後編Dパート |
外がもう明るい・・・カーテンから日の光が漏れてる。 見慣れない天井・・・そっか、シンジの部屋だ。 昨日の夜は灯りつけたままだったのに、いつのまにか天井の明かりが消えてる。 隣にシンジがいるはず・・・寝返りをうつと、シンジのやさしい瞳と目があった。 「おはよ、アスカ」 「ん・・いつから起きてたの?」 「さっき」 「今何時?」 「9時半」 「もう・・・起きなきゃダメ?」 「どっちでもいいよ」 「今朝少し寒いね」 シンジの身体にぴったりひっつく・・・あったかい。 あれ?・・・シンジ、パンツはいてる・・・私は裸のまま。 ちょっと恥ずかしいな。 「起きなきゃ・・・服とって」 「昨日お風呂場から・・・」 「そっか・・・無いんだ」 「ねえアスカ」 シンジが私の肩を抱いて唇を寄せてくる。 エッチしたいのかな? 朝からシンジと・・・私も・・・したいなって思ったんだけど・・・ 「ダメ・・・ミサトが帰ってくるかもしれないから」 「・・・そうだね」 シンジはあっさり引き下がる・・・淡泊なやつ。 ベッドを降りて、私のバスタオルを取ってくれる。 シンジの背中に・・・爪のあと・・だよね、あれ。 「ごめん・・・背中にあとつけちゃった」 「いいよ・・・アスカも首筋・・・気を付けてね」 キスマークかぁ・・・嬉しいかもしんない。 ・・・シンジと過ごした夜の証拠。 二人で迎える朝ってどんなんだろうっていろいろ想像してみたけど・・・ 案外普通にしてる、お互い。 それだけ近づいた証拠かな? 「シャワー浴びてくる・・・朝ご飯って」 「すぐ出来るよ・・昼から出かける約束、忘れてないよね?」 「うん」 タオルを身体に巻いてベッドから降りる。 シンジが手を取って・・・肩を抱いて・・おはようのキスかな? 唇を重ねて、互いの舌に触れあっただけで終わるキス。 「朝ご飯の用意してるから、シャワー行ってて」 「うん」 シンジは部屋着を着てキッチンに、私はバスタオルのままお風呂場に。 お風呂場の鏡の前で髪をあげてみる。 首筋からうなじにかけて、いくつかキスマークが残ってる。 今日は・・・髪、縛れないね。 |
キッチンで朝食の用意をする。 パンとオムレツとサラダだけの簡単なメニュー。 昨日準備しておいたから、すぐに出来る。 アスカのシャワーはどのくらいかかるかな? とりあえずロイヤルミルクティーをと思って、鍋で牛乳を暖めてると電話が鳴った。 「あ、おはようございますミサトさん・・・ええ・・・はい・・・わかりました」 ミサトさんから・・・1時頃に帰るからお昼はミサトさんの分もだって・・・ 1時か・・・まだ時間があるな。 アスカの寝顔を眺めていたときのことを思い出す。 かわいい寝息・・・安らかな寝顔・・・柔らかそうな唇。 本当はキスして起こそうと思ったんだけど、あんまりかわいかったからずっと眺めてた。 アスカが目を覚ましたとき、僕はアスカをもう一度抱きたいと思った。 ・・・愛おしくて、切なかった。 アスカはミサトさんのことを心配して、さっきはダメって言ったけど・・・ ミサトさんはお昼まで帰ってこない。 二人だけの時間は残りわずか。 このままただ過ぎ去っていってしまうのか・・・ 僕は鍋をかけていたコンロの火を止めると、アスカがいるお風呂場に向かった。 |
熱いシャワーで昨日の汗を流す。 髪を濡らすとやっかいだからタオルでまとめて。 ちゃんと洗った方がいいわよね? ボディソープをスポンジに・・たっぷり泡立てて肌を撫でる。 私の汗なのか、シンジの汗なのか・・・肌にまとわりついてたのがはがれ落ちていく感じ。 腕を洗って、首筋を洗って、胸を洗って・・・ やっぱりあそこも洗わないとダメよね? スポンジを置いて、イスに腰掛ける。 指でそっと触れてみる。 なんか、やっぱりべたべたする。 私のモノなのかシンジのモノなのか・・・両方ね、多分。 中まで洗わないといけないのかな?・・・ ・・・やっぱり綺麗にしとかないとまずいわ。 ぬるいお湯をシャワーから出して、あそこに直接あててみる。 指で優しくこすって、残ってたべたべたするのを洗い流す。 ・・・やだ、なんか感じて来ちゃった・・・ イスを脇に置いて床に直接腰を下ろす。 あそこにちゃんと真っ直ぐシャワーにあたるように調節する。 中までお湯が入ってくる感じ。 暖かくって気持ちいい。 こんなことするのは初めて。 自分の指を少し入れてみたことはあるんだけど。 どうしよう、シンジにみられたら恥ずかしいな。 なにしてるんだって思われるよね。 お湯をあてながら、指をそっと中の方に入れてみる。 やっぱり中もぬるぬるしてる。 昨日のかな?それとも今感じて濡れて来ちゃったのかな。 どうしよう・・・やめらんないよ。 |
脱衣所まで来たけれど・・・なんて言ったらいいのかな? アスカを今抱きたいって思ってる・・・猛烈に。 だけど・・・ 曇りガラスの向こうでアスカが身体を洗ってるのがわかる。 頭が赤く見えるのはタオルで巻いてるからかな? スポンジで身体を丁寧に洗ってる。 昨日の夜は・・・二人とも汗びっしょりになってたから・・・ 僕もシャワーをって、急に入ってったらやっぱりおかしいかな? シャワーを浴びてるアスカの後ろ姿をガラス越しに眺めるだけで、自分のモノがはち切れん ばかりに硬直してくるのがわかる。 とりあえず、服を脱いで裸になる。 鏡で背中を見ると、アスカがしがみついた跡がはっきり残ってる。 アスカの方をもう一度みる。 あれ? しゃがんだのかな。 イスに腰掛けてしゃがんでるみたい。 あの体勢は・・・やっぱりあそこも洗わなきゃってことだよね。 自分でどうやって触ってるんだろう。 見てみたいけど・・・それじゃあただの覗きじゃないか。 アスカが椅子から降りて、床に腰を下ろした。 シャワーの音だけが響いてる。 妄想が膨らむ。 自分のあそこに触れてるアスカ。 どうしよう、我慢できそうにないけど・・・今入ってくわけには・・・ 「・・・うんっ・・・」 今のは? アスカの・・・喘ぎ声!? |
どうしよう・・・ほんとに感じて来ちゃった。 あったかいお湯があそこに当たって、中にも入ってきて・・・ はじめは洗うために入れた指が、だんだん勝手に動き出すのを止められない。 「・・・うんっ・・・」 外側の敏感な蕾に触れたとたんに、思わず声が出ちゃった。 シンジが気付いたらどうしよう。 私・・・恥ずかしい事してる。 そう思うと顔が、体が熱くなる。 でもやめられないの。 昨日のシンジの指を思い出す。 昨日のシンジのモノを思い出す。 シンジのことを考えながら自分で触れてるなんて・・・恥ずかしくって情けなくって・・・ なのに・・・気持ちいいの。 指が・・・中で勝手に動いてる。 入り口から入ったすぐそばに、ざらざらして少し硬いところがある。 外側の蕾のところとつながってるみたい。 一番奥まではシンジみたいに指が届かないから、中ではここが一番気持ちいい。 指を曲げてそこを強くこすってみる。 外側にはお湯があたってる。 どうしよう、どんどん気持ちよくなってく。 ・・・声が出ちゃう・・・ 声が漏れないように歯を食いしばってみるけど・・・もうダメ。 その時、後ろから少し冷たい風が当たるのに気付いた。 |
アスカの・・・喘ぎ声? ひょっとして、洗ってるうちに感じちゃったのかな? どうしよう・・・見てみたい見てみたい見てみたい見てみたい見てみたい見てみたい! でも・・・ダメだ、覗きだなんて・・・けど・・うう 我慢できずにガラス戸をそっと開ける。 ホンの少し、3センチほどの隙間からアスカの様子をうかがう。 こちらに背を向けて、身体を丸めるようにしゃがんでる。 シャワーが股間にあたってる。 手が・・・やっぱり股間に伸びてる。 アスカの息づかいが荒いような気がする。 手が・・・けっこう激しく動いてる。 あれは・・・洗ってるのか?ホントに? 洗ってるうちに感じちゃってやめられなくなったとか。 だとしたら、自分でイッちゃうまで終わらないのかな。 自分のモノはもう完全に膨張しきってる。 アスカの姿を見て興奮して、自分の息があがってくるのがわかる。 アスカが一段と身体を丸めた。 押し殺したような喘ぎ声がかすかに聞こえる。 ダメだ、我慢できそうにない。 もっと見たいと思って無意識のうちに戸を開けてたみたいだ。 アスカがこっちをふりむいた! 「シンジッ!」 驚いたアスカの顔。 「・・・・アスカ」 「・・・見てたの・・」 アスカの悲しそうな顔。 消えてしまいそうな声。 恥ずかしくて顔を上げられないみたいだ。 どうしよう・・・僕はどうしたら。 「アスカ」 「イヤッ・・来ないで・・・見ないで・・・お願いだから」 「アスカ」 「もう出てってよ」 「アスカ」 「イヤだってば」 アスカはほとんど泣き出しそうな声だ。 僕は戸を開けてアスカに近づいていく。 「ごめんなさい・・こんなつもりじゃなかったの」 「・・・アスカ」 「恥ずかしいから見ないで・・・許して」 「・・・アスカのせいだからね・・・僕は・・もう、我慢できそうにない!」 泣き出してしまったアスカをそのまま浴室の床に押し倒す。 |
シンジに見られてた! 恥ずかしくって死んじゃいたいぐらい。 出ていって、て頼んだのにシンジは私の頼みを聞いてくれない。 どんどん近づいてきて・・・シンジも裸で・・・すごく興奮してて。 そのまま床に押し倒されてた。 「ヤダッ・・・もうやめて・・・見ないで」 「・・・アスカ」 「ごめんなさい、もうしないから・・・許して」 「ダメだよアスカ・・・我慢できないんだ、僕も」 「恥ずかしいの・・・お願いだから見ないで」 「アスカ・・・恥ずかしくなんか無いよ・・・すごく可愛いから」 「・・・・・」 「僕とするのはイヤ?自分でする方がいいの?」 私は黙って首を振ることしかできない。 「ミサトさんから電話があって、昼に帰るって・・・二人でいられる時間がもう無いんだ」 「・・・・シンジィ」 「大丈夫だよね・・・もう・・・準備できてるよね?」 「・・・私もシンジが欲しいの・・・我慢できなかったのよ・・・だから」 「もういいよ・・・僕も・・今・・アスカが」 シンジが強引に私の膝の間に身体をこじ入れてくる。 いつもの優しいシンジとちがう。 激しく私の身体を求めてる。 私は逆らうことが出来ない。 逆らうつもりなんか無い。 シンジが私の中心に硬くこわばった熱いモノを押しつけてくる。 私は足を開いて受け入れる。 シンジが欲しい・・・今すぐ。 シンジはすぐに入り口をこじ開けるように突き立ててくる。 けど、私から溢れたモノはシャワーで大半が流れてたみたい。 昨日のように滑らかに入ってこない。 摩擦と抵抗であそこがきしむ。 痛いっ!痛い痛い痛い! けどやめてほしく無い。 早く私をシンジで満たして! |
アスカが苦しそうに顔をゆがめる。 アスカのあそこはいつものように滑らかに僕を受け入れてはくれない。 けど、僕の中の狂った獣欲は突進することをやめようとしない。 むしろ摩擦と抵抗が快感ですらある。 苦しいはずなのに、痛いはずなのにアスカはただ耐えてる。 少し後退して、勢いをつけて突き入れ、また少し後退して。 まるで穴をうがつようにアスカの中を少しずつ進んでいく。 そのたびにアスカの顔が苦痛で歪む。 けど、その苦悶の表情に獣欲がかき立てられる。 アスカをいたわる、アスカに与えるいつもの自分とはちがう衝動。 ただ蹂躙したい 征服したい アスカの全てを! 数回の突撃の末、ようやく僕のモノがアスカの中に収まる。 しばらく待てば、アスカの中が潤って滑らかになるはずだ。 けど今の僕はそれすら待てない。 抵抗を感じながらも強引に腰を引く。 もう一度突進する。 「くうっ・・ううっ」 アスカが食いしばった歯の間から苦痛の呻きをあげる。 膨れ上がった僕の獣欲はそんな声ではひるまない。 もう一度腰を引いて、突き上げる。 「うっ・・ああっ」 今度はアスカがはっきりと苦痛の呻きをあげる。 いつもの僕ならアスカをいたわるために動きを止めたはずだ。 だが今の僕はちがう。 狂ったようにアスカを貫く。 アスカの目尻から涙が溢れる。 それすらも僕の獣欲をさらに満足させる刺激に変わる。 |
シンジが・・・シンジがいつもと違う。 まるで飢えた獣のように私を襲う。 抱かれてると言うより貫かれてる。 愛されてると言うより征服されてる。 私がシンジに蹂躙されてる。 痛いのに、苦しいのに、辛くない・・・むしろ嬉しい。 狂ったように私を求めているシンジが嬉しい。 不意に目尻から涙がこぼれる。 痛みのせいもあるけど、それだけじゃないの。 私が求めてた愛の形はコレかもしれない。 愛し愛されて、いたわり癒やされる愛も嬉しい。 けど・・・それだけじゃダメ。 もっと私を求めて欲しい。 狂ったように私を求めて欲しい。 私だけを見ていて欲しい。 シンジに・・・シンジに必要とされる存在でなければイヤなの。 シンジに見守ってもらうだけじゃイヤ。 シンジに優しくされるだけじゃイヤ。 シンジに甘えるだけの自分が許せない。 今は違う。 シンジは私だけを見て、私をたしかに必要としてる。 強引かもしれない。 乱暴かもしれない。 不器用かもしれない。 苦痛を伴うものではあるけど・・・たしかな絆を感じる。 |
アスカのことを思いやる余裕がない。 自分の獣欲に負ける。 狂ったようにアスカを求める。 アスカが欲しい・・・その全てを。 アスカのプライドを傷つけることが無いように振る舞ってきた。 アスカを傷つける全てのものから守りたかった。 アスカの笑顔だけが見ていたかった。 けど今は違う。 自分の気持ちはそんな優しいものじゃない! ただ、狂おしいほどにアスカを手に入れたかっただけだ。 そのための偽りの優しさだったのかもしれない。 その仮面を捨てて、自分本来の姿でアスカと向き合う。 拒絶されると思ってた。 アスカは自分を大切にするものだけを近づけると思いこんでた。 アスカと対等以上の関係になれるとは思ってなかった。 けど、アスカは僕を受け入れてる。 アスカが求めていたのは、うわべだけの優しさなんかじゃない。 「アスカを必要とするもの」をアスカ自身が必要としていたんだ。 僕は自分を解き放つ。 抑圧されたエゴをむき出しにしてアスカに挑む。 アスカの全てを手に入れるために。 |
徐々に痛みが薄れていく。 私の中が潤って、シンジの動きが滑らかになる。 快感だけが強まる。 シンジの動きが加速する。 シンジの身体に両足を絡めて捕らえる。 もう逃がさない。 狂ったように私を求める、愛おしい人。 |
アスカの中が滑らかになって、僕の動きが早くなる。 もっと快感をむさぼりたくて、めちゃくちゃに腰を突き立てる。 アスカが僕の身体を両足で捕らえる。 僕はアスカの身体を両手で力一杯抱きしめる。 僕のモノだ僕のモノだ僕のモノだ! アスカも僕の身体に手を回した。 背中に爪を立ててしがみついてくる。 その口からは・・・苦痛ではない、快感の喘ぎが漏れ始める。 |
シンジの動きがさらに加速する。 私の中を快感が満ちていく。 満ちあふれた快感が口から溢れるように喘ぎが漏れる。 「はぁっ・はぁっ・はぁっ・はぁっ・はぁっ・はぁっ・」 もう恥ずかしくない。 |
アスカの喘ぎが僕の耳元で響く。 その切ない響きも僕のモノだ! もっと響かせたくて強くアスカを突き上げる。 アスカは張りつめた弦。 僕は弦をかき鳴らす弓。 アスカというチェロをかき鳴らす僕というチェリスト。 そう、これは二人だけのリサイタル。 |
「あっ・あっ・あっ・あっあっあっああっ・あっ・」 私の中でシンジが膨れ上がってる。 それとも私がシンジを締め付けるの? 私の中がシンジでいっぱい。 「アスカッ・アスカッ・・」 耳元でシンジが叫んでる。 絶頂に達する予感。 シンジの背中に爪が食い込む。 絡めた足がシンジを締め付ける。 それでもシンジは止まらない。 「ああっあああっ・はああああああっ・・・ああ・・・あ・・・・・・・あ・」 もう・・・このまま死んでしまってもいいと思える瞬間。 自分のあげた声の残響が狭い浴室内にこだましてる。 「はあっ・うっ・ううっ・・・うっ・・・・・・ふう」 一瞬遅れてシンジが果てた。 私の中にほとばしったシンジのモノをはっきり感じる。 そのまま崩れるようにシンジが私に身体をあずけてくる。 硬い床にあたって背中が痛い。 けど、離さない。 愛おしい人・・・これからもずっと、私だけを見ていて。 |
なにも言葉は交わさなかった。 ただ、二人でしばらく荒い息をはき続けた。 言葉で確認する必要はなかった。 この瞬間に二人の間でなにかが変わった。 お互いに感じている。 本当の自分を。 求めていた愛の形を。 二人だけのリサイタルを。 |
|
|