マッド赤木アス
               


風呂中心
アイを叫んだけもの







                                        
    背中に暖かい感触・・・ランの身体を感じる。
    床にへたりこんで、ランに身体を預けているような感じ。
    ランが身体を優しくなでている・・・
    身体にまとわりついたボディーソープの泡が、温かいお湯で流されていく感触。
    湯船から手桶でお湯をすくってかけているようだ。

    自分は・・・どうやら立ちくらみを起こして気が遠くなっていたようだ。

    今はランにもたれて座り込んでいる。
    徐々に視界が戻ってきた。
    のぼせかけていたとはいえ、立ち上がろうとしてめまいを起こすとは・・・

アスカ「・・・ううーん、脅かさないでよ・・・どのくらいこうしてた?」
ラン 「アスカちゃん暖かくって気持ち良い」
アスカ「ちょっと、離れなさい」
ラン 「いや!」

    ランが両手でアスカの身体を抱きしめた。
    手桶が転がって床の上でカラカラと音を立てる。

アスカ「触らないでっていったでしょ」
ラン 「いやいやいや」
アスカ「・・・・怒るわよ」

    口ではそういっても、無理矢理体を離してビンタ!という気にはなれない。
    ランは抱きしめるというよりしがみついているような感じ。

ラン 「どうして怒るのか分かんない」
アスカ「どうしてって・・・・・嫌っていったでしょう」
ラン 「どうしていやなのか分かんない」
アスカ「どうしてって・・・・どうしても!人に気安く触んないで!」

    ランがようやく手を離す。
    アスカが体を離して振り返ると・・・・ランが泣いていた。
    手で顔を覆うわけでもなく、息を詰まらせるわけでもなく、ただ静かにその頬を
   涙が流れ落ちる。

アスカ「なんで泣いてんのよ」
ラン 「・・・わかんない」
アスカ「やめてよ、私が泣かしたみたいじゃない」
ラン 「だって・・・・」
アスカ「・・・・・・・」

    アスカが何か言いかけたとき、ランが突然立ち上がった。

ラン 「やっぱり帰る」
アスカ「なっ・・なに言ってんの!」
ラン 「赤木博士の所に帰る」
アスカ「あんな所に戻ってどうするの?」
ラン 「なんにも・・・赤木博士は嫌い・・・でも、みんなが居るから」
アスカ「みんなって、他の子たち?」
ラン 「うん」
アスカ「・・・本気なの?」
ラン 「だって・・・ここにいても一人ぼっち」
アスカ「私やシンジが居るじゃない」
ラン 「触らしてくんない」
アスカ「あんたねぇ・・・それしかコミニュケーション手段がないわけ?」
ラン 「こみゅに・・・なに」
アスカ「はぁー(がっくり)・・他人と意志の疎通をはかる事よ。
    意志の疎通でも分かんないわね・・なんて言ったらいいか」
ラン 「仲良くすること?」
アスカ「そうね、それでも良いわ」
ラン 「仲良かったら触りっこするんじゃないの?」
アスカ「普通はしないの。もっとずぅーーーっと仲良かったら話は別だけど。
    あんたのは甘えてるだけじゃない」
ラン 「他に知らないから」
アスカ「お喋りしたり、一緒に遊んだり、いろいろあるはずよ」
ラン 「知らない」
アスカ「じゃあおぼえなさい」
ラン 「・・・・・・・・・・・ここに居てもいい?」
アスカ「あったりまえでしょ」
ラン 「・・・・ほんと?」
アスカ「私がいいって言ってんのよ」
ラン 「良かった」

    やっとランは落ち着いたようだ。
    その場に座り込む・・・アスカと向き合う形になってじっとアスカを見ている。
    ランが落ち着いたのを見てようやくアスカも安心する、が

アスカ「はっ・・はくしゅん・・っもう、冷えちゃったじゃないの・・・湯船に浸かるわよ」
ラン 「一緒でいいの?」
アスカ「あんたも冷えたでしょ、今回だけだからね」
ラン 「くすくすくす、そんな怖い顔しないで」

    狭い湯船に二人で入るためには、向き合っていたら互いの足が邪魔になる。
    初めは体育座りで向き合ってみたが、アスカはランの手を警戒して、ランに背中を向けさせる。
    膝にランの背中が当たって、始めてアスカはランの身体が冷え切っていることに気が付いた。

アスカ「あんた・・湯船にもたれてどのくらい私にお湯かけてたの?」
ラン 「ううーーん、分かんない」
アスカ「まったくもう、風邪引くわよ」

    アスカは半ば強引にランの身体を引き寄せて、背中と自分の胸をぴったり密着させる。
    お湯の中に浸かっていても、その背中が冷え切っていることがはっきりわかる。

ラン 「いいの?くっついてて」
アスカ「さっさと私を起こせば良かったのに・・・今回だけだからね」
ラン 「うれしい」

    ランがアスカに身体を預けるように座りなおす。
    アスカは湯船の中に深く浸かって、ランの肩までお湯に浸かるように身体を伸ばす。
    お湯に半ば浮いているので重さは感じない。
    ただ、密着しているランの背中からお尻にかけて、冷え切っているのが良くわかる。

アスカ「膝、出てるわよ」
ラン 「足のばしてもいい?」
アスカ「好きにしなさい・・・って、変な気起こすんじゃないわよ」

    ランが抱えていた足を伸ばす。
    湯船の底で二人の足が絡み合う。

ラン 「くすくすくす・・ずっとこうしていたいな」
アスカ「そんなに人とくっついてるのが嬉しい?」
ラン 「アスカちゃんは嬉しくないの?」
アスカ「別に何とも」
ラン 「変なの」
アスカ「そう?」
ラン 「だって、気持ち良いこと他に知らないもん」
アスカ「あんな所に居たんじゃ知らないことがあってもおかしくはないわね。
    泳いだり、走ったり、お日様に当たったり、気持ち良い風に吹かれたり・・・」
ラン 「それってそんなに気持ち良いこと?」
アスカ「もっといっぱいあるわよ・・・美味しいもの食べたり、綺麗なもの見たり、
    音楽聴いたり、笑ったり・・・とにかくいろんなことがあるんだから」
ラン 「アスカちゃんが一番好きなことって?」
アスカ「・・・・・人に自分の価値を認めてもらうこと。自分で自分自身を認めること」
ラン 「どういう意味?」
アスカ「頑張ってるねって、すごいねって、人が誉めてくれること。
    自分はこんなに頑張れたって、自分自身を誉めてあげれること」
ラン 「なんか難しそう・・・それってホントに好き?」
アスカ「・・・・・どういう意味」
ラン 「だって・・・・好きなことって、もっと簡単だと思ってた」
アスカ「・・・・・・・」

    アスカは自分にとって好きなことと、自分がしていることをもう一度考え直す必要があった。

    自分は本当に、人に誉められたり、自分を認めることが「好き」なのだろうか・・・
    好きなのではない、そうしていないと自分の存在価値を失う・・・その恐怖から逃れるため
   に、いつもがむしゃらな努力を続けてきたのではないか?

ラン 「気持ち良いことが好きなことって、恥ずかしい?」
アスカ「人に言えるようなことでは無いと思うわ」
ラン 「なんで?」
アスカ「だって、人間でなくてもできることじゃない・・・動物と同じ」
ラン 「動物じゃダメ?」
アスカ「人間として、自分に何が出来るか考えなきゃ・・・
    自分にしか出来ないことがなければ・・・・」

    そこまで言ってアスカは気が付いた。

    自分にしか出来ないって・・・なに?

    エヴァとのシンクロはシンジの方が上だ。
    この年で大学を卒業するほどの学力があるといっても、大学生など掃いて捨てるほど居る。
    自分の長い髪も、人より整ったその容姿も、とたんに陳腐なものにしか思えなくなってくる。

    自分の価値、存在理由、求めているものは何?

    自分自身への容認?

    誰かに必要とされたい
    誰かに認めてもらいたい
    誰かに誉めてもらいたい
    誰か、私を見つけて

    なにも持たない・・・常識もプライドも・・・ランの根元的な問いかけが、アスカの鎧を
   裸にしてゆく。

ラン 「アスカちゃん?」
アスカ「なっなんでもないわ」
ラン 「泣いてるの?」
アスカ「なんで泣かなきゃいけないのよ」
ラン 「悲しい感じがした」
アスカ「気のせいよ」

    ランが身体をずらして、アスカの頬に自分の額をこすりつける。

アスカ「なにしてんの?」
ラン 「私にしか出来ないことって・・・」
アスカ「別に気にしなくてもいいわよ・・・私だってまだ見つかんないから」
ラン 「ううん・・・今はこれしかないの」

    ランはアスカの上で体の向きを変える。
    ゆっくりとアスカの背に手を回して、首筋にキスをしながら身体を密着させてくる。

アスカ「本気でぶつわよ」
ラン 「いいよ・・・」
アスカ「あんた・・・」
ラン 「だってこれしかないもん・・・受け取って・・・お願いだから」

    アスカは黙ってランの身体に手を回す。

アスカ「そんなことしなくっても、あんたはここに居てもいいの」
ラン 「・・・上手よ、私。他の子たち、いつも私の隣を取り合ってた・・・
    私が一番上手だから」
アスカ「髪洗うより?」
ラン 「うん」
アスカ「・・・・どうしてそんなにしたいわけ?」
ラン 「アスカちゃんが好き・・・・だから、私のことも少しでも好きになって欲しいの」
アスカ「なんで?」
ラン 「だって助けに来てくれたもの」
アスカ「シンジを助けたかったのよ」
ラン 「知ってる・・・シンジ君も好き」
アスカ「・・・・・シンジとしたわよね?」
ラン 「うん・・・男の人って初めてだったから緊張した」
アスカ「リツコのせいだから、あんたに罪はないけどね」
ラン 「アスカちゃんはシンジ君のことが好きなんでしょう?」
アスカ「・・・・・・そうよ」
ラン 「シンジ君とはしないの?」
アスカ「しないわよ。・・・・まだ好きって言ってないもの」
ラン 「くすくすくす・・変なの、二人とも好き同士なのに」

    言いつつランの手が背中から前に回ってくる。

アスカ「その手はなに?」
ラン 「ちょこっとだけ」
アスカ「何が」
ラン 「アスカちゃんを気持ちよくさせてあげたいから、ちょこっとだけ」
アスカ「私はそういうのが嫌って言ってるでしょう」
ラン 「じゃあ好きになるよ、きっと」
アスカ「・・・やめて」
ラン 「大丈夫」

    耳元でささやき続けるランの声に、アスカは徐々に心地よさをおぼえていた。
    それと甘い香りのする吐息・・・
    前に回ってきた右手はアスカが押さえていたが、背中に回っている左手は、さっきから
    ずっとアスカの警戒心をほぐすようにゆっくりと動き続けている。

    まるで小さな子を寝かしつける優しい母の手のような感触。

    自分が人に触れられるのを嫌悪する本当の理由。
    自分を癒やすために触れてくれる手を知らない・・・
    自分が人に触れられるときは、いつも自分が罰せられるときだ。
    叱責と怒りと羨望と嫉妬・・・自分に触れる手は、いつも自分を傷つける手ばかりだ。

    今触れているランの手は、アスカの心の中の冷たい棘を溶かすかのようにあたたかい。

    アスカはいつの間にか、ランの右手を握っていた手を離していた・・・・

    ランの右手がゆっくりと動く。
    まだ少し警戒しているアスカの身体全体をなでるように。
    アスカの脇腹から胸を辿って首筋へ
    首筋からうなじへと回って耳元へ
    後ろからアスカの頭を支えて、お互いが正面から見つめ合うように傾ける。

    触れられて癒やされる心と、触れることでしか伝えられない心。

    静かで穏やかな、二人の心の溶け合う瞬間・・・

    アスカは力を抜いて、ランに任せることにした。

    ランはアスカに唇を寄せる・・かすかに唇の表面が触れあったかな、という程度のキス。
    同じようなかすかに触れるキスを、アスカの頬から首筋にかけて繰り返すラン。
    唇から首筋、そして鎖骨のあたりまで、範囲を広げて繰り返されるキス。

    徐々にしっかりと口づけてゆく。

    アスカは、なぜ今まで人に触れられることを避け続けていたかと後悔した。

    柔らかい唇の感触が心地よい。
    硬くこわばっていた自分の気持ちが溶けてゆくのを感じる。
    今はただ目を閉じて、この感触に溺れてしまおうと心に決めた。

    ランはアスカの鎖骨の付け根に唇を強く押しつけると、少し吸いながら舌で触れる。
    アスカの身体がそれに反応して少し動く。
    アスカの反応を見ながらそれを繰り返してゆく。
    耳の下、顎の付け根で一番アスカが反応する。
    いったん唇を離して、ゆっくりと舌でそこを舐めあげる。
    閉じていたアスカの口が開くのを合図に、右手を徐々に下ろしてゆく。
    アスカの左の乳房を、下から包むように揉みしだく。
    ランの小さな手には少し余る大きさ。
    弾力のある感触を楽しみつつ、親指と人差し指の間にその先端を挟む。
    アスカが息をのむのがわかった。

ラン 「敏感ね、アスカちゃん」

    アスカは黙ってランに身を任せたままだ。
    右手は動かし続けながら、もう一度唇で触れ合う。
    今度ははっきりと触れあうキス。
    アスカは口を閉じていない。
    舌を伸ばしてアスカの舌を探る。
    先端が触れあったとき、アスカが一瞬逃げた。
    が、すぐにもう一度舌先で触れあう。
    徐々に触れあう部分が拡大してゆく。
    つながった口の中で互いの唾液が絡み合う感触。

    アスカがランの背中に手を回す。
    お湯から出て外気に触れ冷たくなり始めた肌にお湯をすくってかける。




    ランはアスカの胸を弄んでいた右手を徐々に下に伸ばしてゆく。

    太ももに触れてみる。
    アスカは力を抜いたまま、ランが次にすることを待っている。
    太もも全体を、手の平でゆっくりとなでる。
    アスカが警戒していないことを確かめて、アスカの太ももの間に膝をつく。
    右手でアスカの太ももを、もっと広げるように促して、膝の位置をずらして、自分もお湯
   に浸かるようにアスカの横に身体を密着させる。

    唇はお互いに触れあったまま、舌が絡みあったまま、右手をアスカの股間に移動させる。
    お湯が動くのにあわせて、アスカのアンダーヘアが揺れているのを手の平に感じる。

    手の平全体で包むようにアスカの股間を押さえる。
    手が触れた瞬間に、つながったままの口からアスカの押し殺した声が聞こえた。

    お湯の中でもはっきりとわかる、股間に張り付く粘性の液体の感触。
  
    そっと指先で押し広げると同時に、長い口づけを終わらせる。

ラン 「感度いいよ、いっぱい濡れてるもん」

    アスカは答えない。
    ただつむった瞼が震えている。

    ランはアスカの中に指先が入り込まないように気を付けながら、そっと割れ目に沿って
    指先を滑らせる。
    かすかに感じるつぼみの膨らみ・・・指に絡む肉襞の感触。

    アスカは自分の指先とは違う、他人の指の感触に酔っていた。
    自分の意志とは無関係に蠢く指先が、自分では与えることの出来ない快感を生む。

    敏感な部分に痛みを感じさせないように、アスカから溢れてくるぬめりを指に絡めながら
    ランは指先の感覚に神経を集中させて、指を滑らせ続ける。
    アスカの身体のわずかな変化も見逃さないように気を付ける。
    徐々に充血してきて感触が変わってくる。
    初めのうちは繊細な感じがした肉襞が、厚みを増して柔らかくなってゆく。
    入り口を塞ぐように閉じていたそれが、ランの指を求めるように開いてゆく。
    滑らせ続けていた指先を少しだけ曲げて、アスカの中に侵入を試みる。

アスカ「んっ」

    初めてアスカが声をあげる。
    開いた口から吐息が聞こえる。

    指先をほんの少しだけ曲げたまま、ゆっくりと奥の方へと侵入する。
    指が根本まで入ったのを確認して、手の平を外側に押しつける。
    中指の付け根につぼみの膨らみを感じて、そこを刺激しつつアスカの中を指でかき回す。

    アスカは自分の中にランの指を感じている。
    ぼんやりとした感覚だが、確かに体の中で指先が蠢いている。
    だが快感を感じるのは、押しつけられた手の平の方だ。
    つぼみが充血して膨らんでいるのが自分でもわかる。

ラン 「痛い?」
アスカ「大丈夫」
ラン 「中で感じる?」
アスカ「・・・・ぼんやりしてる。はっきりとはわからない」

    ランは再び指先の感覚に神経を集中する。
    指の腹で、アスカの中の前側の壁をこすりあげるようにしながら指を抜き出す。
    入り口にほど近いところで、わずかだが他の部分とは違う感触がする。
    そこを指先で確かめてみる。
    かすかにざらつくような部分があり、他の部分よりも硬い感じがする。(註)

ラン 「ここは?気持ち良い?」

    アスカはかすかにうなずく。
    見ればその顔はずいぶんと上気して頬に赤みが差してきている。

    ランはアスカの股間の手はそのままに、アスカの背中に回る。
    アスカを背中から抱く格好になって、左手も股間に伸ばす。
    右手で中を攻めるために、アスカの右膝を持ち上げて下から手を回し、左手は上からつぼみ
   を攻める。
    アスカの中では感覚の鋭いわずかな範囲を確実に指先に捕らえ、外側では膨張して敏感に
   なった膨らみを人差し指と中指の間に挟む。
    さらにうなじを唇と舌でなで上げると、アスカはたまらずに声を漏らした。

アスカ「あぁっ」

    調子に乗って耳たぶを軽く噛む。
    唇でくわえて、耳たぶの裏側を舌で舐めあげる。

    アスカは自分の腰が勝手に動くのを感じた。
    中と外から一番敏感な部分を挟み付けられるような感じがするたびに、自分の股間をラン
   の手に押しつけるように腰がくねる。

アスカ「うぅ・・っく・・・はぁ・・はぁ・・もぅ・・はぁ・・もうやめて」
ラン 「くすくすくす、なんで?」
アスカ「あぁっ・・だめ・・はぁ・・はぁ・・変になりそう」
ラン 「ちゃんと最後までするよ」
アスカ「あっ・・・ああぁっ・・だめっ・・・おかしくなっちゃう」

    ランはさらに攻める手を動かし続けるが、アスカはそれをとどめることが出来ない。
    自分の意志とは裏腹に、もっと刺激を求めて身体が動くのを止められない。

アスカ「うぅっ・・くうぅっ・・あぁ・・ああっ・・」

    ランが首を傾けてアスカの顔をのぞき込むと、アスカがむせび泣いている。

    自分がこのまま壊れてしまうと感じる恐怖。
    今の刺激と快感をもっともっとと求める衝動。
    肉欲と自制の狭間で思考が停止する。
    拒否することが出来ないまま、徐々に強まる快感に自制心が振り切られる。

    アスカの身体がリズムを刻みながらくねる。
    体の中からわき上がる律動は徐々に強くなってゆく。
    ランはそれにあわせて指先を操る。
    アスカのリズムとぴったり一致したタイミングで、さらにアスカを絶頂へと誘う。

アスカ「あっ・・あんっ・・ああっ・・はあ・・はあ・・はああ・・ああっ」

    アスカの喘ぎが切なく細く甲高いものに変わる。
    女のランでさえ思わずもっと泣かせたいと思うほどに甘い声。<お聞かせできないのが残念です

    アスカは台所にいるシンジに聞こえたらどうしようと息を殺していたことさえ忘れてしまっ
   ていた。
    体の中から自分の意志とは関係なく、切ない喘ぎが漏れるのを止められない。
    もうランの指先さえ確かに感じることが出来なくなる。
    ただ波のように寄せてくる快感の高まりに、感覚ではなく身体全体が反応するのを止めら
   れない。

    最後の瞬間までアスカを攻める手を止めないために、ランは伸びようとするアスカの右足
   を抱える。

アスカ「はぁっ・はぁっ・はぁっ・はあっ・はあっ・ああっ・あんっ・ああっ・
    あん・あん・あん・ああっ・あ・あぁーー・・・・・」

    アスカが体を反らせて絶頂を迎える。
    最後にひときわ切なく細い声が喉から漏れ、一瞬動きが止まったあと、ぐったりとランに
   身体をあずけ、放心したように脱力する。

    ランはそっとアスカの股間から手を離して、まだ息の荒いアスカの身体をそっと抱きしめる。

アスカ「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」
ラン 「しばらくじっとしてなきゃダメよ」
アスカ「・・はぁ・・・はぁ・・うっ・動けっていわれても・・・・動けないわよ・・・」
ラン 「良かった・・・満足した?」
アスカ「もう・・だめよ・・いま・・さわられたら・・死んじゃいそう・・」

    ランは身体をずらしてアスカを横から抱きしめる。
    頬に唇を寄せ、アスカがこちらを向くのを待つ。

    アスカは息を整えると、ランに唇を寄せる。
    絡み合う二人の唇。
    今度はアスカから舌を求めて伸ばす。
    ランはその舌先を捕らえて吸い込みつつ、自分の舌でアスカの口の中を刺激する。
    混じり合った唾液が顎を濡らすが、求めあう、むさぼるようなキスは終わらない。

    ランはアスカの背に回した手を動かし始める。
    キスが激しさをますのと同時に、足を絡めて胸を合わせる。

    アスカはランが身体を重ねてくることで、自分の中の一度果てたものがもう一度波のよう
   に寄せてくるのを感じていた。

    ランが絡めた足をアスカの股間に押しつける。

    アスカののどの奥から再び喘ぎが漏れる。

アスカ「くぅ・・うぅ・・・ううぅ・・・」

    口を塞がれていて声にはならないが、たしかに喘ぎが漏れるのを確認して、ランはキスを
   やめる。

ラン 「アスカちゃん・・・今度は私も気持ちよくなって良い?」
アスカ「まって・・・さわらないで・・・もう・・・壊れちゃう」
ラン 「一度イッたからちょっと敏感になってるだけよ・・・大丈夫」
アスカ「うぅ・・・はぁ・・どうするの?」
ラン 「くすくすくす・・二人とも気持ちよくなれるの」

    ランは絡めていた足をほどいて、アスカの足の間に移動する。
    正面から向き合う格好で、アスカの右足を持ち上げて自分の腰に絡ませる。
    同じように自分の右足を、アスカの左足の上から腰に絡ませ、膝を曲げてアスカの身体を
   引き寄せる。

ラン 「ここが、気持ちよくなるように体を動かして」

    ランが触れあっている二人の股間の間を指さす。
    二人とも湯船の中に深く身体を沈めて、肩で浴槽の縁を押して互いの股間を相手に押しつける。

    触れあっている部分はお互い充血しきっていて柔らかい。
    先ほどの指による刺激とはひと味違う感触だが、初めての感覚がアスカを夢中にさせる。
    ランの股間全体にぬめっとした感触がする。
    体の中から溢れてきたものがまとわりついている感じ。
    たぶん自分もそうなのだろう・・・互いにあふれ出たもので股間はぬるぬるとして気持ちいい。

    右足に力を入れてランの左足に絡める。
    ランが左足のひざを立てる。
    同じようにランが右足に力を入れて、アスカが左のひざを立てる。

    互いに相手の右足の太ももの付け根に自分の股間を押しつける感じ。
    その状態でランは自分も股間の快感を求めつつ、アスカのつぼみを中心に腰をくねらせ始める。

アスカ「はぁっ・・はぁ・・はぁ・・はあ」
ラン 「あう・・・ああっ・気持ち良いよう」

    ランの腰が動くのに刺激され、アスカは自分の身体がさらに快感を求めて勝手に蠢くのを感じる。
    先ほどと同じように自分の腰が意志とは関係なくくねるのを止められない。

アスカ「はぁっ・・はぁっ・・はぁっ・・はぁっ」
ラン 「うんっ・・んあっ・・はあっ・・ああっ」

    ランは身体をねじって、アスカの股間と自分の股間が交差するように体勢を変える。
    仰向けになっているアスカに対して、左肩を下にして横向きになる。
    その状態で腰を動かすと、互いのつぼみがかすかに触れあう。

アスカ「はぁあっ・・あんっ・・ああっ・・」

    ランはもっと快感をむさぼろうと、アスカの右足を身体の前で抱えて、自分の方へと引っ張る。
    それに応えるように、アスカも自分の身体に乗ったランの右足を抱える。

    ランはさらに腰の動きを早める。
    腰骨を中心にして、股間をこすりつけるように前後にくねらせる。

    アスカはその腰の動きにつれて、ランの肉襞とつぼみが、自分の一番敏感な部分を捕らえてい
   るのを感じる。

ラン 「アスカちゃん・・・もっと・・こっちに押しつけて」
アスカ「うぅっ・・うん・・はぁっ・・はぁっ・・」

    アスカが背を伸ばして、ランに向かって腰を押しつける。

    押しつけられた股間の一番敏感な部分に自分の割れ目が直交するように動く。

    充血した互いの肉襞が相手に柔らかい快感を与えているのを自覚しつつ、自分の快感に溺れて
   ゆく二人。

ラン 「あう・・あんっ・・あんっ・・あんっ・・あんっ」
アスカ「はぁっ・はあぁっ・はあぁっ・はあぁっ・はあぁっ」

    お互いの吐息が同時に漏れている。
    つぼみが触れあうたびに、同じリズムで繰り返し快感の波が高まるのを感じる。

    ランは動きを止め、つぼみに集中する。
    互いのつぼみを相手に押しつけた格好で、もう前後に動くことはなく、ひたすら相手に押し
   つけることで快感を高めてゆく。

    アスカの腰がくねる。
    ランのつぼみの膨らみを自分のつぼみでダイレクトに感じている。
    互いの腰の動きがシンクロする・・・少し離れて、強く押しつけて、少し離れて、また強く。

ラン 「はんっ・はあっ・あんっ・あんっ・あんっ・はあっ・ああっ」
アスカ「ああっ・ああっ・はあっ・はんっ・んあっ・ああっ・ああっ」

    互いの喘ぎもまったく同じように、リズムが徐々に早まってゆくのを感じる。
    アスカは自分の快感に溺れつつも、ランの喘ぎを聴いていた。

    もっとこの子に快感をあげたい、もっとこの声が聴きたい。

    それはランも同じこと・・・
    互いの身体が相手にダイレクトに快感を与えて、まるで二人の感覚が溶け合っていくような感じ。

    互いにリズムが早くなってきたのを感じる。
    もうイッてしまう・・・この子も一緒にイカせてあげたい。
    そう思うと動きが加速し始める。

アスカ「あっ・あっ・あっ・んっ・ああ・はっ・んっ・あっあっああっ」
ラン 「んっ・うぁっあんっあんっあんっはんっはんっあっあっああっ」

    相手の喘ぎが甘く切なく響く・・・狭い風呂場の中で残響がこだまして、自分が高まっている
   声なのか、相手が高まっている声なのかわからない。

    体を反らせて強く相手に押しつけるアスカ。
    そのアスカの身体を足で挟み付けるようにして応えるラン。
    お互いに、ひときわ切ない喘ぎを漏らして同時に絶頂に達する。

アスカ「はっあっあっあんあんあんああっあ・あぁーー・・・・・」
ラン 「んっあっあっはんあんあっああっあ・あああっ・・・・・」

    そのまま二人して脱力する。
    互いに肩で息をするほど息が上がっている。

ラン 「はぁ・・はぁ・・はぁ・・気持ちよかった」
アスカ「はぁ・・はぁ・・はぁ・・わたしも・・」

    ランがゆっくりと絡みついた足をほどいて体を離す。
    アスカは浴槽の中に沈んでしまいそうなのをこらえて体を起こす。

アスカ「・・・・お湯抜かなきゃね」
ラン 「なんで?」
アスカ「すごくぬるぬるしてるわよ・・シンジがこの後入るんだから」
ラン 「くすくすくす・・身体もべたべたしてる」
アスカ「ほんと・・・自分であきれちゃうわ」

    浴槽のお湯を抜いて、二人でシャワーを使って身体を流す。
    シャワーを浴びながら、ランがアスカの身体をそっとなでる。
    同じように、ランの身体をアスカがなでる。

    新しくお湯を張るが、なんだか浴室全体に二人の体液の臭いが残ってしまった気がする。

アスカ「なんか甘い匂いがしない?」
ラン 「しょうがないよ・・いっぱい濡れてたもん、アスカちゃん」
アスカ「あんた、人のこと言えないでしょ」
ラン 「くすくすくす・・私の身体はそういう風に出来てるから」
アスカ「・・・・・今日だけ特別なんだからね」
ラン 「気持ちよかったでしょ?」
アスカ「あんたが得意なことはよーーくわかったから、もうしなくていいの」
ラン 「ええーーっ・・・なんでぇ?」
アスカ「そんなに気持ちよくなりたきゃ自分ですればいいじゃない、人が見てないところで
    こっそりするのは別に勝手にすればいいわ」
ラン 「アスカちゃんもそうするの?」
アスカ「わっ私はしないわよ、そんなこと」
ラン 「気持ちよくなりたかったらいつでも言ってね・・・役に立てると思うから」
アスカ「はぁーー」

    脱衣所で体を拭きながら、風呂場の換気扇を回す・・・気休めぐらいにはなるだろう。
    身体を拭き終わるとすぐに台所に行こうとしたランに、パジャマの着方を教えてやる。

アスカ「二度とシンジの前で裸になるんじゃないわよ」
ラン 「脱がないと気持ち良いこと出来ない・・・」
アスカ「しなくていいの」
ラン 「アスカちゃん・・・シンジ君独り占めする気だぁ」
アスカ「うっさいわね、これに関しては譲れないわ」
ラン 「うーむぅ・・むぅむぅむぅ!」
アスカ「なによ、文句言わないの!」

    台所の方からだろうか、料理のいい匂いがする。
    アスカはまだ身体が熱く火照っているのを感じて、シンジに気付かれないか緊張しながら、
   ランをつれて台所へ向かった。






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制作・著作 「よごれに」けんけんZ

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