シチュエーションZERO
Part3.「温もり」Aパート




Written By.みゃあ

 
みゃあ注:
*この作品はアスカがもし来日しなかったら…という設定で進みます。
*みゃあ「純愛モード」作品。







  
ふわり…。
 
レイは、気がつくとシンジに体を寄せていた。
 
彼の前に立った時、胸の痛みは最高潮に達していたのだ。
 
レイはシンジにすがるように、彼に触れることを求めた。
 
「え…ええぇぇぇぇぇぇぇぇっっっ!!?」
 
シンジの驚いた声が聞こえる。
 
同時に、トウジ、ケンスケをはじめとするクラスメートたちからも、どよめきが起こる。
 
しかしレイは離れない。
 
ほわ……。
 
シャツと制服越しに、伝わってくるシンジの体温。
 
「(温かい……)」
 
レイは、両腕をシンジの背に回してみた。
 
きゅ……。
 
レイの白く、少しだけ冷たい手がシンジの背中に触れる。
 
もっと温かかった。
 
くんくん……。
 
レイは子犬のようにわずかに鼻を鳴らすと、シンジの胸板に顔を埋めた。
 
一見、女の子のように見えるシンジの胸は、やはり男の子らしい厚みを持っている。
 
さらり、とレイの水色の髪が、シンジの首筋から顎にかけてをくすぐった。
 
「……やっぱり……」
 
ぽそり、とレイはひとりごちた。
 
この感じは、あの時の感触と同じだ。
 
動悸は相変わらず収まらなかったが、胸を締め付ける痛みはすっかりなくなっていた。
 
シンジが少し身悶えしたが、レイはぴったりと体を寄せて離さない。
 
「(……いい、匂い……)」
 
穏やかな、暖かな…なんとも言えないシンジの匂い。
 
レイは父親に抱かれる子供のように、うっとりと目を閉じて、シンジに体重を預けた。
 
まるで、一番居心地の良い場所を見つけたかのように、少し体を丸める。
 
「……碇くん……」
 
ずっとこうしていたい……。
 
レイはそう思った。
 
「あっ、あっ、あ、綾波……」
 
シンジの震える手が、虚空をさまよっていた。
 
自分が呼ばれたことに気づくと、レイはわずかに視線を上げてシンジを見上げる。
 
「………」
 
「あっ、いや、その、あの……」
 
どうやら気が動転して、うまく言葉にならないらしい。
 
「……?」
 
レイはただ、シンジを見つめる。
 
その柔らかな体を押しつけられたまま、じっ、と真っ向から見つめられたシンジの頬が、みるみる紅潮する。
 
「あっ、あのあの…みっ、みんなが、見てるんだけど……」
 
しどろもどろになりながら、ようやくシンジはそれだけを言った。
 
レイは、
 
ぱちぱち。
 
と、二度瞬きすると、今度はしっかりとシンジを抱き締めた。
 
ぎゅっ。
 
目を閉じ、背中に回した手に力が加わり、離れないという意思表示をするかのように、レイはシンジにしがみつく。
 
再び、クラスメートたちの間から、どよめきが起こった。
 
 
(つづく)







 
みゃあの後書きらしきもの
 
………。
……またか。
なんでこーなるんでしょーね?
内容がないよーーーーうっっ!!(自爆)
どーして?どーして?
誰か、おせーてっ!(ぷりーずっっ)



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