続・釜山の温泉アニョハセヨ!


雨の釜山

釜山はあいにくの雨だった。とりあえず釜山駅周辺で情報収集しよう。何はともあれ、前回一番の心残り、馬金山(マクムサン)温泉への行き方を確認しておこう。釜山駅前のインフォメーションで聞いてみる。「アニョハセヨ(こんにちは)!」マクムサンオンチョネ(馬金山温泉へ)カリョゴハヌンデヨ(行きたいんですが)オットッケカミョン(どうやって行ったら)トゥェヨ(いいですか)?」 インフォメーションのお姉さんは、始めは馬山(マサン)という駅まで電車で行って、そこからバスで‥‥と言っていたが、バスの路線番号を詳しく調べてもらうと、ひとつ手前の昌原(チャンウォン)という駅でバスに乗り継いだ方がいいことが判明。「カムサハムニダ(ありがとうございます)!」 早速その足で釜山駅へ行き、電車の切符を買うことにする。

韓国国鉄の列車にはセマウル号(特急)、ムグンファ号(急行)、トンイル号(鈍行)の3種類があり、セマウル号とムグンファ号は全席指定である。満席になってしまうこともあるらしいので、念のため今日のうちに切符を買っておこう。インフォメーションで仕入れた列車時刻表によると、釜山から馬山方面へは一日10本しか電車がない(ムグンファ号が7本、トンイル号が3本)。駅の窓口で[M(ムグンファの意味)381号 釜山9:20→昌原]と書いた紙を渡し、「ネイル(明日)ムグンファホ(ムグンファ号)チャンウォンカヂ(昌原まで)ハナ(ひとつ)」 すると駅員は9:20のところに×をつけ8:10と書き直した。どうやら時刻表が間違っていたようだ。「オチョンイペクォン(5200ウォン(約520円))」 えっ、急行電車でおよそ75分の距離がたったの520円! 韓国の交通機関はなんて安いんだ! 翌朝のムグンファ号の切符を無事手に入れひと安心。次は今日の宿を探すとするか。

現在新築中の釜山駅

完成予想図

買い求めた乗車券、たった520円

釜山駅前には39000ウォン(約3900円)とか47000ウォン(約4700円)とかの広告を掲げるホテルが何軒かあった。どれも手ごろな値段と思われたが、まともな駅前のホテルに泊まったのでは面白味に欠ける。韓国の宿泊施設には幾つかのクラスがある。ホテル(数万から4千円程度)、荘旅館(2500円程度)、旅人宿(1500円程度)、民泊(1000円程度)など。このうち狙っていたのは荘旅館。釜山駅近くの繁華街周辺にも宿は多くある。翌日動きやすいようにこの周辺で探そう。

釜山駅の大通りを挟んで向い側は、ちょっとした繁華街になっている。あれっ、中華風の門だ。ロシア語の看板も多いなぁ。やはり釜山は港町、チャイナタウンやロシアタウンがあるのだ。中華料理屋、カラオケ屋、派手派手下着屋(客は主にロシア人)、ロシア女性が店先に立つクラブ‥‥。ちょっと怪し気で面白い。さーて宿は‥‥。

上海大通り

ロシア語が目立つ

繁華街のはずれの裏通りにあったポンファジャン(鳳凰荘)。「地球の歩き方」に載っていた宿だから大ハズレはないだろう。しかしこの概観‥‥、かなりくたびれている‥‥。エーィ、どうにでもなれ! そんな気分でドアを押し開いた。「アニョハセヨ(こんにちは)!」「パンイッソヨ(部屋ありますか)?」 もちろん部屋は空いていた。しかし概観があまりにも‥‥なので、一応「パンボヨジュセヨ(部屋見せてください)」 通された部屋にはトイレ、風呂、テレビ、冷蔵庫‥‥、もう充分であった。「オルマエヨ(いくらですか)?」 「イーマンオーチョンウォン(25000ウォン)」 その場で支払い、荷物を広げながら思った。よーし、ヤマは越えた。

ポンファジャン(鳳凰荘)

充分な部屋


さぁ、絶品のふぐちり!

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