スキー

翌朝、珍しく全く時差も残らずすっきりした目覚め。バンフのシンボル、カスケード山の山頂が朝日に眩しく光ってる。天気がいいからちょいとスキーでもしますか! バンフの街からはバスで1時間程の圏内に3つのスキー場(マウント・ノーケイサンシャイン・ビレッジレイク・ルイーズ)がある。ちょうど札幌みたいな感じかな。まずはバスで40分程のサンシャイン・ビレッジ・スキー場に行ってみることにする。残念なことにここ数日暖かい日が続いているということで、雪の質・量ともう〜ん‥‥。それでも林の中や日本では考えられないような急な斜面を滑る。

カスケード山

スキー場まではバスで

林間コース

さて足慣らしも済んだところで引き上げるとするか。これまでの経験では初日から飛ばすといいことはない。海外ではコースが長く人も少ないため、日本で滑る何倍も滑っているのだ。初日から頑張り過ぎるとたちまち筋肉痛。ここは早めに切り上げて温泉で体をほぐしますか!


アッパーホットスプリングス

ホットスプリングあったかいバネ じゃぁーなくて、ホットスプリングあたたかい泉温泉! なのです。ここバンフには温泉が湧くんです。1883年に鉄道の工夫が温泉を発見した。以来温泉地として、そして自然体験型リゾート地として賑わうことになったバンフ。しかし現在ではバンフのどのホテルでも温泉にはつかれない。街のミネラル温泉病院でも現在は温泉を使っていない。何でもバクテリアの関係とかで、利用が制限されているらしい。したがってバンフで温泉につかろうと思ったら、アッパーホットスプリングスを目指すことになる。

アッパーホットスプリングスはバンフの街から数キロ、サルファーマウンテン(サルファー=硫黄、つまり硫黄山)の中腹にある日帰りの入浴施設だ。サルファーマウンテンという名前を聞いただけで、もうワクワク! バスなど公共交通機関がないので、タクシーで向かう(街からはタクシーで700〜800円)。

現在のアッパーホットスプリングスの前身は、1886年この地に建てられたグランド・ビュー・ビラ・ホテルである。1901年、1931年、二度の火災の後、政府がこの土地を賃借し、1932年にアッパーホットスプリングス浴場がオープンしたのである。1996年には1931年当時の建築を忠実に再現した修復がされて現在に至っている。入浴料は夏場が$7.50、冬場が$5.50と、ほぼ日本と同程度。でも今回はタダ券があるので無料なのだ。

(ほんの10分ちょっとの道のりだが、アッパーホットスプリングスまで登る山道の途中シカに会った。道路脇にいたのでカメラを向けると、何故か尻を向ける。どうも野生動物には好かれないタチのようだ。 )

アッパーホットスプリングス

温泉の看板

グランドビュービラ,1886

さて風呂は‥‥、おっ露天風呂‥‥じゃなくて屋外プール! もちろん水着着用。湯加減はぬるめ、もうちょっと熱い方が日本人にはいいのだけれど‥‥。日本だったら岩を配したり、湯底に砂利を敷き詰めたり、もっと造りこむんだろうなぁ。しかしここはあくまでプール、プールサイドの監視用の台が露天風呂気分を一蹴する。温泉の含有物は硫酸塩とカルシウム・重炭酸塩などが多いようだが、香りはほとんどしない(というか、消毒の塩素の臭いが強い)。これはほとんどただのプールである。温泉通の日本人にはちょいと物足りない。客層はけっこう広く若いアベックから老夫婦まで、皆のんびりつかっている。おしゃべりなどしながら1時間以上はざら。湯がぬるいのでなかなか出ることができないでいると、やがて夕暮れ時。空はピンクとオレンジの混ざったような色から深い青紫へ、そして山と空の境がだんだん消えていく‥‥。

この後、街に戻って面白い物を発見した。「おや? これってもしかしたら湯の華じゃない!」表にはっきりとORIGINAL HOT SPRINGS MINERAL SALTS FOR YOUR BATH OR HOT TUB(風呂用天然温泉の元)と書いてあるじゃないですか! 草津温泉とかで売ってる湯の華そっくり。

温泉プール

湯の華(温泉の元)発見!


ちょいとスキー、そしていよいよカナダ国立公園発祥の地へ

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