北海道 道南<北上>編


函館を起点に北上しながら、道南の温泉に入りまくります! 


恵山

恵山は函館から車で1時間ほど、今も活動を続ける活火山である。山の一部がえぐれたような火口原からは、噴煙がもくもくあがる。近づいてみると、温泉ファンなら思わずニヤリとしてしまうイオウの匂いが‥‥。あ〜、温泉入りた〜い。

イオウの匂いが漂う恵山

さっそく温泉だー! 石田温泉の浜の湯は、海沿いの道路わきにある半地下の簡素な湯小屋だ。目の前の海は防波堤で眺望がきかないが、潮のにおいと波の音は、湯小屋の中でも感じることができる。露天ではないが、室内が明るいのがいい。飾り気が全然ないのがいいところ。ん〜、これからの温泉道中、期待できそうだ。

さて次は、恵山をぐるりと回りこんで水無海浜温泉へ。海辺にあるという露天風呂はすぐにみつかった。近づいてみると‥‥

海岸にしつらえたコンクリートの浴槽をふなむしが這っている。それも一匹や二匹ではない。湯舟には茹だった昆布や不幸なふなむしが‥‥。ロケーションは悪くはないのだが‥‥。風呂につかるというよりは、磯遊びのついでにそのまま水着ではいるという感じ。もちろん水着は必需品である。私は虫が大嫌いなので、入浴は遠慮した。

浜の湯

水無海浜温泉


函館から亀田半島をぐるっとまわり、南茅部(みなみかやべ)へと続く国道278号沿いには、砂利を敷いた昆布干し場が多くみられる。そう、南茅部といえばやはり昆布。もちろん土産に買った。実は私は昆布研究家でもある(ウソ)。以下はうんちくである。

北海道は数々の昆布の名産地である。羅臼の昆布は濃く旨いダシが出る。日高の昆布もいいダシがとれ、羅臼ほど高くはないのがいい。でもやはり一番のお気に入りは利尻昆布。上品で繊細な味は吸い物などでいただきたい。さて、南茅部産の真昆布はいかに‥。


南茅部町民保養センター

まだまだ陽は高い! もう一軒寄って行きましょう。南茅部町民保養センター、ここの魅力は何といってもきれいな乳白色の湯。

硫黄の匂いがする乳白色のきれいな湯が満たされた露天風呂は、10人ぐらい入れそう。目かくし柵で眺望はきかないが、気持ちのいい風呂だ。残念なことにけっこう流行っている。町民のいこいの場という感じだ。平日ならゆっくりできるだろう。ここの風呂はきれいな乳白色をしているが、不思議なことに隣接するホテルひろめ荘の風呂は無色透明の食塩泉だ???


銀婚湯温泉

今宵の宿は銀婚湯温泉。北海道の山中の一軒宿らしからぬ宿だ。

チェックインしたらまずは風呂。露天風呂は特別広くはないが、センスのいい味のあるつくりだ。ざわざわという川の音と、木々をかすめる柔らかな風が、充分にひたらせてくれる。昼も夜も味わいのある風呂だ。内湯と露天は男女それぞれ1つずつあり、昼夜で入れ替わる。湯は金気が多く、やや褐色の濁りがある。

銀婚湯という名前からか、客には老夫婦が多い。そのためか夕食は派手で豪快‥‥というよりは、程よく落ち着いている。女将や仲居さんの対応も気持ちよく、落ち着いた質のいいサービスを受けられる宿だ。

長〜い内風呂

センスのいい露天風呂

翌朝、朝食が済んだ後、部屋からよく手入れされた庭の木々を眺めていると、もう少しのんびりしていようという気がしてくる。


熊出没注意!の露天風呂

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