き出された秘芯をシンジの恥骨に擦り付けるようにして、アスカが身体を前後に揺する。 まるで踊るように、妖しく揺れ動く腰。 その中心に突き刺さったシンジのモノは、胎の中で揺さぶられ、扱かれ、奥底に突き当たる。 「だ……ダメだって」 シンジのモノは既に、先程から数度、大きく弾けていた。けれど放出には至らない。 もはや吐き出すべき精液が無いのだ。 前も後ろも過敏に張り詰め、シンジの身体は苦痛と快感のどちらも、もはや受け入れる術が無い。 「まだ、刺激が足らないかしら?」 とっくに限界に達して短く喘ぐだけのシンジを見下ろしながら言い放つ。 机に手を伸ばし、新たな玩具を選ぶ。 シンジに突き立てたモノより一回り小さく、ずっと細いそれは、硬い部分が無く全体に柔らかなシリコンゴムで出来ていた。 それをシンジの口の中へ突っ込む。 「ん……ううっ」 口の中に突き入れられたそれを、戸惑いながらもシンジが舐める。一体次は何をされると言うのだと、恐怖に目を見張りながら。 「もっとキツクしてあげるわ」 アスカはシンジに舐めさせたそれを手にして、自分の身体の後ろに回した。 溢れた愛液を自分のアヌスに塗り付けて、指で押し広げる。 先程シンジの口に突っ込んだのは、自分が愛用するアナルバイブだ。加持が選んでくれたそれを、自分の後ろの穴にあてがう。 前をシンジのモノが塞いでいるせいで、慣れているはずのそれがなかなか中へ入って行かない。 「うあっ……あっ…やっ……もうやめて」 狭い入り口をくぐるのに苦労したが、アスカは自分の中へバイブを差し入れる事に成功した。 胎内で、隣り合う二つの異物をハッキリと感じる。 狭い場所に穿たれた二本の楔が、場所を取り合うようにアスカの中でせめぎあっている。 シンジのモノは細いが、硬く膨れ上がって熱かった。 加持から借りていた玩具は、アスカの身体を傷つけない柔らかなモノだ。 その二つの感触のコントラストを愉しむように、ゆっくりと腰を揺らす。 締め付けが強くなったせいか、シンジの息が再び切なくなった。 それを見下ろしながら、後ろのバイブにスイッチを入れる。身体の中に伝わる細かな振動。 ゆっくりとかき混ぜるモノでは無く、速く細かい振動を胎の中全体に広げるような動きをするのだ。 シンジのモノが、奥底に突き当たる。 そちらにも振動が伝わっているのが分かる。 敏感な裏筋全体に押し付けられるように、シンジも振動を感じている筈だった。薄い肉一枚を隔ててバイブで刺激されるのはどんな感触だろうか。 |
「ああ……あ」 シンジの腰が、初めて動いた。 痛みを恐れるように、初めはゆっくりと。だが徐々に、はっきりと意思を感じさせる動きで下からアスカを押し上げはじめる。 「やっとその気になった?」 「ちが……ああ」 幾重にも折り重なる快楽の果てに、シンジはようやく、放出に至る予感を得ていた。 出してしまえば萎える筈だ。そうすれば初めて、この苦痛から解放される。だからシンジは、望まないまま自ら動く事を選んだ。 「悪く無いわ……もっと動いて」 アスカもまた、絶頂の予感を感じていた。 後ろで妖しく蠢くバイブの振動と、前で上下に出入りするシンジのモノが響き合うようにバラバラに、時にシンクロして動く。 加持が与えてくれる愉悦には届かない。 だが、シンジのこんな顔を眺めながら達する絶頂を予感すると胸が震えた。 「もっと苦しそうな顔してみなさいよ」 アスカはシンジの首に手を添えた。 絞めるでもなく、撫でるでもなく。 だが軽く押さえられただけで苦しいのか、シンジは身体を捩って逃れようとする。 「そう、そんな顔がお似合いよ」 二人の動きが徐々に強く、激しくなる。 肌を打ち合わせる音が低い天井に響く。 ローションと愛液がまとわり付く、水を叩くような音。 シンジの喘ぐ息、アスカが漏らす吐息。全てがリズムを刻み、そのどれもが徐々に速まっていく。 「ううっ……あぁ……あ……もう」 「我慢する事無いわ……出せば良いのよ」 「でもっ……あっ」 「汚してみなさいよ、意気地なし」 アスカはシンジに擦り付ける腰の動きを一層速めた。 絞り尽くし、食い尽くしたかった。 シンジのモノが胎の中で暴れている。 細く硬いそれが翻弄され、根元から前後左右に揺さぶられて、アスカの中を抉るように動く。 「ああ、もうっ……もっと速くっ」 疲れたのか動きが遅くなったシンジを叱り付ける。 前後の動きと上下の動きがぶつかり合う。 「だめ…だめ…ああ……だめだっあああああっ」 「はぁ……はっ…ふっ……んっ……んあああっ」 シンジのモノが脈打ちながら、熱い滴を僅かに漏らすのを感じた。 それと同時に、アスカも果てた。 疲れ果て、シンジの胸の上に倒れ込む。 繋がっていた場所はどうしようもないほど濡れて、貼りついていた。 汗に塗れた胸を、同じように密着させる。 シンジの息がやけに穏かだと思ったら、目を瞑ったシンジはもはや、意識を手放した後だった。 |
目を覚ましたシンジは、自分の身体が拭き清められ、戒めも解かれている事に驚いた。 しかしもっと驚いたのは、穏かな顔をしたアスカが隣りに寝て居た事だ。 時計を見ると、もはや外は暗いであろう時間だった。 ミサトはまだ帰って居ないのだろうか? 身じろぎしたシンジに触れて眠っていたアスカが、目を覚ます。 「ああ、やっと気が付いたの」 アスカの声に、もはや怒気は含まれて居なかった。 一方でシンジも、もはやアスカから逃げ出そうとはしていない。 「どうしてこんな事したの……」 まだ裸のままの二人の身体を眺めながら、シンジが呟く。 アスカは一つ溜め息を吐く。 問われた所で、自分でも分かりはしないのだ。 ただ、憎んで居た。 汚したかった。 奪いたかった。 それだけだ。 |
「アンタはどうして逃げ出さないの」 「アスカは僕でも加持さんでも、誰でも良かったんじゃないの?」 「だったらどうしたって言うの」 「ううん、そう思っただけで……別に」 シンジは一度起こした身体を再び横たえた。 その肩にアスカが手を伸ばす。 細い顎を掴んで、顔を向けさせる。 「後悔してるんでしょ?」 「してない」 「どうして?」 「アスカは、してるの?」 「してるわよ……何もかも、間違ってるわ」 「そう、思えたんなら、何か変わるんじゃないかな」 シンジの声は至って落ち着いていた。 あんなに苦しそうに助けを請うたシンジが、一眠りしただけでまた余裕ぶった態度を取るのがおかしい。 「何が変わるっての」 「さあ、わかんないけど」 「無責任」 「かもね」 でも……と言い掛けて、シンジは口を噤んだ。 続きが聞きたい気もしたが、もうどうでも良かった。 シンジはもう、アスカから逃げ出さない。 既にシンジは落下を始めているのだ。 このまま落ちる所まで落ちてしまえば良い。 「ねえ、キスして」 「どうしたの?」 それ以上落ちる所が無い場所まで落ちてしまえば、とアスカは思った。 「驚く事ないじゃない。アンタが全部私のモノになるんなら、他に何も要らない」 「それ、僕の気持ちはどうなるの?」 「知ったこっちゃ無いわよ」 顔を舐め合うようなキスをした。 スキとかキライとか、そんな言葉は幾つ並べた所でウソでしかない。 ただ身体の奥底で感じていれば良い。 アスカは考える事を、止めた。 |
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