十三湖

龍飛崎を目指し、日本海沿いに北上していくと、十三湖にたどり着く。何で十三というのか分からないが、ひとつだけの湖である。ここの名産はしじみ。さっそく、食事処和歌山でしじみラーメンを試してみることにした。

店はけっこう地元の客が多く、若い人も年配の人も、しじみラーメンを食べているではないか。この人気の秘密は、食べればすぐ分かる。しじみの吸い物のようなさっぱりした純和風の味。油っ気はまったくない。塩気がやや強いが、確かにいける。ひとつだけ難をいえば、しじみがたくさん入っているので、貝殻が麺にからまり食べにくくなることだ。

人気のしじみラーメン


小泊岬というところを知っているだろうか? 私は地図でデッパッてるところを見つけると、とりあえず行ってみたくなる。ま、急ぐ旅ではない。国道339号をはずれ、岬へ向かって行けるところまで行ってみることにした。

しばらくのんびり走ると、漁港に出た。港にはイカ釣船が何十隻もつながれている。きっとこの辺りは、イカのいい魚場なのであろう。しかし、イカを食べさせてくれそうな店は、この辺りには見当たらない。漁港を後にし、さらに進むと、荒々しい断崖が現われる。別名権現崎とも呼ばれるこの一帯は、国定公園にも指定されている。道はその先で行き止まりだ。断崖絶壁の奇勝をもっとよく見るためには、どうやら歩くしかなさそうだ。

漁港にはイカ釣船が‥‥

小泊岬の断崖


龍泊ライン

龍泊ラインは小泊から龍飛へ抜けるルートで、車の少ない静かなドライブルートだ。途中、道路の脇に何段にも重なって落ちる滝を見つけた。ビックリするほど大きな滝‥‥ではないが、スタイルのいい美しい滝だ。

七つ滝

龍泊ラインは最後数キロ程が峠越えになる。この峠にさしかかると、濃い霧に行く手を阻まれてしまった。数メートル先がもう見えない。対向車がもし来たら、正面衝突してしまいそうだ。龍飛崎までは、まだ数キロはある。行けるのか‥‥? 思案の末、とにかくソロリソロリと進むことにした。ガードレールを目印に時速10〜15kmでノロノロ進む。あ〜、先は長い。

全然見えない


龍飛崎には到着できるのか‥?

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