熱塩温泉

そば三杯と山菜で腹は一杯。さて今日の宿を探しましょ! 今日は暑いので、できるだけ標高が高いところがいいなぁ。野地温泉や幕川温泉のあたりは昨日今日ずいぶんつかったので、それ以外にしよう。ちょっと山形に入るが白布温泉はどうかな? あそこには茅葺き屋根のいい和風旅館がある‥‥。しかしそこは満室であった。では白布温泉からさらに登った新高湯温泉はどうだろう? あそこなら1000mは固いな。‥‥しかし新高湯は休みだという。じゃあ、足を伸ばして姥湯温泉は? あそこも1000mは固いぞ。‥‥しかし、ここも満室。今日はいったいどうなっとんのや! 

ハタと困ってしまった。今居るところからすぐ行けそうな、標高の高い温泉が浮かばない。明日は喜多方で酒蔵をまわりたいので、あまり遠くへは行きたくない。それならもう標高にはかかわらず、とにかく近くにある温泉にするか。熱塩温泉、ここが近そうだ。それにまだ行ったことがない。名前からして熱そうな温泉だが、エアコンがあることを条件に宿をとることにした。

今日の宿は熱塩温泉叶屋旅館。まずは部屋のエアコンを最強にしておいて風呂へ行こう! さすがに名前どおり湯が熱い、というより熱すぎる! とてもつかることができない熱さ。フロントで対応をお願いしたら、すぐに長いホースを水道の蛇口につなげてくれた。対応はなかなか早いようだ。このあたり熱い塩の湯が湧くことから、熱塩と呼ばれるようになったそうだが、確かに湯は非常に濃い塩泉だ。成分総計15,187mg/kgはずば抜けて濃い! 風呂からあがり、よく冷えた部屋でビールをいただく。クゥーッ! ウマイ! 

叶屋旅館

ビックリするほど濃い温泉

風呂と夕食、温泉宿に泊まって一番気になるポイントだ。エビ・キス・野菜の天ぷら、鮎の塩焼き、金目鯛の煮付け、刺身(マグロ・甘エビ・サーモン)、焚き合わせ(里芋・筍・ホタテ)、そうめん‥‥。あっさりしたいい味付けだ。そうめんはいいアイディアだが、どうせ出すならもう少しコシのある旨い麺を。

宿の食事については一過言ある。どこもあまりかわりばえしない品が並ぶのが残念だ。刺身に天ぷらに焚き合わせ‥‥。山の中でもマグロの刺身やエビの天ぷらが出てくる。何かおかしい? せっかくの旅が興醒めしてしまう。その土地の物が食べたい。海にいったら海の物を、山にいったら山の物を。それが楽しいのだ。しかし刺身や天ぷらがやはりなければ‥‥という人もいるだろう。だから食事は選べるのが理想だ。刺身に天ぷらに焚き合わせなどバランスのとれたセット、郷土料理を盛り込んだセットなど。品数も選べるとよい。おもいっきり食べたい人もいれば、多すぎる皿に僻々している人もいる。

お隣の夕食を覗いてみると少し違うメニュー。品揃えを見てハハンと思った。仕事客用のメニューだなぁ。ビジネス客を多く受け入れている旅館では、一般より少し安めの料金で宿泊させてくれる。その代わり食事もトンカツやから揚げなどに変わり、一般のメニューとは異なるのだ。時にそちらの方がいいなと思うこともある。食事はやはり選ばせて欲しい。

夕食

お隣の夕食


喜多方といえば酒処、酒蔵に行ってみよう!

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