山都町 宮古そば

山都と言えば、言わずと知れた蕎麦処。しかしその中でも、民家のようなところで蕎麦をたらふく食べさせてくれるところがあるらしい。そんな噂を確かめたくてやってきた。まず山都の駅前に行ってみた。小さな駅前には割に合わぬ蕎麦屋の数。しかしこんなもんではない。噂の蕎麦屋はなんでこんな所に?という場所にあるらしい。詳しい場所の情報はなかったが、最大限鼻を効かせてたどり着こう!

山がちの町では道はおのずと限られる。さあ鼻、鼻! 調査開始後すぐ目についたのが『宮古そば街道』ののぼり。うーん、大いに気になる。これは調べなければ! そののぼりに誘われ道を辿る。道は次第に怪し気に‥‥。道は川に沿って徐々に山に入っていく。行き交う車はほとんどない。いつしかガードレールは無くなり、ひとつハンドルを切り違えれば川ポチャというちょっと緊張する道に‥‥。ここでくじけてはいけない、先に進むのみ! 

駅前から10km近く走っただろうか。ひとつの集落にたどり着いた。家は30〜40軒ほど。他の集落と異なるのは、その多くが蕎麦屋の暖簾を掲げていることだ。ここが宮古の集落なのだ。30〜40軒の集落に何と蕎麦屋が13軒! 暖簾こそかかっているが、そのどれもが蕎麦屋というより民家の佇まい。その中の一軒、そば処とのやの暖簾をくぐった。

宮古そば街道ののぼり

そば処とのや

さて何を頼もう? メニューをみるとAコース(3500円)、Bコース(3000円)、Cコース(2500円)、3つのコースが。「おそばをたくさん食べてください!」ご主人に勧められCコースを注文した。

キノコやワラビなどの山菜が4皿と、手作りコンニャクがつけ合わせ。これをつまみながら蕎麦を待つ。なんか酒が欲しくなってきたなぁ。しかしまだ旅の途中、日本酒は我慢して生ビールをいただこう! 山菜をつまみながらグビッとやる、ッハァ〜、いーですねぇー! そうこうしているうちに運ばれてきたのは水そば。できたての蕎麦が水をはった器に盛られている。「まずは何もつけずにそのまま啜ってみてください! 後はつゆをつけるもよし、御自由に。」 言われるままズズッと啜る。細めのそばは、しっかりした噛みごたえで気持ちがいい。噛み締めているうちに、そばの香りが鼻にやってくる。つゆにつけてしまうと隠れてしまう仄かな香りや甘味がストレートに楽しめる。さらに運ばれてくるのはもりそば。もりそばは一杯お代りができる。蕎麦3杯を腹におさめ、もう少し‥‥と思ったがここでごちそうさま。今度来たら蕎麦が食べ放題になるAコースかBコースにしよう!

水そば

もりそば

Cコースのつけ合わせ

私の聞いた噂では、もっと安い値段で蕎麦が食べ放題の店があるようだ。他も店も気になるなぁ。こんな山の中、特に見どころがあるわけでもないこの集落に、蕎麦屋ばかり13軒。もう面白くてしょうがない! しかし今日はもうお腹一杯! 明日また来ようかな? 宮古の蕎麦屋の情報は『そばの里 宮古さ あいばんしょ!http://www.fsinet.or.jp/~soba-ais/』で。


さて腹も一杯、そろそろ今日の宿を探しましょ!

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